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Nabari Ningaikyo Blog
Posted by - 2024.04.18,Thu
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Posted by 中 相作 - 2012.01.08,Sun

雑誌

 

ハヤカワミステリマガジン 2月号

 平成24・2012年2月1日 第57巻第2号(通巻672号) 早川書房

 A5判 256ページ 定価920円(本体876円)

 

東アジア推理小説の日本における受容史

 松川良宏

 特集《アジア・ミステリへの招待》> p12-19

国内レビュー 乱歩へのリスペクト

 福井健太

 HMM Book Review > p200-201

 

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東アジア推理小説の日本における受容史

 

松川良宏  

 

受容史/非受容史

 タイトルは「受容史」としたが、本当は「非受容史」としたくなるぐらい東アジアの推理小説は邦訳が少ない。中国も台湾も韓国も創作推理小説の歴史は百年を超えるが、日本語に翻訳された作品は数えるほどである。とはいえ、最初の邦訳はかなり早くに行われている。江戸川乱歩(一八九四~一九六五)が作成した「飜訳短篇探偵小説目録」(一九五一)からは漏れているが、雑誌《新青年》には一九三〇年から三五年にかけて中国の探偵小説が四篇訳載されている。最初は一九三〇年夏季増刊号に載った武進呂俠の「白玉環」(訳者不詳)で、原典は一九〇七年に上海で刊行された呂俠『中国女偵探』に所収の同題の作品である。一九〇七年というのは、中国で次々とホームズ物が翻訳され、それを模したオリジナル作品が次第に現れるようになっていた時期に当たる。こんなに早く中国でホームズ物が翻訳されていたことに驚かれる人もいるかもしれないが、中国は欧米探偵小説の受容は早く、乱歩が指摘している通り、ホームズ全集が出たのも日本より中国の方が先である(江戸川乱歩「福爾摩斯偵探案全集」一九四九)。

 

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国内レビュー 乱歩へのリスペクト

 

福井健太  

 

 ジュブナイルとの出逢いを原体験として、ミステリの愛好家が育成されるケースは珍しくない。古典のリライトや児童向けの新作を通じて、彼らはミステリの魅力に取り憑かれてきた。その端緒が江戸川乱歩の〈少年探偵団〉シリーズだった人は多いはずだ。秋梨惟喬『憧れの少年探偵団』は──乱歩へのリスペクトに満ちた──現代の少年探偵団を描く連作集である。

 

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 ▼ハヤカワ・オンライン:ミステリマガジン2012年2月号

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