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Nabari Ningaikyo Blog
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Posted by 中 相作 - 2014.10.17,Fri

 あいかわらずの人気です。


 さて、「奇譚(抄)」漬けの日々から少し逃れて、裏柳生関連とまいりましょう。

 名張市の副市長さんは、なぜ辞表をお書きにならないのか、と思っている名張市民は、私のほかにはひとりもおらんのかもしれませんが、まずはその副市長さんの話題です。

 先日、名張公民館で乱歩生誕百二十年を記念した講演「乱歩と名張」の講師を務めたときのことですが、名張市役所を震撼させている裏柳生問題をとりあげ、副市長さんのことも話題にいたしました。

 要するに、乱歩のおじいさんは津藩の重臣で、加判奉行まで昇りつめたひとであった。

 加判、というのは、はんこを押す、という意味で、つまりは決済権をもっとったわけです。

 はんこを押す、といえば、思い出されるのはこの一件。

 2014年9月26日:いつもいつも市民不在だよなばーか

 すなわち、この一件。

 伊賀タウン情報YOU:名張市職員の不適切事務 判断ミス認める 決済権者の前田副市長(2014年9月25日)

 「職員の不適切な事務による用地補償費などの支出」に、副市長さん、はんこ押しちゃったわけです。

 用地補償費なんて支払う必要はない、ということをよくよく知りながら、支払ってもいいよ、というはんこを押しちゃったのね。

 でもって、いうにこと欠いて、

 「市長に迷惑をお掛けする訳にはいかないということと、担当職員も大変困惑しているということが私の判断を狂わせてしまった」

 とはなにごとじゃ。

 それでなくても財政難でぴーぴーゆうとる名張市の税金から、支払ういわれなどまったくない用地補償費を支出することを許可いたしました、とはなにごとじゃ。

 公務員ってのはね、公僕なの。

 パブリックサーバントなの。

 全体の奉仕者なの。

 ところが、名張市の副市長さんは、手前は市長の奉仕者どぇ〜す、手前は市職員の奉仕者どぇ〜す、とばかりに、はんこをどーんと押しちゃったわけです。

 公務員としてまずわきまえているべき鉄則を、かくもあっさり曲げてしまっていいものか。

 「このような事態になってしまったことを市民に深くお詫びしないといけない。阻止し得なかったことも遺憾だと思っている。この場を借りて市民にお詫び申し上げます」

 などと殊勝らしくほざいてみたところでじゃな、もしもこの一件が内部告発されることなく、闇から闇へ葬られたままであったなら、副市長さんをはじめとした関係職員一同、みずからの所業を毛筋ほども省みることがなかったのは眼にみえておろうが。

 てゆーか、もしかしたら名張市では、こげな破廉恥なことが常態化しているのではないかいな、という気にさえなってくるではないか。

 どーしよーもねーなーまったく。

 それで、先日の講演では、津藩の加判奉行といえば、名張市でいえば副市長、江戸幕府でいえば老中のようなものざんす、と説明したのですが、加判奉行や老中がこのざまじゃ、ほんとにもう、どないしようもあらしまへん。

 ただし、とも講演では述べておいたのですが、決済をくだしたのが副市長さんであって、市長さんはあずかり知らぬことであったから、市長さんには責任がない、なんてことにはなりません。

 名張市の最高責任者なんですから、当然のことながら、監督責任が問われ、管理能力が問われることになります。

 それが証拠に、こうなりました。

 伊賀タウン情報YOU:損害額約1600万円 関係職員へ支払い求める 名張市職員の不適切事務(2014年10月14日)

 「市長および副市長の給料の減額に関する条例」が制定され、「2014年11月から15年10月31日まで2職の月額40%の給料減額措置を取り、その削減額1149万7000円を損金回復に当てたい」ということになりました。

 さて、お役所内部のおはなしはとりあえず進んだとしても、外部のほうはどうなのか。

 つまり、名張市に対して不当要求を突きつけた市民のことです。

 その市民、市職員からかなり恐れられている人物らしい、というのは、一連の報道からも容易に察しがつくことです。

 市民から不当要求があった場合はこうしましょうね、というルールがお役所内部で決められていたというのに、それを無視していいなりになるしかないような市民であった、ということになります。

 で、以前にもリンクしましたけど、伊勢新聞のこの記事がポイントになります。

 伊勢新聞:名張市の不正支出問題 不当要求で調査委設置(2014年7月8日)

 全文、無断転載しときますね。

2014/7/8(火)

名張市の不正支出問題 不当要求で調査委設置

【名張】名張市職員が虚偽の内容を書いた公文書を作り、土地補償費を支払わせていた問題で、市が支出の背景に、市民から市への不当要求があった可能性があるとみて、問題を調査する外部委員会を設置していたことが分かった。委員会は職員らへの聞き取りを進めている。これに対し、市から補償費を受け取った男性が本紙の取材に応じ、「職員らを怖がらせた覚えは一切ない」と否定した。

 関係者によると、委員会の設置は六月十三日付。警察OBや弁護士など四人で構成し、市への不当要求や暴力行為のほか、市職員が行った違法な職務行為を調査の対象としている。市職員による違法行為があった場合には、その原因も究明する。

 委員会はこれまでに、虚偽の公文書を作った五十代の男性職員や、公文書を決裁した市幹部など十五人に対して聞き取りを済ませた。聞き取りの中で、一部の職員が支出の経緯について、「(補償費を支払った)男性が怖かった」と説明をしているという。

 これに対し、補償費を受け取った男性が本紙の取材に応じた。男性は市職員が虚偽の公文書で支出したとされる約二千三百万円のうち、約一千二百万円を受け取ったことを明らかにした上で、「補償費が不正な手段で支出されたものだとは知らなかった」と話した。

 また、委員らが調べる不当要求について、男性は「職員らを怖がらせたことは一切ない」と否定。「過去に土地をめぐるトラブルで地権者との仲裁を頼まれるなど、市職員らとは長い付き合い。問題が表面化した途端、責任を押し付けるとは許せない」と話した。

 で、このエントリにも記しましたけど。

 2014年7月10日:名張市は兵庫県議会に負けるな

 こりゃいったいなんじゃろな、という話なわけです。

 土地補償費を不当に要求し、まんまと懐に入れちゃった市民が、

 「過去に土地をめぐるトラブルで地権者との仲裁を頼まれるなど、市職員らとは長い付き合い。問題が表面化した途端、責任を押し付けるとは許せない」

 と述べていらっしゃるのね。

 7月10日付エントリから引用しときましょう。

 いやー、全然知りませんでしたけど、名張市には「土地をめぐるトラブルで地権者との仲裁を頼まれる」ような市民が存在していたのか。

 権力のダーティジョブを一手に引き受ける闇の存在、ってんですから、裏柳生かよ、とか思ってしまいますけど、土地が土地ですから、忍者かよ、といったほうがいいのかもしれませんし、もっと現代的かつ一般的に、やくざかよ、と表現したほうがいいのかもしれず、いずれにしても、なんだか面白いことになってきやがったぜ、というしかありません。

 いくら癒着結託が名張市名物だとはいえ、行政が裏柳生というか忍者というかやくざというか、そんなのとつるんでトラブルをまるく収めていたというのはほんとなのか? というのが、これからの裏柳生武芸帳、最大のみどころになるものと思われます。

 それにしても、名張市の副市長さんはほんとに辞表をお書きになって、百姓でもして余生をお送りになるのがいいんじゃね? とあたしは思います。

 あ、加判奉行だ、とか、市民からうしろ指さされながら公務員生活を送るのは、結構つらいことなんじゃね? とも思いますし。
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