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Posted by 中 相作 - 2015.01.21,Wed
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 平成27・2015年1月18日 マイナビ

江戸川乱歩賞も受賞した傑作ミステリー「翳りゆく夏」「放課後」の魅力とは?
 山田井ユウキ
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【レポート】

江戸川乱歩賞も受賞した傑作ミステリー「翳りゆく夏」「放課後」の魅力とは?

1 江戸川乱歩賞も受賞した傑作ミステリーの魅力とは?

山田井ユウキ  [2015/01/18]

「江戸川乱歩賞」を受賞した傑作ミステリー小説『翳りゆく夏』が、WOWOWプライムにてドラマ化される。放送は1月18日(日)22時よりスタート。毎週日曜放送で全5話構成だ。第1話は無料で視聴することができる。そこで、連続ドラマW『翳りゆく夏』の放送を記念し、江戸川乱歩賞受賞作品についてマイナビ会員を対象にアンケートを実施した。その結果、人気1位を獲得したのは東野圭吾による第31回江戸川乱歩賞受賞の『放課後』となった。



また、「サスペンスが好き」と答えた会員は全体の70%近くにも上り、月に1~2本はサスペンスドラマや映画を見ているという。「いつから好きなのか」という項目については、「小学生の頃から」という回答が40.5%となった。どうやら、マイナビ会員には根っからのミステリー&サスペンス好きが多いようだ。



月何本サスペンスを見ますか?



いつから好きですか?

そもそも、「江戸川乱歩賞」とはいかなる賞なのか。

「江戸川乱歩賞」はその名の通り、大正から昭和にかけて活躍した推理作家・江戸川乱歩にちなんだ賞である。仮に江戸川乱歩を知らなくても、名探偵・明智小五郎や怪人二十面相を生み出した作家といえばピンとくる読者も多いだろう。

江戸川乱歩の寄付を基金として1954年に始まった「江戸川乱歩賞」は、毎年優れた推理小説に贈られており、今年で61回目を迎える。ちなみに『翳りゆく夏』は第49回(2003年)の受賞作である。

さて、そんな江戸川乱歩賞で一番人気となった『放課後』と、今回WOWOWプライムで放送される『翳りゆく夏』はどんな作品だろうか。実際に小説を読んでみることにした。



第31回江戸川乱歩賞受賞作『放課後』とは

「放課後」はヒットメーカーとして知られる推理作家・東野圭吾によるデビュー作だ。発表されたのは1985年だが、その内容は今読んでもまったく古さを感じさせない。30年が経過した今でも人気ナンバーワンという事実がその証拠である。

物語の舞台は私立の女子校。主人公は同校に勤務する数学教師の前島。アーチェリー部の顧問をしていた前島は、最近になって何者かに命を狙われていると感じていた。そのことを校長に相談してみても、日和るばかりでまったく頼りにならない。そんな折、学内で殺人事件が発生する。殺されたのは生徒指導部の教諭・村橋。そして、殺害現場は完全な密室になっていた――。

本作はジャンルとしては推理小説に分類される作品だが、実際には青春小説としての側面も強い。いわば「青春推理小説」だ。主人公の前島は数学教師だが、教師になりたくてなったわけでもなく、仕事を「金をもらうための手段」と捉えており、どこか冷めている。そんな前島と、多感な時期である女子高生たちの空気感は対照的で、「学校」という空間のある種の特異さとリアリティをもって描き出している。

30年前の作品ということもあって、「ガリレオ」シリーズや「さまよう刃」といった比較的最近の人気作とは少し作風が異なるのも特徴的だ。どちらかといえば「人間ドラマ」よりは「推理小説」に寄っており、「アリバイ」や「密室」、「トリック」といった要素から、犯人を突き止めていく流れだ。いわゆる"どんでん返し"的なミステリーが好きな人には文句なしにオススメできるし、最近の社会派な東野圭吾作品を知っているファンには新鮮に思えるだろう。

学校を舞台にしているところも、古さを感じさせない理由だ。1985年はもう30年も前なので、社会情勢やテクノロジーの面から考えるとはるかに昔の時代である。しかし、考えてみれば「学校」だけは時代の影響をそれほど受けない場所だ。1985年当時の女子高生も、今の女子高生と同じように勉学や部活に励み、先生や友人との人間関係に悩み、日々を過ごしていた。トリックや密室といったロジカルな部分の骨組みだけでなく、そうした普遍的なものがしっかりと描かれているからこそ、本作は現代でも通用する人気作品になりえたのだ。

江戸川乱歩賞も受賞した傑作ミステリー「翳りゆく夏」「放課後」の魅力とは?

第49回江戸川乱歩賞受賞作『翳りゆく夏』とは

2003年の作品だが、読んだときは「本当にそんな前に書かれたのか!?」と驚いた。それくらい、本作のテーマは現代日本の問題をあぶり出すものになっている。だからこそ、今になってドラマ化されたともいえるのかもしれないが。

「誘拐犯の娘が新聞社に内定」――週刊誌のそんな見出しが、大手新聞社である東西新聞を大きく揺るがした。20年前に起きた誘拐事件で死亡した犯人の娘が大学生になり、東西新聞社に内定が決まったことを週刊誌が嗅ぎつけたのだ。入社を辞退させないため、東西新聞社の重役が働きかける一方、窓際社員だった梶は、東西新聞社の社主から20年前の誘拐事件をもう一度調査し始める。風化しかけた事件の記憶が呼び起こされ、やがて封印されていた真実が明らかになる――。

「20年前の事件」が本作の鍵を握っているわけだが、調査に乗り出した梶は刑事ではなく記者なので(正確には元記者)、強引な捜査ができるわけではないし、権限もない。20年前に何があったのかという記録にあたるところからスタートし、関係者を探し出し、一人ひとり話を聞いていく。足を使った取材により、少しずつ真相が明らかになっていくストーリーは、上質なルポルタージュを読んでいるような気分だ。

この取材シーンのリアリティは、作者である赤井三尋がラジオ局やテレビ局に勤務するメディア関係者であることも大きいだろう。時には遺族に辛い取材をしなければならないこともあるマスコミという仕事のジレンマに、梶が苦悩する場面の描写は圧巻だ。

一方で、週刊誌が「誘拐犯の娘」であることをセンセーショナルに書き立てる導入は、部数や視聴率といった数字に追われるマスコミの負の側面を端的に表している。「話題になりそう」で「数字がとれそう」なら、否応なしに世の中に引っ張りだされてしまう怖さは、今も12年前も変わらない。

読み進めるたびに謎が解けていくルポとしての面白さだけでなく、ミステリーとしての構成も巧みだ。ちょっとした描写に伏線やヒントが隠されており、意外な真相がどんどん明らかになってくる。「これが真実だろう」と思わせておいてからのどんでん返しも絶妙で、最後まで読み手を飽きさせない。なるほど、これは連続ドラマにぴったりのストーリーだ。小説は小説として楽しみつつも、おそらく舞台が現代に移っただろうドラマ版も楽しみである。



連続ドラマW「翳りゆく夏」主演の渡部篤郎

いかがだっただろうか? 今回紹介した第49回江戸川乱歩賞を受賞した赤井三尋原作の『翳りゆく夏』は、波多野貴文監督で連続ドラマ化され、1月18日(毎週日曜22時)からWOWOWプライムにてスタートする。

20年前に起きた新生児誘拐事件を再び追う元敏腕記者が封印された真実に迫るノンストップサスペンスだ。また、主演が渡部篤郎のほか、時任三郎、門脇麦、菅田将暉、前田敦子、橋爪功など豪華なキャスティングとなってるのにも注目だ。連続ドラマW『翳りゆく夏』の特設サイトはコチラから。

さらに、第51回江戸川乱歩賞を受賞した薬丸岳原作の『天使のナイフ』は、小出恵介の主演でWOWOWプライムにて2月22日(毎週日曜22時~ 全5話 第1話無料放送)スタートとなる。



連続ドラマW「天使のナイフ」主演の小出恵介

同作品も倉科カナ、藤本泉、若村麻由美といった演技派のキャストが集結し、その他に村上虹郎、北村匠海、清水尋也、桜井玲香(乃木坂46)、西野七瀬(乃木坂46)、松村沙友理(乃木坂46)といった旬の若手キャストも出演するので、この機会にミステリー&サスペンスの傑作をたっぷりと頼んでいただきたい。
なお、連続ドラマW『天使のナイフ』の特設サイトはコチラからチェックできるので、放送前に各情報をチェックしよう!
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