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Nabari Ningaikyo Blog
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Posted by 中 相作 - 2012.07.23,Mon

 いじめは大津市に、がれきは名張市に、市長不祥事は伊賀市に、どーか安心しておまかせくださいッ。

 

 がはッ、がはッ、がはがはがはッ。

 

 とか、あほなことばっかゆうとるとほんまにあほみたいやから、つか、ほんまにあほなんやけど、この方面のあほさはいささかセーブすることにして、命日が近いことでもあるゆえ、たまには乱歩のことをつづらんとてつづるなり。

 

 死せる乱歩と生ける自殺志願者

 

 おとといのエントリでいじめについて述べたところ、「いじめあるいはパワハラ」なる件名のメールを頂戴した。

 

 職業上のいじめ、あるいはパワハラによって、ぎりぎりのところまで追いつめられ、自死するつもりで旅に出たのだが、といった体験談が記されたメールである。

 

 もとよりブログで公にするべきことではないのだが、拝読していささか心にしみるところがあったので、ごくかいつまんだ概略だけ、ここにご紹介する不作法をあらかじめお詫び申しあげておく次第である。

 

 さて、仕事もほっぽり出して旅に出た時点で、死地と決めていた場所があった。

 

 あちこち泊まって、三日目、その場所に到着した。

 

 だが、そこで自死することは物理的に不可能だ、ということが判明した。

 

 さらに、旅をつづけた。

 

 そのうち、大好きな乱歩のことが心に浮かんできた。

 

 心のなかで、乱歩に語りかけたりもしてみた。

 

 すると、

 

 「そう言えば乱歩に熱中した小・中学時代は、何の心配もなく、自殺なんて考えたことはなかったなぁと思い、再び生きる勇気が沸いて来ました」

 

 といった心境の変化が訪れてきたという。

 

 以上、かなりかいつまんだせいでリアリティを欠く結果になったかもしれないが、拝読して、なんにせよ、よかったな、と思った。

 

 どんな事情であれ、死せる乱歩が生ける自殺志願者を救ったのは、ほんとによかった、と思った。

 

 純粋にうれしい話であった。

 

 ちなみに、重大な危機に直面した人間が、幼少年期を追体験することでその危機を回避し、さらには本来の自己を回復してゆく、みたいなことは、あっても全然ふしぎではない。

 

 おとといのエントリには、

 

 「もちろん、芸能は無力ではない」

 

 「それどころか、ひとをこの苛酷な人生にふたたびみたびと正対させてくれるパワーを秘めている」

 

 「生の賦活にあずかって、大きな力を発揮してくれる」

 

 と書いた次第であるが、これはもちろん、芸能にかぎった話ではない。

 

 文芸にもそうしたパワーや力は秘められていて、「いじめあるいはパワハラ」で追いつめられた人間にたいして、ときとして有効に作用する、というわけだろう。

 

 ただし、としつこく言及するのも意地のわるい話だが、乱歩狂言「押絵と旅する男」にそんなパワーや力があるのかどうか、それはよくわからないものの、少なくとも、宮城県塩竈市で上演して、はたして復興支援になるかどうか、というと、おとといも記したとおり、なりゃせんやろ、とは思われる。

 

 もっといえば、芸能の公演が復興支援として力を発揮するためには、その公演が芸能者の主体的な意思によって支えられていることが必要になるのではないか。

 

 被災地を訪れ、被災者の前に立つことを、芸能者がみずから選びとることによってこそ、芸能は復興支援の祈りを託す器となるのではないか。

 

 なんか、ただの興行というだけでは、いや、いやいや、いやいやいやいや、そんなことはまあ、どうだっていい、ということにしておこう。

 

 旧乱歩邸特別公開

 

 先述のとおり、乱歩の命日が近づいた。

 

 7月28日が乱歩忌である。

 

 7月26日にスタートする第七回新池袋モンパルナス西口まちかど回遊美術館の一環として、旧乱歩邸の特別公開が行われ、乱歩忌には特別公開のほか、立教大学江戸川乱歩記念大衆文化研究センターの学術調査員によるギャラリートークも楽しめる。

 

 詳細は、というか、あんまり詳細でもないんだけど、このエントリでどうぞ。

 

 2012年7月2日:旧江戸川乱歩邸特別公開

 

 こんなのも貼っとこう。

 

20120723a.png

 

 乱歩忌の夏に乱歩の影はなく

 

 いっぽう、乱歩生誕地の名張市はどうかというと、乱歩忌を迎えたからといって、とくになんにもないようである。

 

 乱歩を敬愛する市民が集まり、心をこめて乱歩の生誕地碑をお掃除する、みたいなこともないようである。

 

 なんでこんなことを書いたかというと、あれはいつであったか、徳島県にある海野十三の文学碑を訪ねたところ、ちょうど命日にあたるとあって、地元のひとたちが文学碑の清掃に精を出していらっしゃるシーンに遭遇したことを、ふと思い出したからだ。

 

 ブログにも記したはずだ、と検索してみたら、このエントリに書いてあった。

 

 名張まちなかブログ:乱歩のことを考える(に)(2010年3月2日)

 

 引用しとくか。

 

 お役所レベルの構想や事業はべつにして、市民レベルの動きはどうか。名張市に乱歩の生誕地碑が建立されたのは五十五年前、昭和30・1955年のことであるが、それを受けて、市民レベルになにかしらの動きがあったのか。とくになかったようである。なにも伝えられておらず、どんな資料も残されていない。

 

 よその事例はどうか。他都市のことはあまり知るところではないのだが、去年、実際に足を運んだところについて述べておくと、まず神戸市。東川崎町というところに平成16・2004年、横溝正史の生誕地碑が建立された。以来、地元の関係団体が協力して、金属製の生誕地碑をメンテナンスしたり、年にいちど講演会を催したりしている。去年は11月22日に講演会が催され、講師は有栖川有栖さん、主催は東川崎ふれあいのまちづくり協議会と神戸探偵小説愛好會。日本SFの父と称される海野十三は、昨年が没後六十年だった。生まれたのは四国の徳島市で、市内の公園には海野十三文学碑が建てられている。昨年の命日、5月17日に訪れると、海野十三の会のメンバーが文学碑の掃除に精を出していた。そのあと同会主催の講演会があって、講師は野村恒彦さん。神戸も徳島も、たぶん行政の支援などまるでなく、横溝正史や海野十三に崇敬の念を抱く関係者が会費を出し合ったり、おそらく自腹も切ったりして、地域に生まれた偉大な先人の業績をしのんでいる、といったところであった。

 

 そこへ行くと名張市においては、みたいなことはミステリ講演会が終わってから記すわけであるが、ここで市民レベルのことをいささか述べておくならば、いまさらいうまでもないことではあれど、名張市民だからといって、乱歩作品を読まなければならぬということはない。乱歩という作家に親しまなければならぬ、ということはない。ことはあくまでも個人の問題である。個人の好き嫌い、趣味嗜好の問題である。他人が強制すべきことではまったくない。乱歩を好きになろうが嫌いになろうが、あるいはまったく興味を向けなかろうが、そんなのは名張市民それぞれの勝手である。お役所が音頭を取って、乱歩作品を読みましょうと市民に呼びかける必要も、乱歩のことをよく知りましょうと市民に訴える筋合いも、そんなものはいっさいないのである。市民それぞれ、もう好きにすればいいのである。

 

 結局、おおかたの名張市民にとって、乱歩とはいったいなんであるのか。決して嗜好愛好の対象でもなければ、敬愛崇敬の対象でもない。名張という片田舎を少しでも有名にするための、えがたい素材でしかないのである。乱歩の知名度を利用して、名張をPRしたいというのが、なにかというと乱歩の名前を口にする市民の本音なのである。しかし、残念であったな。官民双方、めいっぱいおつむのおよろしくない連中がいくら頑張ったって、ろくなことはできない。うわっつらのことしかできない。ちまちましたご町内イベントでちゃらちゃらかっこつける程度の話にしかならぬのである。官民双方のめいっぱいおつむのおよろしくない連中が他者を排除してなにを考えてみたところで、ろくなことにはならんのである。

 

 涙目になってる諸君も、その程度のことはわかるよな。だいたいがあれだぞ、おれはこれまでに、身のたけ身のほどをわきまえろ、とはいってきた。名張市には名張市の身のたけ身のほどというものがあるのだから、それに応じて乱歩のことをやればいいのである、とはいってきた。しかし、おまえらのおつむのレベルでやれ、とはいってない。乱歩作品をまともに読んだことがなく、乱歩がどういう作家だったのか、現在どのように受容されているのかを知ろうともしないような人間が、いやいや、こういったことはミステリ講演会が終わってから記すわけなのであるから、まあどうぞお楽しみに。

 

 ま、そういうことであって、乱歩蔵びらきの会とか、いったいどうしておるのであろうな。

 

 乱歩の銅像が建てられるんだってさ

 

 そういえば、名張市内に乱歩の銅像を建てよう、みたいな動きが、水面下で進められているらしい。

 

 そのうち、表沙汰になったら、またあらためて、笑いものにすることになるかもしれん。

 

 しかし、なんか、発想が、どっか、昭和っぽいよね、つか、へたすりゃ北朝鮮っぽい、よね。

 

 ジュリーin徳島

 

 徳島の話題に戻る。

 

 徳島新聞のコラム「ぞめき」のスキャン画像、ふとしたことから入手したので、問答無用の無断転載。

 

20120723b.jpg

 

 わざわざ被災地に行かなくたって、死者を追悼し、被災者を支援することは、いくらでもできる、ということなわけよね。

 

 徳島新聞オンパレード

 

 ついでだから、こんどは徳島新聞のコラム「鳴潮」。

 

 二連発で行っとこう。

 

20120723c.jpg

 

20120723d.jpg

 

 ま、名張市役所のみなさんには、まるっきり縁のないおはなしばっか、だよね。

 

 三重県の知事さんと伊賀市の市長さん

 

 徳島県といえば、震災がれき受け入れ問題でこんな見解を発表しておって、一部でかなり評判がよろしい。

 

 徳島県 > ようこそ知事室へ > とくしま 目安箱 > 提言と回答 > 放射線が怖い? いいえ本当に怖いのは無知から来る恐怖(2012年3月15日)

 徳島県 > ようこそ知事室へ > とくしま 目安箱 > 提言と回答 > 東日本大震災のがれき問題(2012年3月29日)

 徳島県 > ようこそ知事室へ > とくしま 目安箱 > 提言と回答 > 【監察局よりお礼】目安箱で公表しております「震災瓦礫」に関するご意見について(2012年3月30日)

 徳島県 > ようこそ知事室へ > とくしま 目安箱 > 提言と回答 > 被災地支援について(2012年5月9日)

 徳島県 > ようこそ知事室へ > とくしま 目安箱 > 提言と回答 > 至急ご連絡ください。最低でも320万Bqが到達してしまいます。(2012年5月22日)

 

 「徳島県としては、県民の安心・安全を何より重視しなければならないことから、一度、生活環境上に流出すれば、大きな影響のある放射性物質を含むがれきについて、十分な検討もなく受け入れることは難しいと考えております」とか、こういったあたりが、まずまず正直で、県民の理解や納得を得ることのできる見解ではないのか、と思われる。

 

 われらが三重県のぽてちん知事さんも、ま、もうひっこみはつかない、ということなのかもしれんけど、地元住民の強硬な反対にかんがみて、ちっとは柔軟なところをおみせになってはいただけぬものかしら。

 

 中日新聞 CHUNICHI Web:鈴木知事が育休取得 「男性の実践例に」(2012年7月23日)

 

 われらがぽてちん知事さんだって、育児休暇問題にかんしては、かつて東京都文京区の区長さんがおとりになったときには、違和感をおぼえる、と公言されていたにもかかわらず、柔軟に態度を変化させて、いまや育児休暇推進派でいらっしゃるではないか。

 

 だから、震災がれき受け入れ問題でも、柔軟な対処、というやつはじゅうぶんに可能だと思われる。

 

 ここはひとつ、お坊ちゃんのかわいい寝顔を心ゆくまでおながめになりながら、震災がれきの受け入れについて、もういちどじっくりお考えいただく、というわけにはまいらんじゃろうかのう。

 

 やっぱ、住民不在にして問答無用なり、の既定路線で、このまま勇往邁進されるのであろうかのう。

 

 しかし、かんじんの地元、伊賀市はどうか、っつーと、はっきりいって、結構やばくね?

 

 伊賀市の市長さんは、伊賀南部環境衛生組合の副管理者でいらっしゃるわけやけど、これから先、震災がれきの安全性を訴える説明会にお出ましになってもじゃな、おーい、おとっつぁん、きょうはコンパニオンつれてねーのかよ、とかいわれたりして、会場内は大爆笑、なにをおはなしになったところで、説得力なんてまったくのゼロ、みたいなことになってしまうのではないか。

 

 震災がれきの安全性についておはなしになろうとなさってもじゃな、会場のそこここから、震災がれきより先にてめーのぽこちんの安全性について説明してみろよおら、とか、みょーなとこでみょーなものまき散らして風評被害ひろげてんじゃねーぞおら、とか、このおッ、このおッ、このこのこのおッ、このすけべおやじがこのこのこのおッ、とか、とっとと在所にひっこんで牛でも飼ってろよおら、とか、牛の乳でも揉んどいたら? とか、心ないやじが飛んできて収拾がつかなくなってしまうのではないかいな。

 

 それにしても、田舎の市長さんが土建屋さんから接待受けて、加賀の温泉でコンパニオンとちょめちょめしました、なんてのは、いまとなっては古きよき時代の日本昔ばなし、みたいな印象があるんだけど、じつはいまだにみられる習俗なわけなのね。

 

 むしろ、あまりにもあたりまえすぎてニュースとしての訴求力がない、ということなのか、2ちゃんねるのスレがまあ伸びないこと伸びないこと。

 

 ニュース二軍+:【三重県伊賀市】市長、受注業者と温泉旅行…コンパニオンも同席

 ニュース速報+:【社会】伊賀市長、土木業者の社長・専務・常務の5人と1泊2日の温泉旅行…宿泊先では女性コンパニオンも同席

 ニュース二軍+ :【政治】伊賀市長内保博仁(68)、市発注工事受注土木会社の取締役と一緒に一泊二日の温泉旅行…女性コンパニオンのおもてなしを受ける

 痛いニュース+:【三重】伊賀市長、業者と温泉旅行。女性コンパニオンも同席

 

 はッ。

 

 いかんいかん。

 

 乱歩のことをつづらんとて、伊賀市のことをつづってしもうた。

 

 なんか、さいてー。

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