人事
中津文彦
平成24・2012年4月24日午後9時20分死去 肝不全 70歳
なかつ・ふみひこ 本名=広嶼文彦(ひろしま・ふみひこ)
小説家
昭和16年12月23日-平成24年4月24日(1941-2012)
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盛岡市在住の江戸川乱歩賞作家、中津文彦(なかつ・ふみひこ、本名広嶼文彦=ひろしま・ふみひこ)氏が24日午後9時20分、肝不全のため盛岡市内の病院で死去した。70歳。一関市出身。自宅は盛岡市愛宕町。火葬は28日午後2時から同市三ツ割の市火葬場、葬儀は5月1日正午から同市名須川町の報恩寺で。喪主は長男文樹(ふみき)さん。
今年3月20日、盛岡市中央公民館で開かれたイベント「文学のまち盛岡を語る」に同市在住の作家高橋克彦氏とともに招かれ、次回作の構想にも言及していたが、その後体調を崩し入院していた。
一関一高、学習院大卒。岩手日報記者を経て1982年、平泉藤原氏や義経北行伝説を題材にした歴史ミステリー「黄金流砂」で第28回江戸川乱歩賞を受賞。同年退社して執筆に専念、後に続く本県ミステリー作家のけん引役として活躍した。
85年には警察小説「七人の共犯者」で第12回角川小説賞を受賞した。歴史に造詣が深く「闇の法隆寺」「謙信暗殺」「山田長政の密書」など歴史ミステリーを多数著した。また警察小説「さすらい署長」シリーズは、北大路欣也さん主演でテレビドラマ化されている。
盛岡市で開かれた「みちのく国際ミステリー映画祭」のミステリー作家談義にも出演し、イベントを盛り上げた。2002年9月から1年間、菅江真澄に焦点を当てた歴史小説「天明の密偵」を岩手日報に連載した。
【写真=3月20日に開かれたイベント「文学のまち盛岡を語る」で岩手の風土と文学のつながりを語る中津文彦さん=盛岡市】
(2012/04/26)
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