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Posted by 中 相作 - 2017.10.24,Tue
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 平成29・2017年10月18日 読売新聞社

名張「ひやわん」にテーマ曲…有志制作、ネットに動画
 田上秀樹
 Home > 地域 > 三重 > 記事

名張「ひやわん」にテーマ曲…有志制作、ネットに動画

2017年10月18日



テーマ曲が完成し、ゆるキャラグランプリの上位を目指すひやわん(名張市で)

 ♪名張川のせせらぎに耳を傾けた もう恋なんてしないと決めた7月8日 辛つらくて流した涙は、牛汁と同じ匂いがした――。能面顔で「キモカワイイ」設定の名張市のゆるキャラ「ひやわん」にテーマ曲ができ、人気アップに役立っている。動画投稿サイト「ユーチューブ」でも公開され、「ゆるキャラグランプリ(GP)」のインターネット投票では今月初め、「ひやわん」は昨年の全国437位から133位に大躍進。「市の知名度も上がれば」と期待されている。

 ひやわんは、方言で「細い路地」を意味する「ひやわい」と、犬の鳴き声を組み合わせた名。能楽を大成した観阿弥の創座の地・名張にちなんだ「能面顔」に、市出身の小説家・江戸川乱歩が生み出した「怪人二十面相」のマントを羽織る。観阿弥が生まれた年と、名張の78(なば)にちなみ、生年月日は1333年7月8日とされた。

 ゆるキャラGPは初出場した2015年が511位で昨年も低迷。今大会は11月18、19日、桑名市で決選投票と結果発表が行われるため、知名度を高めて全国ランキング上位を狙おうと、市民の有志「隠なばりひやわん倶楽部」がテーマ曲の作成を企画した。

 同倶楽部副会長の荊原いげはら広樹さん(34)(名張市富貴ヶ丘)が作詞し、音楽家青山桂龍さん(70)(奈良県橿原市)が作曲。仕事がなく、嫁探しに奮闘しながらも大好きな名張の町で暮らすひやわんの日常を歌うヒップホップ調の曲。「ひやわんの歌~今宵こよいも仲間となばり酒~」と題した。

 ♪人の流れに身を任せ いつもの居場所にたどり着く 名張まんじゅうアテにして 仲間と今夜も酔っ払う――。動画ではシンガー・ソングライターの花垣亮志さん(32)(伊賀市)が歌い上げた。名張川の河川敷、近鉄名張駅、大型商業施設「リバーナ」、江戸川乱歩生誕地などで撮影、亀井利克市長もひやわんの飲み仲間で友情出演している。歌詞は3番まであり、約5分間の動画に編集した。

 「とにかく、最後は明るく楽しく、元気になってほしいとの思いを曲調に込めた」と青山さん。花垣さんは「男の哀愁を意識して歌った。この歌で、ひやわんの違った魅力を広く知ってもらえたら」と話す。荊原さんは「正統派キャラとは違う『オヤジキャラ』で勝負し、今回のグランプリで100位以内に入れば」と期待する。

 ひやわんは同倶楽部を通じて、「日本一の犬になりたい。毎日1票、投票頼んますぅ」とコメントした。投票は同グランプリの公式サイトで11月10日午後6時まで受け付け、パソコンや携帯電話、スマートフォンなどから1日1回投票できる。

2017年10月18日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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Posted by 中 相作 - 2017.10.23,Mon
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 平成29・2017年10月18日 読売新聞社

新市議に乱歩賞作家「今までなかった政策を」
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新市議に乱歩賞作家「今までなかった政策を」

2017年10月18日 10時09分

 長野県安曇野市議選(定数22)は、市長選と同じ15日に投開票され、新議員の顔ぶれが決まった。

 内訳は、現職19人、新人3人。

 新議員の一人、遠藤武文さん(51)は、2009年に「三十九条の過失」(「プリズン・トリック」に改題)で、ミステリーの登竜門と言われる「江戸川乱歩賞」を受賞した作家。出生率が低く、少子化が進む市の現状に危機感を抱き、出馬を決意した。

 当選に「今までなかったような政策を提案したい」と話している。

2017年10月18日 10時09分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
Posted by 中 相作 - 2017.10.23,Mon
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 平成29・2017年10月15日 朝日新聞社

江戸川乱歩×三島由紀夫の『黒蜥蜴』が舞台に
 真名子陽子
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江戸川乱歩×三島由紀夫の『黒蜥蜴』が舞台に

相楽樹、黒蜥蜴はすごく美しくて悲しい人

真名子陽子

2017年10月15日

 江戸川乱歩の探偵小説で、三島由紀夫が戯曲化した『黒蜥蜴』。女盗賊の黒蜥蜴と名探偵、明智小五郎が繰り広げる耽美と闇の世界――2018年1月、その『黒蜥蜴』が英国人演出家、デヴィッド・ルヴォーの演出により上演される。

 日本に魅了され、日本で演出する理由を、三島由紀夫作品に出会ったからだというルヴォー。そのルヴォーが描く『黒蜥蜴』に、主演の黒蜥蜴(緑川夫人)役に中谷美紀、その好敵手で運命の恋人、明智小五郎役に井上芳雄、黒蜥蜴の部下、雨宮役に成河、そして、相楽樹や朝海ひかる、たかお鷹といった贅沢な出演者がそろった。黒蜥蜴に誘拐される宝石商のお嬢様、岩瀬早苗役を演じる相楽樹の取材会が大阪で開かれ、作品の魅力について語った。



相楽樹=安田新之助撮影

ルヴォーさんと世間話をするみたいにお話を

記者:この作品への出演が決まった時の感想をお願いします。

相楽:出演が決まった時は純粋にうれしかったです。その後、共演者の方がわかった時は、早苗役を演じる責任感がでましたし、プレッシャーも感じました。けれど今は、お稽古が始まるのがとても楽しみです。

記者:ルヴォーさんとは、すでに会われたのでしょうか?

相楽:出演が決まる前に、ルヴォーさんとお会いしてお話をさせていただきました。ルヴォーさんから、あなたが思う黒蜥蜴はどういう女性だと思いますか、というようなことをいくつか聞かれまして、感想などをお話させていただきました。世間話をするみたいに、気さくにお話をさせていただきました。

記者:その時ルヴォーさんにはどのような感想をお話されたのですか?

相楽:美輪明宏さんの舞台を見た感想なのですが、緑川夫人は自分の美を追求するあまり、宝石を盗んだり、人間の身体を美しいと思ったり、「美」に対して執着を持っている女性。「美」への追求について女性はすごく共感するでしょうけど、ダイヤモンドのように冷たくて裏切らないもの、そういうものにしか欲を満たされない黒蜥蜴は、とても悲しい女性だと思いますと伝えました。それが正しいかわからないですけど、私はそんな気がして…すごく美しくて悲しい人だなと思ったんです。

早苗役、最後に重要なことが明かされます



相楽樹=安田新之助撮影

記者:演じる早苗については何かお話されたのでしょうか?

相楽:早苗は、宝石商の娘でお嬢様なんですが実は秘密があって、最後にそれが明かされます。物語のカギを握っている女の子です。作品のキーになりますので、しっかり演じないといけないなと思いますし、魅力的な役だとお話しました。

記者:早苗は普通のお嬢様の印象があったのですが、作品のキーになるというのが気になります。

相楽:最後にわかるんです。ネタバレになるので……言えません(笑)。実は早苗は…と、単なるお嬢様ではない重要なことが明かされます。

記者:では、早苗役はやりがいがありますね。

相楽:そうですね。ルヴォーさんがどのくらい早苗を私に任せてくれるのかわかりませんが、がんばりたいと思います。

記者:原作は読まれたのでしょうか?

相楽:まだ、戯曲しか読んでいないんです。舞台とは違いましたが、どちらにも共通するのは“グロテスクビューティ”で、ルヴォーさんもよくおっしゃっていました。黒蜥蜴の完璧さの追求、美の追求、また明智さんへの恋心など、他の作品では見られないですし、似ている作品もないんじゃないかなと思います。

記者:三島由紀夫さんのイメージは?

相楽:三島さんの作品で知っていたのが『黒蜥蜴』でした。まさかその作品に出るとは思いませんでした。そして、美輪さんの舞台で、『黒蜥蜴』をより深く知ることができて、なにか不思議な結び合わせを感じます。三島さん自身がとてもアヴァンギャルドな生き方をされているので、三島さんの思いが『黒蜥蜴』に出ているんだろうなと感じます。

小劇場で経験を積んできた



相楽樹=安田新之助撮影

記者:10代のころから舞台を経験されていて、劇団に入っていたとか?

相楽:所属はしていませんでしたが、劇団競泳水着の舞台に出演させて頂きました。純粋なラブストーリーを書かれている演出家が主宰している劇団です。小劇場でやっていましたので、近い距離でお客様を感じながら、経験を積んできました。

記者:大きな舞台は今回が初めてですか?

相楽:はい、ここまで大きい舞台は初めてです。

記者:小劇場が好きだったんですか?

相楽:元々舞台を見るのが好きだったんです。高校生の頃から出演するようになって、いろんなつながりができて、別の劇団の作品にも出させてもらっていました。大きな劇場でも300人くらいでしょうか。日生劇場も梅田芸術劇場もその倍以上ありますので、どうなるんだろうと思います。お客様の顔は見えるのかな……(笑)。

記者:2階席や3階席まであります。

相楽:300人の劇場の時は、一番後ろのお客様の顔も見えていたのですが、今回はどんな風に見えるんだろうと思います。2階席や3階席まで、ちゃんと届くといいなと思います。

記者:大きな空間でポピュラーな作品に出るのはいかがですか? 緊張するでしょうか?

相楽:舞台は劇場の大きさに関係なく緊張すると思うんです。何度か舞台に出させていただいていますが、緊張しないことはなかったので。でも、大きな劇場で照明があたると客席が見えなくなるので緊張しないよとも言われています。小さい劇場だと、服がすれるちょっとした音でも気になって神経質になったりするんですね。またちがう緊張感の中で、できるかなと思っています。

記者:小劇場のお芝居への興味は、何かきっかけがあったのですか?

相楽:マネジャーさんが好きでよく連れて行ってもらっていたんです。お芝居を近くで見られるのでとても勉強になりました。そこから劇団について知っていくとおもしろくて、出てみたいと思ってオーディションを受けるようになったんです。

中谷さんにクラクラ、井上さんにメロメロ



相楽樹=安田新之助撮影

記者:相楽さんと同じ世代の方にも楽しんでもらいたいですね。
相楽:緑川夫人と明智小五郎の恋愛は切なくて情熱的ですし、誰でも人を好きになることはあると思います。好きな人に寄り添いたいけれど寄り添えないもどかしさなど、若い人にも共感してもらえると思います。男性は中谷さんの妖艶さにクラクラするだろうし、女性は井上さんのカッコよさにメロメロになるだろうと思います。いろんな世代の方に楽しんでもらえる作品だと思います。

記者:共演者の中谷美紀さんと井上芳雄さんの印象を教えてください。

相楽:まだ、お二人ともお会いしていないのですが、中谷さんは唯一無二の存在の女優さんだなと思います。今回の作品で、中谷さんと1対1のシーンがありますが、負けないように舞台に立っていないといけないなと思います。中谷さんとお客様に圧倒されないように、せっかく頂いた早苗役を存分に楽しみたいです。

 井上さんは、ストレートプレイの『陥没』を拝見した時に、気づいたら井上さんのことばかり目で追っていました。いろんな役をされていてすごく振れ幅のある方だなと思いますし、とても表情豊かに演じられる方だと知って、なおさら緊張してきました。

――最後にメッセージをお願いします。

 大きい劇場で古典的な戯曲をするのは初めての挑戦です。豪華な共演者の方々とルヴォーさんとご一緒させて頂くのは、とても不安ではありますが楽しみでもあります。ルヴォーさんは生バンドを入れたいなとおっしゃっていたので、大きな劇場で、生演奏の迫力に中谷さんと井上さんの芝居が加わったら、すごい舞台になると思います。その迫力と一緒に『黒蜥蜴』の世界観にどっぷりと浸っていただければと思います。ぜひ、見にいらしてください。

◆公演情報◆
『黒蜥蜴』
2018年1月9日(火)~28日(日) 東京・日生劇場
2018年2月1日(木)~5日(月) 大阪・梅田芸術劇場メインホール
[スタッフ]
原作:江戸川乱歩
脚本:三島由紀夫
演出:デヴィッド・ルヴォー
[出演]
中谷美紀、井上芳雄/相楽樹、朝海ひかる、たかお鷹/成河 ほか
公式ホームページ

筆者
真名子陽子
真名子陽子(まなご・ようこ) ライター、エディター
大阪生まれ。ファッションデザインの専門学校を卒業後、デザイナーやファッションショーの制作などを経て、好奇心の赴くままに職歴を重ね、現在の仕事に落ち着く。レシピ本や観光情報誌、学校案内パンフレットなどの編集に携わる一方、再びめぐりあった舞台のおもしろさを広く伝えるべく、文化・エンタメジャンルのスターファイルで、役者インタビューなどを執筆している。
Posted by 中 相作 - 2017.10.22,Sun
電子書籍

青空文庫
 平成29・2017年10月13日

サーカスの怪人
 江戸川乱歩
 入力:sogo
 校正:茅宮君子

 青空文庫:サーカスの怪人
Posted by 中 相作 - 2017.10.22,Sun
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 平成29・2017年10月12日 NTTドコモ

作者も吐き気を催す“エログロ”でイヤな展開!? 元祖イヤミス作家・江戸川乱歩の作品
 ハーバー南
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10月4日(水)DVD発売/4,500円+税/販売:東映/発売:東映ビデオ

作者も吐き気を催す“エログロ”でイヤな展開!? 元祖イヤミス作家・江戸川乱歩の作品

一昔前におバカなミステリーこと、“バカミス”がはやった推理小説の世界。それが、ここ数年では映画『ユリゴコロ』の原作小説など、“イヤミス”こといや~な展開がクセになるミステリーが人気となっています。

ところで、イヤなミステリーといえば、誰か忘れてはいませんでしょうか。そう、日本ミステリー界の元祖・江戸川乱歩の作品です。中には映画化されているものもあり、その代表的な作品が、カルト映画として好事家の間で有名な『江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』(1969年)です。

この作品のDVDが、10月4日に発売されました。大井武蔵野館で頻繁に上映されていたのは筆者の懐かしい思い出ですが、ここでは『江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』をはじめとする、江戸川乱歩のイヤミスを紐解いていこうと思います。

『恐怖奇形人間』の原作にみるいや~な展開

『江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』のストーリーは、乱歩の小説「孤島の鬼」と「パノラマ島奇談」を足して2で割ったもの。そこに、さまざまな乱歩テイスト……いわゆるエログロや変態性欲などがミックスされています。

「孤島の鬼」は主人公・蓑浦が、自分の髪が真っ白になってしまった由来である怪事件を綴るという物語です。恋人を密室で殺され、知人の探偵も衆人環視の中で殺されてしまった蓑浦は、自分に思いを寄せる先輩・諸戸(男性)とともに事件を追います。やがて事件は諸戸の実家がある孤島へとつながるのですが、そこには人造フリークスのパラダイスを作ろうと目論む怪人物が待ち構えているのでした……。

一部では乱歩の最高傑作ともいわれる作品で、さらにごく一部では同性愛の小説としても有名です。当時から同性愛をテーマに取り上げる乱歩のセンスには脱帽です。

一方、「パノラマ島奇談」は、売れない小説家の人見が、自分にそっくりな元同級生の資産家・菰田源三郎になり替わるというお話です。ありあまる資産を投入し、自分の夢である“パノラマ島”を完成させた人見に、破滅の影が忍び寄ってくるいや〜な展開が見どころです。

中でも一番いや~なシーンは、やはり最後の“人間花火”でしょう。あまりにグロテスクなので説明は避けますが、映画では小説よりもさらに凄いことになっていて、一周回ってある意味爆笑ものといったシーンになっています。

これらを足して二で割ったのですから、『江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』がどれだけ濃い映画か、だいたい想像できるのではないでしょうか。ただ、ほかにも乱歩の作品には、まだまだいや~な小説があります。

腐る死体、四肢欠損、快楽殺人鬼までイヤミス・オンパレード!

オムニバス映画『乱歩地獄』(2005年)の一篇として映像化されている「蟲」。主人公の柾木愛造は、想いを告げた初恋の女性・木下芙蓉に嘲笑されたことで、彼女を殺してしまいます。やがて、自宅の土蔵に彼女を運び込んだ柾木でしたが、腐り始める死体に恐怖を覚え、防腐処置を行おうとするも失敗。徐々に精神の平衡を失っていくのです……。

この小説の何がイヤかというと、柾木が精神を病んでいく過程が異常なほどリアルなのです。「なんだっけなあ、なんだっけなあ」とうろつきまわる。「蟲蟲蟲蟲蟲蟲蟲蟲蟲……」とつぶやき続ける。その姿にはただただ戦慄するしかありません。

また、『乱歩地獄』の一篇として映像化されたイヤミスとしては、「芋虫」も忘れてはいけません。こちらは、戦争により四肢を欠損し、聴覚と味覚もなくした須永とその妻時子の物語です。夫をいたぶって快感を得る時子でしたが、夫の純情無垢な目に恐怖を感じた彼女は、これを潰してしまいます。そのことを後悔した時子は夫の体に指で「ユルシテ」と書きますが、須永は「ユルス」と書き置きを残して姿を消すのでした。

触覚のみの世界に生きることの恐怖。そして、その後の時子の心中を想像すると、なんともいえないイヤな気分になる作品です。

最後に究極のイヤミスとして挙げておきたいのが「盲獣」。“触覚芸術”を標榜する、盲人の快楽殺人鬼が主人公の物語です。これまで紹介してきた中でも最もグロテスクな内容の作品で、目・口・鼻・手などが無数に並べられた主人公のアトリエは、狂気以外の何者でもない。中でも「鎌倉ハム大安売り」という章は、作者が吐き気を催す程だとか……。詳細をどうしても知りたい方は、「芋虫ゴロゴロ」や「ハム大安売り」で検索してみてください。

この作品はたびたび映画化されています。増村保造監督作の『盲獣』(1969年)は人間の狂気を描いた原作とは違い、異形の愛をテーマとする物語となっていました。一方、『江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』の石井輝男監督により映像化された『盲獣vs一寸法師』(2004年)は原作に近く、エログロ感満載の内容となっています。

以上、乱歩のイヤミス、いかがだったでしょうか。ちなみに、もっと乱歩らしい作品が読みたい方には、「お勢登場」や「赤い部屋」をおすすめしておきましょう。こちらは人間心理の怖さが楽しめますよ。

(文/ハーバー南)

2017年10月12日
Posted by 中 相作 - 2017.10.21,Sat
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BOOK asahi.com
 平成29・2017年10月15日 朝日新聞社

都市と野生の思考 [著]鷲田清一、山極寿一
 横尾忠則
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書評

都市と野生の思考 [著]鷲田清一、山極寿一

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2017年10月15日
[ジャンル]社会

著者:鷲田 清一、山極 寿一  出版社:集英社インターナショナル



■「おもろい」二人のデスマッチ

 中学時代のアイドル●(●はハート)江戸川乱歩『怪人二十面相』と南洋一郎『密林の王者』が現在のワシを作った。都心の焼け跡に建つお屋敷の地下室とアフリカの密林の奥の洞窟はワシの中で都市と野生をひと繋(つな)ぎにした。
 本書は二十面相とターザンが知と知の饗宴(きょうえん)、肉と肉の激突によって「頭がええ」部分よりも「おもろい」部分で対決する二人のデスマッチでワシは大いに期待したのである。
 鷲田学長は都市の暗黒街に美を漁(あさ)るファッショナブルな怪人二十面相に変装。片や、山極総長にはゴリラに育てられた野生のみなし児ターザンを演じてもらおう。二十面相と類猿人ターザンのアンファンテリズム(幼児性)対決にパンドラの函(はこ)が開いて血湧き肉躍るあの日。ワシの中に幼児性を発見したのも都市と野生の対決を鷲掴(わしづか)みにしたからである。
 今、二人が知のぬいぐるみを脱ぎ捨てて、肉体派の学者に転じた瞬間に読者は立ち会っているのである。二人の思考のダシの素は無目的なアートと遊戯にある。アートには目的がない? そんなことない。アート行為それ自体が目的や。遊びと同んなじでっしゃ。結果も考えまへん。学問とは違いまっせ。アートも遊びもプロセスが「おもろい」のや。山極曰(いわ)く「頭のええ、小回りのきく賢い学者」は、アートや遊びは無用の長物だと思ったはるに違いない。
 シルクハットに仮面にマントの鷲田二十面相と、腰巻き一丁、手に短刀、小脇にジェーンの山極ターザン、雄叫(おたけ)びを上げながらゴリラに教わった野生の哲学でモダニスト二十面相に憑依(ひょうい)した鷲田に襲いかかる。と、五条の大橋でひらりと身をかわす美の盗賊の次なる一手は? ここ、東山三十六峰草木も眠る丑(うし)三つ刻。加茂の河原に突如闇を劈(つんざ)く剣戟(けんげき)のひびき! そこに出現したヒトラー。「戦いは虚無だ!」
 (ここでハタと眼〈め〉が醒〈さ〉めてしまいました)
    ◇
 わしだ・きよかず 49年生まれ。哲学者。京都市立芸大学長▽やまぎわ・じゅいち 52年生まれ。霊長類学者。京大総長。
Posted by 中 相作 - 2017.10.20,Fri
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チケットぴあ
 平成29・2017年10月13日 ぴあ

井上芳雄と成河がルヴォー演出で新たな『黒蜥蜴』に挑む
 佐藤さくら
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井上芳雄と成河がルヴォー演出で新たな『黒蜥蜴』に挑む

2017/10/13 17:25配信



左から、井上芳雄、成河 撮影:源 賀津己 ヘアメイク:高橋幸子 スタイリング:吉田ナオキ<井上芳雄>、市川みどり(ルミナス)<成河>

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江戸川乱歩の原作を三島由紀夫が戯曲化、これまで何度も映像化・舞台化されてきた『黒蜥蜴』。その世界観に惹かれ続けてきた英国人演出家のデヴィッド・ルヴォーが、長年の演出プランをもって、ついに舞台化に着手する。黒蜥蜴を演じるのは、舞台活動でも高い評価を得ている中谷美紀、また彼女と対峙する名探偵・明智小五郎に井上芳雄、緑川夫人の部下・雨宮には成河と、華も実力も兼ね備えたキャスティングが実現した。本作への想いを井上と成河に聞いた。

大阪の宝石商・岩瀬(たかお鷹)は、娘の早苗(相楽樹)を誘拐するという脅迫状に怯え、私立探偵の明智小五郎(井上)を呼び寄せる。宿泊中のホテルには岩瀬の上得意である緑川夫人(中谷)もいたが、実は彼女こそ脅迫状を送った女賊の黒蜥蜴その人であった。互いに尋常ならざるものを感じとる明智と緑川夫人。そんな中、緑川夫人は早苗に、部下の美青年・雨宮(成河)を紹介し……。

2012年の舞台『ルドルフ ザ・ラスト・キス』でルヴォーの演出を受けている井上は、「ルヴォーさんは、とにかく人たらし。スタッフ一人ひとりにまで声をかけてくださるから、誰もが彼のファンになってしまうんです(笑)。僕もルヴォーさんの作品にまた出たかったので、こんな素晴らしい作品でご一緒できるなんて二重の喜びですね」と語る。

一方、今回が“ルヴォー組”初参加となる成河からは「当初、もっとフレッシュな俳優さんが雨宮役に相応しいのではと思っていたので、そうルヴォーさんにお伝えしたんですよ」と驚きの発言が。「でも実際に彼と演劇について話しているうちに、段々と考えが変わってきて。『成河が蓄えてきた、フィジカルな部分も引き出して舞台を作りたい』と言っていただいたことが、出演の決め手となりました」と、絶妙な配役に至る一端を明かしてくれた。

インタビュー中も互いに茶々を入れるなど、仲の良い様子がうかがえるふたり。井上は成河について、「オン・オフ含めて『いま何を考えてるの?』と、つい聞きたくなる人。自然と本音を漏らしてしまう相手でもありますね」と話す。成河はそれを「井上くんはミュージカル出身で、僕は泥臭い小劇場演劇から始めた人間。守備範囲が微妙に異なるから、他では言えない話もできるんじゃないかな」と分析する。「それでも、根本的なところで話が合うのは事実。僕は彼のことを、輸入品である“ミュージカル”を日本に浸透させることができる人だと思ってますから」と盟友への言葉は止まらず、思わず井上が笑いだすひと幕も。

信頼で結ばれた井上と成河が響き合い、共に作り出す『黒蜥蜴』の世界。それがどんな様相を示してくれるのか、本番が楽しみだ。舞台『黒蜥蜴』は2018年1月9日(火)から28日(日)まで東京・日生劇場、2月1日(木)から5日(月)まで大阪・梅田芸術劇場メインホールにて上演。

取材・文 佐藤さくら
Posted by 中 相作 - 2017.10.19,Thu
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大阪日日新聞
 平成29・2017年10月11日 新日本海新聞社

舞台「黒蜥蜴」初挑戦の中谷美紀 来年2月上演
 Home > 大阪ニュース > 記事

舞台「黒蜥蜴」初挑戦の中谷美紀 来年2月上演

2017年10月11日

 残酷かつ美しい、胸がヒリヒリするような愛の物語-。江戸川乱歩の傑作を三島由紀夫が戯曲化した「黒蜥蜴(とかげ)」をこう説明する中谷美紀。美輪明宏や麻実れいら多くの大物俳優が務めた大役、黒蜥蜴に初めて臨むことになり、「少々荷が重すぎるが、本番までには黒蜥蜴を見いだしたい」と力を込める。



「映画的な手法、身体表現を含めた新たな黒蜥蜴になると思う」と話す中谷美紀(撮影:舞山秀一)

 「オファーを受け、喜びよりも恐れが勝った」という中谷。そこで演出家のデヴィッド・ルヴォーに会いにニューヨークへ渡った。「ルヴォーは人の心を操る天才で、詐欺師のように言葉で魔法をかけてしまう。その魔法にかかり、どうせなら最後までだましてもらおうと」、役を引き受ける決意をする。

 宝石商・岩瀬庄兵衛(たかお鷹)は娘・早苗(相楽樹)の誘拐をおびえ、私立探偵の明智小五郎(井上芳雄)を雇う。親子が身を潜めるホテルの隣室には、岩瀬の店の上客である緑川夫人(中谷)が宿泊していた。夫人は部下の美しい青年・雨宮潤一(成河)を早苗に紹介すると見せかけ、彼女を奪い去る。夫人こそ、誘拐予告をした女賊・黒蜥蜴だった…。

 “美”を求める黒蜥蜴と、明智小五郎のラブストーリーを「グロテスクな美しさ」で描くというルヴォー。古きよき時代のハリウッドの撮影スタジオのような舞台で「ト書きをかなり無視して新しい世界観」(中谷)で展開していく。

 「読み応えがあり、三島作品の中でも最も分かりやすいエンターテインメント。しかしいざ演じると、詩的で文学的なせりふで、記憶するのも大変」と苦笑する中谷。一つ一つのせりふの情景をイメージしながら、頭に、体に入れていく。「心を解放してよろいをすべて取り払わなくてはならない。そのためには早く言葉を覚え、三島の言葉から自由になりたい」

 映像では多くの実績を持つが、舞台は2011年「猟銃」からスタートし、「ロスト・イン・ヨンカーズ」「メアリー・ステュアート」に続く4作目。毎回「指折り千秋楽を待っている」と言い、「本番はほかの女優さんに変わっていただきたいくらい」と舞台への恐れを明かす。それでも「かつて共演者が舞台は『黄金の牢獄(ろうごく)』だと言っていた。まさにそれがこの世界」。だからまた、舞台に立つ。

 大阪公演は来年2月1~5日、梅田芸術劇場メインホール。
Posted by 中 相作 - 2017.10.18,Wed
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Book Bang
 平成29・2017年10月12日 新潮社

【文庫双六】命の輝きがよく似合う乱歩ワールド──野崎歓
 野崎歓
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【文庫双六】命の輝きがよく似合う乱歩ワールド――野崎歓



『黄金豹』
著者
江戸川 乱歩 [著]
出版社
ポプラ社
ISBN
9784591109649
価格
562円(税込)

【文庫双六】命の輝きがよく似合う乱歩ワールド――野崎歓

[レビュアー] 野崎歓(仏文学者・東京大学教授)

「黄金」つながりで考えてみると、江戸川乱歩の名が思い浮かぶ。『黄金仮面』に『大金塊』、そして『黄金豹』。金無垢の輝きが乱歩ワールドにはよく似合う。

 さらには、乱歩の師匠エドガー・アラン・ポーの『黄金虫』もある。『黄金仮面』の発想源となった、フランスの知られざる名短篇作家、マルセル・シュウォッブの『黄金仮面の王』も加えれば、乱歩とはまさにミステリの金脈を受け継いだ男ということになる。

 ここで『黄金豹』を取り上げるのは、東京中を荒らし回る金色の豹というイメージのもつゴージャスかつ妖しい魅力が、はるか昔、心に刻まれたからである。

 街を豹が闊歩しているだけでもびっくりなのに、それが宝石店に入ってきて、宝石を前脚ではさみ取り、ぺろりと口に入れてしまったりするのだ。何と優雅な、そして可愛げのある強盗だろう。はたまた、豹が銭湯の高い煙突のてっぺんまで登って行って、そこからロープを使ってはるか彼方まで飛翔したりする。実に絵になるではないか。

 久方ぶりに読み返してみると、イメージとしてはやはり幻惑的だ。同時に、絢爛たるカラー映画というよりも、あくまで“紙芝居”的な泥臭さが乱歩の身上であることも確認できた。

 いったい黄金豹はどういう仕掛けになっているのかの謎解きは、まったく忘れていたが、唸るというより微笑んでしまうようなシンプルなトリックで、ほっこりとした気分にしてくれる。

 少年探偵団の活躍も見ものだ。中学生の小林団長がピストルを携帯しているのには改めて驚く。学校に通っている様子はあまり見られず、親にうるさいことをいわれることもなく、明智小五郎の家に入りびたりで、夜どおし寝ずに事件のただなかで奮闘している。そんな姿に、昔の子ども読者は限りなく羨望を抱いた。

 そして夢中でその活躍を読みふけり、読書の習慣をしっかりと身につけさせてもらったのだから、小林少年の教育上の功績は大きい。

新潮社 週刊新潮 2017年10月12日神無月増大号 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです
新潮社
Posted by 中 相作 - 2017.10.17,Tue
電子書籍

青空文庫
 平成29・2017年10月7日

二癈人
 江戸川乱歩
 入力:門田裕志
 校正:江村秀之

 ▼青空文庫:二癈人
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