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Nabari Ningaikyo Blog
Posted by - 2024.05.13,Mon
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Posted by 中 相作 - 2016.06.13,Mon

 例の「FRIDAY」最新号、つつがなく購入してまいりました。

 7月23日公開の映画「屋根裏の散歩者」には、なんですか、こんなシーンがあるそうです。


 木嶋のりこさんと間宮夕貴さんのダブル主演女優が挑んだ禁断の3Pシーンなんですけど、むろん原作にはこんな場面はありません。

 窪田将治監督のコメントを引いておきます。

 「江戸川乱歩の小説は、必ずしも完璧にできてはいないんです。だからこそ読み手の想像力をかきたて、そうそうたる巨匠たちによって様々な解釈で映像作品がつくられてきました。今回は二人のヒロインによるエロティシズムを通して人間の業を描いています。業の行き着く先はどこなのか──。ぜひ映画館で確かめていただきたいですね」

 では、電子書籍出版のお勉強です。

 アマゾンを利用した電子書籍出版を解説してくれているサイトはいろいろとあるようで、そのひとつにアクセスしてみました。

 セルフパブリッシングを楽しむ方法 個人作家ライフを今すぐスタート!:Home

 さーっと読んでまず、ああ、いろいろ面倒そうだな、とは思いましたけど、キンドル価格九十九円の謎が解けました。

 たとえばこれ、九十九円です。

 Amazon.co.jp:少年探偵団 Kindle版

 で、上記のサイトによれば──

本を書き上げ、Kindleストアに出版準備完了――というところで、意外と迷ってしまうのが「価格設定」です。価格の相場と文章量、クオリティが未知のままスタートしたKDPですから、当然です。未だ、電子書籍市場はカオスで、個人作家のみならず、出版社も手探りで本を販売しています。

個人作家は自らの作品の価格について、迷いがちです。自分の作品を、本当にお金を出して買ってくれる人がいるのだろうか、という不安にも悩まされます。

多くの方は「99円」に設定しており、個人作家の本のクオリティに半信半疑な読者たちも「安いから、ダウンロードして読んでみようか」と気軽に購入されるケースが多いです。

文章量が多く、内容が一定のクオリティをクリアしていると思える場合、「250円」で販売して売れている人も数多くいます。なお、「250円」は「KDPセレクト」で70%ロイヤリティを選択する場合の最低価格のため、定着した価格です。

「99円」で販売すると35%ロイヤリティしか選択できず、「35円」の印税です。「250円」で70%ロイヤリティを適用すると、「175円(通信費考慮に入れず)」の印税がもらえます。

つまり、「99円」を「5冊」販売してようやく175円ですから、割の良さで言えば、「250円」で「1冊」売った方がいいわけです。

管理人の場合、「99円」本の文章量は2万〜3万文字(400字詰め原稿用紙50枚〜75枚)以上。「250円」の本の文章量は5万文字(400字詰め原稿用紙125枚)以上が、妥当ではないかという感触を得ています。文章量が多いほうが読者にとってはお得感があるので、多ければ多いほど歓迎されるでしょう。

 とりあえず九十九円電書を一冊つくることにして、分量は四百字で五十枚から七十五枚、という線を目安に考えを進めたいと思います。

 ところで、乱歩のどの作品を電子書籍化するかというと、これはもう「二銭銅貨」一択で、ちなみに枚数は四十七枚ですからほぼ五十枚だ、と強弁することは可能でしょうけど、困ったことに定価ゼロ円の電子書籍がもう出ているわけです。

 Amazon.co.jp:二銭銅貨 Kindle版

 さっそく、手もとのキンドルにダウンロードしてみました。

 テキストには青空文庫の「二銭銅貨」が使用されており、青空文庫は光文社文庫版全集が、光文社文庫版全集は平凡社版全集が底本です。

 ならば、九十九円電書の「二銭銅貨」はあえて初出テキストを採用することにし、とはいうものの表記は新字新かなにするしかないと思われますから、要するに青空文庫のテキストをほぼそのまま流用できるはずです。

 しかし、ただこれだけでは、とてもゼロ円電書に太刀打ちできません。

 なので、いやはや、おれもとうとうなのでなどという軽薄な順接の接続詞を使用するようになってしまったか、みたいなことはまあいいとして、少なくとも九十九円分のおまけをつける必要があります。

 初出テキストで行くことにしたんだから、ってんで、「二銭銅貨」にあわせて掲載された小酒井不木の「『二銭銅貨』を読む」を収録してもいいわけですし、これまた「青空文庫」で公開されてますから楽なものです。

 青空文庫:「二銭銅貨」を読む(XHTML版)

 底本は創元推理文庫の『江戸川乱歩集』なんですけど、ダウンロードして目を通してみたところ、東京創元社も青空文庫も大丈夫かよ、と思わざるをえないミスがあって、最後の段落に、

 「暗号を中心とした推理小説といえば」

 とあるのはむろん、

 「暗号を中心とした探偵小説といえば」

 とするのが正しく、これは東京創元社のミスでした。

 また、四つ目の段落に、

 「どれもこれも題材ががよく似ておって」

 とあるのは青空文庫の入力ミスですけど、とにかくこの青空文庫のテキストに手を入れて初出テキストに改めればいいわけですから、ほんとに楽な作業です。

 ついでですから、これは中島河太郎先生もよく引用していらっしゃいましたけど、森下雨村が書いた予告や編集後記のたぐいを「新青年」から拾い出しておくという手もありだと思います。

 とはいえ、そんなテキストは青空文庫には転がっておりません。

 なので、いささか面倒なことながら、いちいちキーボードを叩いて入力しなければなりません。

 それでもまだ、九十九円分にはあまりにも遠いか。
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