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Posted by 中 相作 - 2014.02.10,Mon
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日本経済新聞
 平成26・2014年2月7日 日本経済新聞社

春秋
 Home > 社説・春秋 > 記事

春秋

2014/2/7付

 探偵小説家の横溝正史は、先輩格である江戸川乱歩の代作をしたことがある。横溝が雑誌編集者をしていたときだ。乱歩がなかなか作品を仕上げられないため、自分が書いたものを乱歩の名前で載せた。「あ・てる・てえる・ふいるむ」など3つの作品がそうだという。

▼内容が劣るといった批判はとくになかったようだ。そのころ20代の横溝は、作家として独り立ちする自信を持ったことだろう。終戦後に金田一耕助シリーズなどの本格推理小説を次々に発表する。もちろん代作は大問題だが、人気作家が世に出るステップになったと思えば、非難したい気持ちも和らいでくるというものだ。

▼ところが今回のゴーストライター騒ぎは、なんとも嫌な気分になる。作曲家の佐村河内守氏が音楽家の大学非常勤講師に曲づくりを依頼して、自分の作品として発表していた問題だ。代作は18年にわたり、お金も動いた。講師は20曲以上をつくって約700万円を受け取ったという。周到に世の中を欺き続けてきたわけだ。

▼「希望のシンフォニー」と呼ばれ、東日本大震災の被災地で親しまれてきた交響曲も代作という。被災した人たちを裏切った2人の音楽家の罪は深い。佐村河内氏が聴力を完全に失ったと言っていることに疑問も出ている。世間はあきれていよう。代作がわかってもファンの心が離れなかった乱歩や横溝とは、まるで違う。
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