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Posted by 中 相作 - 2012.04.13,Fri

ウェブニュース

 

毎日jp

 平成24・2012年4月5日 毎日新聞社

 

わが町にも歴史あり・知られざる大阪:/246 江戸川乱歩寓居跡 /大阪

 松井宏員

 Home >:地域 > 大阪 > 記事

 

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わが町にも歴史あり・知られざる大阪:/246 江戸川乱歩寓居跡 /大阪

 

毎日新聞 2012年04月05日 地方版

 

 ◆守口市

 ◇時の流れに建物消え 近くに説明板あれば

 

 前回まで阿倍野から玉出へと歩いて、ふと気付けば、この連載も8年目に突入した。この間に、残念ながら消えてしまったものもある。歌の文句じゃないが、「時の流れを恨むじゃないぞ」などとつぶやきながら、しばし、そんな所をたどってみる。

 

 連載16回目(06年1月)で取り上げた守口市の「江戸川乱歩の家」。地下鉄谷町線・守口駅2番出口を上がってすぐの所に、古びた洋館があった。名探偵・明智小五郎と怪人二十面相の血湧き肉おどる推理小説を生み出した江戸川乱歩が、1924(大正13)年から2年間、住んでいた家だった。明智小五郎が初めて登場する「D坂の殺人事件」はこの時期に書かれており、名探偵が生まれた家でもあった。

 

わが町にも歴史あり・知られざる大阪:/246 江戸川乱歩寓居跡 /大阪

 

毎日新聞 2012年04月05日 地方版

 

 久しぶりに訪ねてみると、マンションと洋風の民家に変わっていた。一昨年に建て変わったようだ。産婦人科医だった大野正さんが所有していて、80年に乱歩が住んでいたことがわかってから、資料を集めては訪ねてくるファンを案内していた。取材した時は亡き夫に替わって奥さんが、この家を守っていた。

 

 その頃は既に開放されていなかったが、家の中を見せてもらった。2階が乱歩の書斎で、ここで天井の節穴を眺めていて着想したのが、節穴から毒薬をたらして人を殺すという「屋根裏の散歩者」だった。大阪生まれの推理作家、芦辺拓さんは取材で本当にこの家の天井裏に入ってほこりだらけになったという。

 

わが町にも歴史あり・知られざる大阪:/246 江戸川乱歩寓居跡 /大阪

 

毎日新聞 2012年04月05日 地方版

 

 老朽化が激しく、国道脇という一等地でもあって、一昨年に建物は解体し、建て替えたという。資料類は保管しているそうだ。それは致し方ないが、守口市にはひとつ注文をつけたい。地下鉄の改札を出た所の地図にも、元寓居脇の遊歩道の標識にも「江戸川乱歩居住跡」などとあるのだが、当の場所の表示も説明もない。大野さんが作った説明板があることはあるのだが、物陰に隠れていて人目に触れない。

 

 何も残っていないし、今は一般の方が住んでいるから、場所を明示するのは難しいかもしれない。しかし、すぐ近くの遊歩道の起点に、ちょっとした緑地のような空間があるので、そこに「乱歩寓居跡」の説明板を据えることくらいはできるだろう。何もなしでは、大野さんご夫婦が守ってきた厚意が報われない。

 

わが町にも歴史あり・知られざる大阪:/246 江戸川乱歩寓居跡 /大阪

 

毎日新聞 2012年04月05日 地方版

 

 芦辺さんは当時の取材に「行政が関わって、書斎を再現するなど保存すべき」と語っておられた。それができなくなったいま、せめてできることをしてほしい。【松井宏員】

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