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Nabari Ningaikyo Blog
Posted by - 2024.04.26,Fri
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Posted by 中 相作 - 2014.06.12,Thu

 わっかんねーなあ。

 さっぱりわかんね。

 やっぱ、英語を死ぬほど苦手とする人間がアメリカの本を買ってみたって、なにがなんだかまるでわからん、ということなんでしょうけど、それにしてもわけがわかんなさすぎるような気もします。

 なんのことか、と申しますと、今秋発行予定の「伊賀一筆」第一号に名張市立図書館の江戸川乱歩リファレンスブック3『江戸川乱歩著書目録』の増補分を収録すべく検討中、ということは少し前からお伝えしておりますが、わかる範囲内で海外にも視野をひろげておくか、と思い、とりあえず英語の本を日本のアマゾンでちょっとだけ買ってみたんですけど、なかにこんなのがありました。

 Amazon.co.jp:The Edgar Allan Poe of Japan - Some Tales by Edogawa Rampo - With Some Stories Inspired by His Writings (Fantasy and Horror Classics)

 なに。

 なにこれ。

 タイトルからしていかがわしいんですけど、収録作品がかなり変。

 列記しますと、

 The Boy Who Drew Cats
 The Hell of Mirrors
 The Caterpillar
 The Red Stockade
 The Human Chair

 ということになります。

 最初の「The Boy Who Drew Cats」は、ラフカディオ・ハーンの作品です。

 SurLaLune Fairy Tales:The Boy Who Drew Cats
 京都外国語大学・京都外国語短期大学:猫を描いた少年

 なんでハーンと乱歩がポーの名のもとに抱き合わせになってるのか、それがまず理解できません。

 つづく二作はご存じの「鏡地獄」と「芋虫」ですけど、そのあとの「The Red Stockade」ってなによ。

 作品は「We was on the southern part of the China station」という書き出しではじまり、こりゃ乱歩作品じゃないな、ということはすぐに見当がつくのですが、作者名が書かれているべきところには「A Story Told by the Old Coastguard」と書かれていて、まったくわけがわかりません。

 ただ、タイトルを検索すると作品の素性はすぐに知れて、これがなんとブラム・ストーカーの短篇、「A Story Told by the Old Coastguard」はサブタイトルでした。

 Bram Stoker:The Red Stockade

 なんでハーンと乱歩とストーカーがワンセットになってんのか、編纂の意図はどのへんにあるのか、みごとなまでに意味不明。

 なおかつ、この本のどこにも、「The Red Stockade」の作者はブラム・ストーカーである、とは書かれていません。

 いったいなんなんだ。

 のみならず、そもそも乱歩作品をだれが訳したのか、それも記されておりません。

 もしかしたらJ・B・ハリスの訳文か、と思いあたり、さっそく確認してみようと思ったんですけど、よく考えてみたら私は『Japanese Tales of Mystery & Imagination』をもってないではありませんか。

 なんなんだいったい。

 ばかなのかおれは。

 わっかんねーなあ。

 さっぱりわかんね。

 とはいえ、アメリカの本はまだましというべきで、ほんとにわけわかんないのは中国の本です。

 しかも、乱歩作品がそこそこ出回ってるみたいですし。

 なんなんだいったい。

 ていうか、もうやだ、と思います。
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