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Nabari Ningaikyo Blog
Posted by - 2024.04.24,Wed
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Posted by 中 相作 - 2012.12.31,Mon

 よしッ、藍峯舎の『赤き死の假面』は新年最初の日にページを開くことにしようッ、と心に決め、本日は函から出すだけにとどめました。

 

 ▼本の大きさを手許にあった新潮文庫と比較してみると。

 

20121231c.jpg

 

 どうして『薄桜記』の文庫本が手許にあったのかと申しますと、つい先日までこの作品を原作にしたテレビドラマがNHKで放映されていて興味深く視聴したのですが、ストーリーを完全に忘れ果ててしまっていることに愕然とし、読み返してみる気になったからです。忠臣蔵の外伝だということさえ忘れ果てていたのですが、ただ作品の印象だけはうっすら記憶に残っていて、テレビドラマよりもっと陰惨悽愴な小説ではなかったかと思い返しつつ眼を通している途中なのですが、ドラマは主人公と妻とのラブストーリーに比重を置いたせいで陰惨悽愴な印象が薄められていたことがわかりました。ちなみにこの文庫本、昭和55年11月15日発行の二十二刷、と奥付にあるのですが、読み返すためにページを開いておおきに一驚を喫しました。何に驚いたのかというと活字がとても細かいことです。細かい活字がぎゅうぎゅう詰めになってることです。いやいや、そんなことはともかくとして。

 

 ▼『赤き死の假面』のこれが函。

 

20121231d.jpg

 

 ▼函から本体を出し、グラシン紙というのか硫酸紙というのかパラフィン紙というのかいまだによくわからない半透明の紙をはずしてみると。

 

20121231e.jpg

 

 はい、本日はここまで。詳細は藍峯舎のサイトでご確認ください。

 

 株式会社藍峯舎:Home

 

 それではまたあした。

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Posted by 中 相作 - 2012.12.30,Sun

 「脳男」のパブリシティがはんぱねーな、とか思いつつ、このエントリのつづきです。

 

 2012年12月29日:藍峯舎から『赤き死の假面』が発売されました

 

 しかし、まだです。まだページを開く勇気が湧いてきません。そこでとりあえず、『赤き死の假面』に添えられた「藍峯舎通信」第一号をごらんいただきます。表裏両面に印刷されているのですが、ここには表のほうを無断転載しておきます。パブリシティのようなものだとお考えください。

 

20121230d.jpg

 

 私の解説のこともお書きいただいてありますけど、いやー、なんだかなあ。恥ずかしいなあ、というより、とんでもない間違いを書いたりなんやかんやしてしまってんじゃないかともう心配で心配で。

Posted by 中 相作 - 2012.12.29,Sat

 その頃、日本中の町といふ町、家といふ家では、二人以上の人が顔を合はせさへすれば、まるでお天気の挨拶でもするやうに、豪華愛蔵版『赤き死の假面』の噂をしてゐました。

 

 みたいなことはまったくないと思いますけど、ごく一部の乱歩ファンや書物愛好家のあいだでじわじわ話題になっていたらしい『赤き死の假面』が昨日、ついに発売されました。

 

 株式会社藍峯舎:Home

 

 本日、私のもとにもお送りいただきました。

 

 ▼到着したゆうパックを開いてみたら。

 

20121229c.jpg

 

 ▼エアクッション、通称プチプチから出してみたら。

 

20121229d.jpg

 

 ▼添えられた「藍峯舎通信」をよけてみたら。

 

20121229e.jpg

 

 ▼「赤き死の假面」と刷られた包装を解いてみたら。

 

20121229f.jpg

 

 もうだめ。

 

 もうきょうはだめ。

 

 もったいない、というか、恐ろしい、というか、解説にとんでもない間違いを記してしまったのではないか、という気がして、函から本を取り出すことができません。

 

 ページを開くのはあしたの作業といたします。

Posted by 中 相作 - 2012.12.11,Tue

 くわしくは昨日開設されたこちらのサイトでどうぞ。

 

 株式会社藍峯舎:Home

 

 とりいそぎお知らせ申しあげました。

Posted by 中 相作 - 2012.07.06,Fri

 暑い。

 

 つか、かいだりー。

 

 なんなんだこのじめじめは。

 

 とかいいつつ、もう惰性みたいな感じだけど、きのうのつづき。

 

 47NEWSでローカル系をチェックしてみる。

 

 ▼カナロコ:震災がれき受け入れ、黒岩知事「協力の方針少しも変わらず」/神奈川(2012年7月5日)

 ▼ちばとぴ:県が受け入れ見合わせ 千葉市は調整進める 東北2県の災害がれき(2012年7月5日)

 ▼河北新報:宮城県内がれき21%処理(2012年7月5日)

 ▼東京新聞:震災がれき 県内受け入れ見送りへ(2012年7月5日)

 ▼河北新報:宮城、東北3県にがれき処理を打診 運搬費用を縮減(2012年7月5日)

 ▼中日新聞:がれき予算修正案可決(2012年7月6日)

 ▼西日本新聞:がれき反対陳情67件 北九州市議会事務局「極めて異例の多さ」(2012年7月6日)

 

 ざっとこんなところか。

 

 しかし、どうしたことじゃ。

 

 三重県の名が、どこにもみえぬではないか。

 

 神奈川、千葉、宮城、福岡、といったところががんばっておるというのに、われらが三重県、音沙汰なしかよ。

 

 震災がれきの広域処理問題、というより、拡散問題、ここへ来てあきらかに潮目が変わった、みたいな印象があるから、こういうときこそ、三重県はこう考えております、このように進めます、といったことをあらためてアピールしておくべきやと思うんやけど、そのあたり、どうなんやろね。

 

 死んでもやります燃やします、三重県知事は男でござる、とか、ぶれずに貫徹、鈴木えーけー、とか、そんな感じでばしっと行ったったらええやないか、と思うんやけど、なんなんだろうねこのじめじめ感。

 

 かいだりーなーまったく。

Posted by 中 相作 - 2012.05.02,Wed

 先日、4月23日のことですが、日本推理作家協会賞の今年度受賞作が決まりました。「RAMPO Up-To-Date 2012」に録するため日本推理作家協会の公式サイトにアクセスし、受賞のデータを確認したあとサイト内をあっちこっち閲覧しておりましたところ、なんとこんなページが。

 

 ▼日本推理作家協会:日本推理作家協会会報 > 2012年2月号 > ミステリー批評の周辺

 

 2010年9月25日に催された第百七十七回土曜サロンの報告ですが、権田萬治先生のお話に私の名前がいきなり出てきて、ちょっとびっくりいたしました。

 

 江戸川乱歩は、『探偵小説の定義と分類』で、探偵小説を「主として犯罪に関する難解な秘密が、論理的に、徐々に解かれて行く経路の面白さを主眼とする文学である」と定義しています。この定義について、気鋭の乱歩研究者の中相作さんは、「難解な秘密」という言葉は「難解な謎」とする方がすっきりするように思うというご意見をお持ちのようです。しかし、この「秘密」は、英語でいうとMysteryに近い言葉で、私はこれは乱歩の苦渋の選択ではないかと考えています。乱歩は論理的な謎解きを非常に大切なものと考えていましたが、自分自身が本格を次第に書けなくなったことに加え、怪奇幻想小説などのいわゆる変格に配慮する必要もあったため、なるべく幅を広くとって「秘密」という言葉を使ったのではないか、そんなふうに思います。

 

 気鋭の乱歩研究者たる私が、しかし気鋭ったって来年還暦なわけなんですが、あまねく知られた乱歩の定義に難癖をつけたのは2009年10月3日、池袋のミステリー文学資料館で催されたトーク&ディスカッション「『新青年』の作家たち」第一回でのことでした。当時の館長でいらっしゃった権田先生から講師役を仰せつかり、「涙香、『新青年』、乱歩」というタイトルで一時間ほどお話ししたのですが、権田先生はそのときのことを憶えていてくださって、ほぼ一年後の土曜サロンで枕にしていただいたというわけです。

 

 なんか嬉しい。といいますのもじつはこの難癖、われながらすごい発見だと悦に入り、ここに乱歩という作家の本質がはしなくも露呈されているとさえ信じてまったく疑わない次第なのですが、どうもミステリファンの心に響かない指摘であるらしく、そういえば昨年11月26日、横溝正史の生誕地碑建立七周年記念イベントで講師を務めたときにもこの点を力説したつもりながら、この指摘を面白がってくださる方はわずかにおひとりだったという惨憺たる状態でしたので、権田先生が憶えてくださっていたのは素直に嬉しいことでした。

 

 去年の講演のことはこのあたりに記してあるのですが、やはり難癖をしつこく主張しております。

 

 ▼2011年11月27日:花と散ってまいりました

 ▼2011年11月28日:日本探偵小説史戦前篇

 ▼2011年11月29日:日本探偵小説史戦後篇

 ▼2011年11月30日:勉強し直してまいります

 

 さてそれで、権田先生からご意見をいただいたいまもなお、乱歩の定義に関する私の考えに変化はありませんので、ここに再説しておきたいと思います。

 

 権田先生は乱歩のいう「秘密」が「英語でいうとMysteryに近い言葉」であると仰せですが、秘密を英語に訳せば一般的にはシークレットになるはずで、ミステリーに近いとすることにはやや無理があるように思います。乱歩ができるだけ幅の広い語義を与えたいと考えていたのだとしても、秘密ではなく謎という言葉に怪奇や幻想まで含めてしまうほうがそれこそすっきりするように思われます。ボアロ&ナルスジャックによる「謎と恐怖の両義性の文学」という定義だって謎という要素は認めているわけで、謎を秘密に置き換えると「秘密と恐怖の両義性の文学」となってしまって、これでは探偵小説から大きくかけ離れてしまうことになるはずです。

 

 乱歩の定義は『幻影城』巻頭の「探偵小説の定義と類別」に記されたものですが、それはいわば決定版で、定義の試みは「ぷろふいる」昭和10年11月号の「探偵小説の範囲と種類」に「定義試案」として発表されています。昭和10年といえば『探偵小説四十年』に「十年の夏から翌十一年にかけて、あるきっかけから、私の心中に本格探偵小説への情熱(といっても、書く方のでなく、読む方の情熱なのだが)が再燃して」と打ち明けられている年で、だからこそ乱歩は探偵小説を定義する試みにも手を染めたと見るべきであり、そこには「ミステリーの幅広い範囲に網をかけたい」とする意志はなかったのではないかと思われます。げんに乱歩は「探偵小説の範囲と種類」をこんなふうに結んでいます。

 

 探偵小説はあくまで探偵小説であって、犯罪小説でも怪奇小説でもないのだけれどそれだからと云って、探偵作家たるものは探偵作品以外のものを書くべからずという杓子定規が成り立たないことは云うまでもない。書いてはいけないどころか、個々の作家の素質と嗜好の赴くままに、それらの親類筋の文学に手を伸ばすことは大変望ましいのである。個人の立場としては、探偵小説であろうとなかろうと、優秀な作品を生むことが最大の関心事でなければならない。しかし又、そういう作家が、自分は探偵小説家であるから、自分の書くものはみんな探偵小説だと強弁するのも間違っていることは云うまでもない。さような強弁が探偵小説の意義を一層混乱させていることも確かである。

 

 昭和10年当時の乱歩にはまさしく混乱めいたところがあって、探偵小説の読者としては本格探偵小説に至高の価値を認めながら、日本探偵小説界のリーダーとしてはたとえば昭和10年9月の「探偵小説壇の新なる情熱」にあるとおり「日本の探偵小説はその作風の多様性においては、英米にも見ることのできない特殊の発達を示している」という現状を肯定する、というよりは肯定せざるを得ない立場にありました。『鬼の言葉』巻頭に収録された昭和10年10月の「日本探偵小説の多様性について」にはこんな断言が見られます。

 

 日本の探偵小説の過半数は本当の探偵小説でないということが云われている。私自身もこの説には同意を表するもので、探偵小説であるからには、探偵的な興味、つまりある難解な秘密を、なるべく論理的に、徐々に探り出して行く経路の面白さというものが主眼になっていなければならない。そのほかのいわゆる探偵小説、たとえば異常な犯罪の経路を描いたもの、犯罪その他異常な事件の恐怖を主眼とするもの、怪奇なる人生の一断面を描いたもの、精神病者又は変質者の生活を描いたもの、ビーストンふうの「意外」の快感に重点を置くものなどは、犯罪小説、怪奇小説、恐怖小説などに属するものであって、探偵小説とは云えない。

 

 じつに明快です。乱歩は「親類筋の文学」や「いわゆる探偵小説」を除外することで探偵小説にくっきりした輪郭を与えています。そこには権田先生がおっしゃるような「いわゆる変格」への配慮も、「なるべく幅を広く」といった意図も見られません。しかもこの「日本探偵小説の多様性について」にも「難解な秘密」というフレーズが登場しているのですが、私にはそれが「苦渋の選択」の結果などではなく、不用意な混同の結果であるとしか思えません。乱歩は謎と秘密とを混同しており、しかも謎よりは秘密にこそ強く惹かれる人間だったのではないかと愚考される次第なのですが、混同といえば昭和35年9月に発表された「トリックについて」の冒頭にはこんな混同が見られます。

 

 私はかつて推理小説を定義して、「推理小説とは主として犯罪に関する難解な謎が論理的に徐々に解かれて行く経路の面白さを主眼とする文学である」と書いたことがあり、今日でも純推理小説に関する限り、この定義は正しいと考えている。

 

 かつての「難解な秘密」がここでは「難解な謎」となっていて、まさに不用意な混同が生じています。当時の乱歩は六十五歳、老耄によって血のめぐりが悪くなっていた可能性がないでもないのですが、乱歩の脳内ではもともと謎と秘密とが混同されがちだったと考えたほうが自然ではないでしょうか。

 

 ここで定義の試案と決定版を引用しておくことにして、まず定義試案はこうでした。

 

探偵小説とは難解な秘密が多かれ少なかれ論理的に徐々に解かれて行く経路の面白さを主眼とする文学である。

 

 つづいて、試案からおよそ十五年後の決定版。

 

探偵小説とは、主として犯罪に関する難解な秘密が、論理的に、徐々に解かれて行く経路の面白さを主眼とする文学である。

 

 微妙な修正は加えられているものの「難解な秘密」というフレーズには変化がないことを確認した上でしつこくも難癖をつけておきますと、この定義にある「秘密」は本来は「謎」であるべきだと気鋭にして還暦目前の乱歩研究者たる私は思います。

 

 それはそれとして、こうした難癖に思い至ったのも権田萬治先生から講師役を仰せつかったことがきっかけだったわけであり、土曜サロンでご高評をたまわったこととあわせて先生への謝意を表しつつ、乱歩の定義についての再説を終えることといたします。

Posted by 中 相作 - 2012.04.29,Sun

 先日、このブログの運営会社からこんな通知がありました。

 

 ▼忍者ツールズ:『忍者ブログ』運用されていないブログの利用停止処置に関して(記事数0件の状態が6カ月以上継続)(2012年4月20日)

 

 六か月以上放置されているブログは利用停止にするとのことで、要するにネット上から削除してしまうということでしょう。私は以前、名張まちなかブログというのを運用していたのですが、思うところあって去年の3月24日を最後に更新を停止しました。更新は停止したのですが、ひきつづき読めるようにしておきたいとは思いますので、そのためには更新を再開する必要があります。とはいえ、いまさら名張まちなかがどうのこうのとほざく気はさらさらなく、だったらどうしようかと考えた結果、江戸川乱歩年譜集成のホームグラウンドにすることを思いつき、数日前、正確には4月26日、おおあわてでエントリをひとつ投稿しました。

 

 ▼名張まちなかブログ:Top

 

 これでとりあえず利用停止処置は逃れることができました。名張まちなかブログを利用して、いつまでたっても進まない乱歩の年譜づくり、さっさと進めたいと思います。しかしまあ、きょうもちょっと作業してみたのですが、いやもうこれがなかなか大変で。

Posted by 中 相作 - 2012.01.09,Mon

 乱歩ゆかりの湯、ということになると思います。静岡県伊豆市冷川に「ごぜんの湯」なる温泉があって、そのブログにきのうこんな記事が。

 

 ▼伊豆の源泉湯治宿 ごぜんの湯:ごぜんの謂われ 冷川御前 藤堂高虎 高次(2012年1月8日)

 

 乱歩のご先祖さまにあたる冷川御前のエピソードを引用。

 

ごぜんの湯のごぜんは漢字では御前とかきます。

時は戦国、武将智将として知られる藤堂高虎家に嫁した娘、お光の生家がここ冷川 下尾野の郷です。

百姓娘が大名家の側室にとは、当時としては異例のこと。なぜでしょう。

藤堂高虎の息子高次が伊豆の某所に湯治にきていたと思ってください。

お光は湯治場で洗濯をしていたのです。当時の女性は着物ですそをはしょって洗っていたのでしょう。

通りかかった殿の一行、「みえてるぞ」といったとかいわなかったとか。

お光は気の強い女、「助平」と叫ぶやいなや洗い桶の水を殿の顔にぶっかけた。

無礼者と手打ちになってもおかしくないところだが高次はにっこり笑い、「そなたの元気さに感服した。

褒美をとらす」と召し上げたのだった。お光の美醜はさだかではないが、美女を見慣れた殿のこと。それほどひどい面ではなかったろう。

百姓の身分では殿の側室にはなれぬ。伊東の武家平井氏養女になったのち、側室にあがった。

その後めでたく4代目の御生母となり冷川御前と呼ばれるようになったそうです。

御前の弟の子孫に江戸川乱歩氏がいると聞く。

今、生家あとは、ごぜんの湯の運動広場ゲートボール広場として年寄りの運動の場になっています。

 

 このあたりのことは昨年10月、FMなばりの「どみね」という番組でちょっとお話しし、このブログにもこんなことを書きました。

 

 ▼2011年10月09日:嬖人平井氏

 ▼2011年10月10日:女おこう

 

 冷川の東向寺に伝えられていた文書では冷川御前が醜女だったとされていたのですが、「女おこう」に記したとおり「たかが醜女であったという事実がそこまで長く伝承されるものかどうか」、「そこには女は容姿よりも心根が大事だみたいな女大学的教訓が秘められているのかもしれません」というのが私の疑問でした。上に引用したプログ記事には「お光の美醜はさだかではないが」とあって、つまりはおこうちゃんの美醜をまったく問題にしていない伝承もあったわけですから、おこうちゃん醜女説はやはり後世の脚色だったと考えるべきではないかと思われます。

 

 ▼Google:ごぜんの湯

Posted by 中 相作 - 2012.01.08,Sun

 新年も八日目を迎えました。ゆうべは七草粥でおなかをいたわったのですが、今夜はまた拙宅にお客さんがあり、しかし人数的にはごくわずかですから、へろへろになることはないと思います。

 

 この新しい年に乱歩ファンの話題を集めそうなのが『貼雑年譜』のデジタル版です。「日本推理作家協会会報」の昨年12月号に平井憲太郎さんをゲストに迎えた土曜サロンの報告「家庭人 平井太郎(ペンネーム 江戸川乱歩)」が掲載されていて、文責は平山雄一さん。最後の段落にこうあります。

 

 なお現在立教大学が「貼雑年譜」全巻をデジタル化作業中で、来年には完成する予定だという嬉しいお知らせをいただいた。

 

 立教大学は乱歩関連のお仕事を着々と進めてくれていてありがたくまた嬉しいかぎりなのですが、名張市立図書館の乱歩関連のお仕事のことはどうぞお尋ねにならないでください。

Posted by 中 相作 - 2011.12.29,Thu

 滞ってまーす、とかいいながら堂々とさぼっておりましたので、「RAMPO Up-To-Date」に記載すべきアイテムを死蔵したまま年末を迎えてしまいました。とりあえずリストをば。

 

『越境する言の葉』日本比較文学会、6月20日初版第一刷、彩流社

 

『TOKYO大学博物館ガイド』大坪覚、9月9日初版、ブルース・インターアクションズ【2011年12月31日追記:うっかりしておりましたが、この本の発行日は2009年の9月9日です。やれやれ】

 

「大衆文化」第6号、9月30日、立教大学江戸川乱歩記念大衆文化研究センター

 

『少年少女 昭和ミステリ美術館』森英俊・野村宏平、10月20日初版第一刷、平凡社

 

『乱歩彷徨』紀田順一郎、11月3日初版、春風社

 

『死者たちの語り』小川未明他、11月10日第一刷、コレクション戦争と文学13、集英社

 

『帝都復興の時代』筒井清忠、11月10日初版、中公選書、中央公論新社

 

『憧れの少年探偵団』秋梨惟喬、11月11日初版、創元推理文庫、東京創元社

 

「週刊読書人」11月18日号、読書人

 

「週刊現代」11月19日号、講談社

 

『第2図書係補佐』又吉直樹、11月25日初版、幻冬舎よしもと文庫、幻冬舎

 

『乱歩・白昼夢/浮世の奈落』斎藤憐、11月25日第一刷、而立書房

 

「日本推理作家協会会報」12月号、12月1日、日本推理作家協会

 

「読売新聞」12月5日号、読売新聞大阪本社

 

『人間臨終図鑑 3』山田風太郎、12月15日初刷、徳間文庫、徳間書店

 

 何か足りないと思ったら平松洋子さんの『野蛮な読書』が見当たりません。それもそのはず、繙読したところ宇能鴻一郎がらみの話題で故田中徳三監督の大映作品『鯨神』が出てきて、それがまたえらく絶賛されていたものですからつい嬉しくなって当地にお住まいの監督のご遺族に本をお送りし、また買い直さなきゃなと思いつつそれっきり、というか、当地の本屋さんではすでに見かけない本となってしまいました。

 

 本屋さんで見かけないといえば、12月21日に創刊号が出た集英社の月刊青年漫画誌「グランドジャンプPREMIUM」も見かけません。山口譲司さんの「江戸川乱歩異人館」が連載されているのですが、当地の書店にはそもそも入荷しなかったみたいで、ということは刷り部数が少なかったということでしょうか。なんだか景気の悪い年末です。このところ毎年そんな感じですが。

 

 以下は古いアイテムにして、すべていただきものの乱歩関連資料。「医家芸術」だけが現物で、ほかはコピーを頂戴しております。

 

「サンデー毎日」昭和27年8月31日号、毎日新聞社

 

「週刊読売」昭和31年2月12日号、読売新聞社

 

「奇譚クラブ」昭和32年9月号、天星社

 

「奇譚クラブ」昭和33年3月号、天星社

 

「東京新聞」昭和34年1月19日夕刊

 

「週刊文春」昭和35年4月11日号、文藝春秋新社

 

「医家芸術」第50巻臨時特別号、2006年7月、日本医家芸術クラブ

 

 それにしても乱歩はやっぱりたいしたもので、「RAMPO Up-To-Date」の今年下半期をご覧いただくと一目瞭然なのですが、乱歩関連のウェブニュースやイベントだけでかなりの数になり、そのせいもあって年末まで滞ってまーすということになった次第なのですが、ま、ぼちぼちやってまいりましょう。お気づきのことはお気軽にお知らせください。

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