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Nabari Ningaikyo Blog
Posted by 中 相作 - 2016.09.03,Sat

 いっこ前のエントリに掲載した朝日新聞の「青鉛筆」は平山雄一さんからご提供いただきました。

 長谷川泰久さんからはこれが出るとご教示いだきました。


 あいかわらずいろんな人にお助けいただいております。

 どちらさまも今後ともよろしくお願い申しあげます。

 さて、『奇譚』の件。

 CD-ROMではなくて紙の本のほうは、むろん原本どおり横組みですが、本文はカタカナ表記をひらがな表記に改め、現代仮名遣いとして、漢字は新字体ということになります。

 原本のサイズは縦二〇五センチ✕横一三〇センチで、A5サイズがややほっそり窶れたような体裁ですが、藍峯舎版はA5判です、と告知されております。

 読者諸兄姉すでにご承知のとおり、原本の全ページはCD-ROMでご覧いただけますから、しかも大変鮮明な画像としてご覧いただけるはずで、これはもう講談社の江戸川乱歩推理文庫59『奇譚/獏の言葉』なんかとは比べものになりません。

 文庫版では文字が黒く塗りつぶされているとしか見えなかったところが、じつはたぶん煙草の火による焼け焦げであったり、欄外の追記に小さな字で記されていた「断続」が、画像を拡大して目を凝らすと「聯続」であったことがわかったり、とにかく原本が気軽に読めるのですから、新しい『奇譚』は大正5年の発行から百年後の読者にも違和感なく読んでもらえるものにするべきだろうと私は考えました。

 乱歩だって晩年の桃源社版全集では、漢字をかなに開いたり、「相違ない」を「ちがいない」と改めたり、読者にやさしいテキストとするため本文に手を加えているわけですから、『奇譚』のテキストを読みやすくするのは乱歩の意にも適うことではないのか。

 『奇譚』をつくったとき乱歩は満二十一歳で、私はちょうどその三倍、誰の齢かと思っちゃう六十三歳なんですから、誰がなんといおうといまや乱歩の大先輩、てゆーかもう老人じゃねーかくそったれ、とにかくこれはもう「黙れこわっぱ」みたいな感じで作業を進めてもいいであろうな、と私は考えたんですけど、これが悲劇のはじまりでした。
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