立教大学日本文学 第109号

雑誌

 

立教大学日本文学　第109号

　平成25・2013年1月30日　立教大学日本文学会

　A5判　235ページ　別丁1

 

関連箇所

立教大学所蔵　江戸川乱歩旧蔵『若衆物語』（明暦三年板）──書誌・翻刻・挿絵

　安原眞琴

　p81－91

江戸川乱歩と手塚治虫──戦後〈科学〉表象の一側面──

　栗田卓

　p209－226

 

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立教大学所蔵　江戸川乱歩旧蔵『若衆物語』（明暦三年板）──書誌・翻刻・挿絵

 

安原眞琴　　

 

　江戸川乱歩が蒐集した和書には貴重書が多い。そのことは、乱歩蔵書が『国書総目録』や『古典籍総合目録』などの目録類に掲載されていたこともあり広く知られていたが、非公開であったため、長きにわたって原本を見ることができない状態にあった。

 

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江戸川乱歩と手塚治虫──戦後〈科学〉表象の一側面──

 

栗田卓　　

 

　はじめに　一九五〇年前後における〈文学〉と〈科学〉をめぐる状況

 

　一九四五年八月一五日、天皇による敗戦の詔勅にひきつづいて放送された鈴木貫太郎首相の談話では、「日本は科学戦に敗れた、今後は科学と文化の再建につとめなければならない」と述べられた。「朝日新聞」一九四五年八月一九日朝刊には前田多門文相談として、次のような記事が掲載される。

 

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