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Nabari Ningaikyo Blog
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Posted by 中 相作 - 2011.04.05,Tue

 ひきつづき、名張市乱歩関連事業アドバイザーからの報告である。

 

 3月29日、名張市企画財政部サイドと面談したときにも、乱歩関連資料を収集するためには乱歩作品を読まなければならないのか、みたいな話が出た。

 

 ほんと、まいってしまう。

 

 しかし、これが名張市のアベレージなわけである。

 

 うわっつらのつじつまさえ合わせておけばOK、というのが名張市政の本質なわけであって、要するにお茶を濁してさえいればいいわけなのじゃが、そういったレベルでいいのであれば、乱歩作品を読んでなくても乱歩関連資料の収集はいくらでも可能である。

 

 本屋さんに行って、乱歩の本ありませんか、あったらくださいな、とかいっておればいいのである。

 

 しかし、そんなおそまつなことやっとっても、しゃあないじゃろうが。

 

 わざわざだいじな税金つかって、そんなおそまつなことやってんじゃねーよ。

 

 とはいうものの、実際のところは、ほんとにおそまつなわけなのね。

 

 名張市立図書館がやってることのおそまつさは、名張市政そのもののおそまつさの反映なわけなのね。

 

 だから、なにをいってもむなしいばかりなんだけど、乱歩のことを知ろうとせず、乱歩作品を読もうともしない人間が乱歩関連資料を収集したりしたらどんなことになるのか、一例だけあげとく。

 

 たとえば、乱歩賞受賞作品を集めようか、みたいなことになるわけである。

 

 名張市立図書館の開館は1969年のことであった。

 

 開館準備の段階から、乱歩関連資料を収集しよう、ということになったらしい。

 

 で、関係者はどうしたのか。

 

 名張まちなかブログ:なんだか報告みたいなもの(2011年1月23日)

 

 引用。

 

 なんかもう泣けてきそうな感じになるんだけど、さあ乱歩関連資料を集めましょうと思いつき、にもかかわらず乱歩作品を読もうとせず、乱歩のことを知ろうともせんわけだから、なにを収集すればいいのかがさっぱりわからない。

 

 さっぱりわかんないなりに、そういえば、乱歩賞ってあったよね? とだれかが思いついたわけなのであろうな。

 

 で、あるある、乱歩賞ってあるある、ほらほら、仁木悦子仁木悦子、とかだれかが応じて、んじゃあ乱歩賞受賞作品って、もしかしたら乱歩関連資料なんじゃね? とかいうことになって、それならば乱歩賞受賞作品を収集しましょう、ということになったわけなんだろうな。

 

 ばーか、といってやるしかないわな。

 

 乱歩賞受賞作品を集めるな、とはいわんが、ほかに収集しなければならんものが死ぬほどあるじゃろうが、という以前に、ちっとは頭つかってものを考えろよすっとこどっこい、という話なのである。

 

 たぶん、そんなようなことだったはずである。

 

 乱歩関連資料を収集するにあたって、乱歩作品を読もうともしないんだから、そんなことになるしかないわけよ。

 

 それが名張市立図書館の、つまりは名張市のレベルなわけである。

 

 しかも、ここでとどまりはしない。

 

 さらに道を究める。

 

 どう究めたのか。

 

 名張市立図書館は1987年、現在地に移転改築して、館内に乱歩コーナーを開設した。

 

 その乱歩コーナーに行ってみるがよろしい。

 

 特別あつらえの陳列ケースが並んでいて、そのうちのひとつに乱歩賞受賞作品の単行本が展示されておるのじゃ。

 

 あれはいったい、なんなんだろうな。

 

 乱歩コーナーに設置された陳列ケースに、どうして乱歩以外の作家の著作が麗々しく並んでおるのであろうな。

 

 むろん、収集するな、とはいわない。

 

 乱歩が身銭を切って創設した賞である。

 

 名張市立図書館が乱歩賞受賞作品を収集したって、いっこうに差し支えはない。

 

 というか、当然のことである。

 

 収集すべきである。

 

 しかし、わざわざ特別あつらえの陳列ケースに展示する必要はない。

 

 乱歩賞は公募による新人賞だから、その受賞作はいってみれば素人の作品なのである。

 

 しかも、昨年11月13日に名張市恒例のミステリ講演会なぞがたりなばりが催されたのだが──

 

 2010年1月17日:なぞがたりなばりの夜はふけて

 

 講師のおひとりでいらっしゃった逢坂剛さんによれば、乱歩賞のハードルはかなり低くなっていて、受賞はしてもそのあと鳴かず飛ばずの受賞者が多いそうである。

 

 そういった観点から判断しても、乱歩賞受賞作品を特別あつらえの陳列ケースに飾る必要はないのではないか。

 

 てゆーか、あんな狭いスペースにわざわざ陳列ケース置いて展示するのであれば、展示品は乱歩そのひとの著作とか草稿とか、そういったたぐいのものを選ばなくてどうするよ。

 

 ものごとには軽重というものがあるじゃろーが。

 

 乱歩コーナーの名が泣いとるぞ。

 

 そんなこともわからんのか。

 

 わからんのである。

 

 なんにもわからんのである。

 

 ほんとにわからんのである。

 

 死ぬほどわからんのである。

 

 こうなるともう、乱歩がどうこうというレベルの話ではない。

 

 ものの道理の問題である。

 

 おれは名張市乱歩関連事業アドバイザーを拝命しているわけだけど、ほんとは名張市ものの道理アドバイザーに任命していただいたほうがいいのかもしれんな。

 

 いやいや、そんなことはまあいいとして、乱歩作品をろくに読みもせずに乱歩関連資料を収集したりしたら、乱歩賞受賞作品を集めて誇らしげに展示してしまう、などというばかまるだしなことをしてしまうわけじゃよ、うすらばかってのはまったくどーしよーもねーなー、みたいなことは3月29日、名張市企画財政部にごく簡単に伝えておいた次第である。

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