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Nabari Ningaikyo Blog
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Posted by 中 相作 - 2015.02.06,Fri

 立春は過ぎたというものの、あいかわらず寒い日がつづきます。

 こんな寒い当地に、ひと足早い春風のようなニュースが舞い降りたというのに、1月31日付の「名張市議会:視察欠席で処分検討 柏議員、財政難理由に /三重」につづいて、ウェブニュースはこれだけみたいです。

 毎日新聞:名張市議会:行政視察欠席で厳重注意処分 柏議員「異議申し立てる」 /三重(2015年2月5日)

 尻切れとんぼですけど、無断転載しときますね。

名張市議会:行政視察欠席で厳重注意処分 柏議員「異議申し立てる」 /三重

 名張市議会の柏元三議員(71)が、所属する教育民生委員会の行政視察を欠席した問題で、市議会は4日、「公務を正当な理由がなく欠席した」として、柏議員を文書による厳重注意処分とした。柏議員は「処分は思ったよりも軽い。支持者と相談の上、(処分されたことに対しては)異議申し立てをする」と語った。

 この日あった議会運営委員会で、柏議員が欠席理由を説明。「遠隔地の視察...

 もう少し、というか、もっと大々的に話題になってもいいニュースなんですけど、ともあれ、柏元三先生が異議申し立てに踏み切られることを切に願いつつ、ひきつづきなりゆきを注視したいと思います。

 いっぽう、こんなニュースも報じられました。

 伊賀タウン情報YOU:郷土資料館4月開館へ 旧錦生小の跡地利用 名張市(2015年2月3日)

 この件にかんしましては、以前、冤罪記念館にしたらどうよ、という提案を記したことがあるのですが。

 2014年6月6日:名張毒ぶどう酒事件記念館はどうじゃいな

 郷土資料館をつくりまーす、といううわごとみたいな思いつきが実現されるみたいです。

 しかし、それなら、旧細川邸やなせ宿はいったい、どういうことになるのであろうな。

 名張市:名張まちなか再生プラン

 名張市の公式サイトにいまも掲載されているこのプランには、明々白々とこんなふうに記されとりますがな。

 「初瀬街道沿いの最もまとまりのある町並みの中にある細川邸を改修して歴史資料館とします」

 やなせ宿なんて歴史資料館でもなんでもなくて、無駄に立派な公衆便所つきの名張地区第二公民館じゃねーかばーか、名張まちなか再生プランなんてきれいに無視されてんじゃねーかばーか、と名張市の関係当局におうかがいを立ててみましたところ、いえ、あれはまぎれもなく歴史資料館でございまして、名張まちなか再生プランにもとづいて整備を進めさしていただかさしてくれやさしてもらわさしてよいやさのよいやさッ、というお答えをいただいたのは、もしかしたら私の空耳だったのかもしれんなあ。

 しかしまあ、名張市ってとこはほんとにまあ、懲りることもなく、飽きることもなく、よくもまあ次から次へと漫才のネタを提供してくれるものだなあ、と感心してしまいます。

 こんなことじゃ、とても「伊賀百筆」の付録雑誌「伊賀別筆」には、漫才全篇が収まりきらぬかもしれないなあ。


 困ったものだなあまったく。

 しかし、それはそれとして、1月31日におこなわれた尾西康充先生の講演会、続報に入ります。

 ふたつめのテーマは、表現の自由と乱歩、要するに検閲の問題でした。

 いまやいわゆるイスラム国の影にすっかり隠れていますけれど、それまでは1月7日にパリで起きた風刺漫画紙襲撃テロ事件をきっかけとして、日本国内でも表現の自由という問題があらためて話し合われていたもので、乱歩が直面した表現の自由の問題に、21世紀のわれわれもまた向き合っているという寸法です。

 尾西先生のおはなしには、乱歩の時代の検閲がいかに狡猾をきわめていたか、という実例が登場しました。

 たとえば、官憲はいつ検閲をおこない、発売禁止処分を決定したのか、というと、本や雑誌が店頭に並んでからでした。

 これが、かりに校了になったゲラを検閲する、というのであれば、出版社サイドのダメージは小さくて済みます。

 ところが、全国の書店に商品がゆきわたってから発禁処分を決められた日には、印刷製本から輸送や回収などに投じた費用はそのままどぶに捨ててしまう結果となってしまいます。

 出版社としては、おーこわ、というしかなくなります。

 あるいは、伏せ字の問題。

 伏せ字というのは、欧米にも中国にもみられない日本独自の文化だそうで、だれが伏せ字業務を担当するのかというと、官憲側ではなくて、出版社の編集者です。

 編集者がおかみに配慮しつつ、こーりゃまずいだろうな、と判断される文言をマルマルやバツバツやテンテンに置き換えてゆくわけで、それは結果として、執筆者や出版社のみならず、伏せ字のある本や雑誌を手に取った読者にまで、不適切な思想なり表現なりを公開することへの恐怖心を植えつけることになります。

 まさしく、おーこわ、と思わざるをえないことになるわけです。

 乱歩が直面した検閲の具体例として、『貼雑年譜』に記されているところが紹介され、配布資料にも引用されておりましたが、ここでは省略しておきます。

 それから、乱歩が鳥羽造船所の「日和」に発表した「厖雑より統一へ」も、『貼雑年譜』で全文をお読みいただけます。

 以上、先週の土曜日に拝聴してきた講演の概要をお伝えいたしました。

 ちなみに、会場はこんな感じでした。


 九十一人の入場者には、やはり高齢者が目立ちました。

 どうでもいいことですけど、たぶん乱歩作品なんて一篇もお読みになったことがないのだろうな、と思われるかたがたくさんいらっしゃるように見受けられました。

 さ、書きかけただけでほったらかしにしてある「伊賀別筆」の漫才、けけけけけ、とかいいながら、つづきを書くことにしようかな、っと。
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