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Posted by 中 相作 - 2012.05.22,Tue

ウェブニュース

 

徳島新聞Web

 平成24・2012年5月18日 徳島新聞社

 

5月18日付

 Home > 鳴潮 > 記事

 

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5月18日付

 

 徳島中央公園に今が盛りと咲き誇るバラ園がある。その一角に、徳島市出身でSF小説の先駆者として活躍した海野(うんの)十三(じゅうざ)(1897~1949年)の文学碑があるのをご存じだろうか

 

 今年、結成20周年を迎えた海野十三の会(山下博之会長)が、93年に建てたものだ。碑の上に彫刻家・河崎良行さんのモダンな立体作品「天体のオブジェ」、碑の右側には推理作家・江戸川乱歩の十三への賛辞がある

 

 注目されるのは、その隣に刻まれた十三のこんな言葉だ。<全人類は科学の恩恵に浴しつつも、同時にまた科学恐怖の夢に脅かされている。恩恵と迫害との二つの面を持つ科学、神と悪魔との反対面を兼ね備えている科学に、われわれはとりつかれている>

 

 戦前に書かれた文章だが、今これを読むと福島第1原発事故を思い起こさないわけにはいかない。原発事故はまさに科学の「悪魔」としての側面だし、広島・長崎への原爆投下もまた科学の「悪魔」性をむき出しにしたものだった

 

 十三はSF小説の先駆者というにとどまらず、予言者的な一面も併せ持っていた。十三の指摘を真摯(しんし)に受け止めていれば、あるいは原発事故も起きなかったのではないかと悔やまれる

 

 きのう、5月17日は十三の命日。文学碑の前に立つと、十三が科学の暴走を食い止めようとして、徳島から世界へ、無言の警鐘を鳴らし続けているように思えてくる。

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