ウェスタンミシガン大学准教授、ジェフリー・アングルスさんの『Writing the Love of Boys: Origins of Bishonen Culture in Modernist Japanese Literature』が上梓されました。ちなみに表紙は「二少年図」。
▼Amazon.com：Writing the Love of Boys: Origins of Bishonen Culture in Modernist Japanese Literature [Paperback]
「Editorial Reviews」から引用。
Jeffrey Angles focuses on key writers, examining how they experimented with new language, genres, and ideas to find fresh ways to represent love and desire between men. He traces the personal and literary relationships between contemporaries such as the poet Murayama Kaita, the mystery writers Edogawa Ranpo and Hamao Shiro, the anthropologist Iwata Jun’ichi, and the avant-garde innovator Inagaki Taruho.
何が何やら仔細はわからぬものの、村山槐多、江戸川乱歩、浜尾四郎、岩田準一、稲垣足穂、といったあたりが少年愛の文脈で語られているようです。
ジェフリー・アングルスさんは以前、京都にある国際日本文化研究センター、いわゆる日文研の研究員をお務めだったころ、一度だけ名張市立図書館を訪ねてくださったことがあり、たしか乱歩ゆかりの清風亭で昼食をごいっしょして、ご帰国までに冬の京都で湯豆腐でも、と約束しながらついに果たせなかったのが心残りなのですが、お国でも着々と研究にお励みのようで、とても嬉しく思われます。
ジェフさんのサイト、ブログ、ツイッターはこちら。
▼Jeffrey Angles：http://homepages.wmich.edu/~jangles/
▼Jeffrey Angles：http://internationaldateline.tumblr.com/
▼Jeffrey Angles：http://twitter.com/#!/jeffreyangles
ツイッターで知ったのですが、ジェフさんは3・11の大震災を早稲田の古本屋で体験され、3月19日にアメリカにお帰りになったとの由で、帰国後にはメディアの取材も受けていらっしゃいます。
▼THE KALAMAZOO GAZETTE：Jeffrey Angles, associate professor at Western Michigan University, was ambivalent about leaving Japan after earthquake（2011年4月17日）
ジェフさんには、これは乱歩には関係ない話なのですが、多田智満子の詩の英訳というお仕事もあって──
▼Amazon.com：Forest of Eyes: Selected Poems of Tada Chimako [Paperback]
この訳業がこのほどランドン翻訳賞に輝いたとのこと。
▼THE KALAMAZOO GAZETTE：Western Michigan University professor Jeffrey Angles wins Landon Translation Prize（2011年5月12日）
ご上梓とご受賞、どちらもおめでとうございます、と僻遠の地からささやかながら祝福をお送りする次第です。
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