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Posted by 中 相作 - 2013.07.04,Thu

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毎日jp
 平成25・2013年6月30日 毎日新聞社

追跡2013:三重の夢「J誕生」なるか /愛知
 大谷津統一
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追跡2013:三重の夢「J誕生」なるか /愛知

毎日新聞 2013年06月30日 地方版

 サッカーのJリーグクラブがない三重県に、J参入を目指す動きが広がっている。既存のJ1、J2に次ぐ3部リーグとして来年にスタートする「J3」入会への道を、県内の「ヴィアティンFC」と「FC鈴鹿ランポーレ」が模索している。三重県は1991年度の全国高校サッカー選手権で優勝した四日市中央工高(四中工)などの強豪校があり、元日本代表の小倉隆史さん(39)、中西永輔さん(40)ら数々の名プレーヤーを輩出した。Jリーグ誕生から20年、J空白地帯だったサッカーどころが変わろうとしている。【大谷津統一】

 ●ヴィアティンFC

 灰色がちな工場街の一角に突然、鮮やかな緑色の人工芝が現れる。2012年に県北部の桑名市を拠点に発足、J3入会に必要なJリーグ準加盟を目指しているヴィアティンFCの専用練習場だ。40メートル四方と小ぶりながら、選手は軽快にパスを回す。「ゼロの状態からのスタートでした」。後藤大介代表(38)は胸を張る。

 元々は桑名市に本社を置く産業用ロボット製造会社の経営者だ。教育やスポーツに関心を持ち、2年前、知人に勧められてオランダの総合スポーツクラブを視察。「3世代が集えるオランダ型のクラブを作りたい」と思うようになった。クラブ名にはオランダの英雄ヨハン・クライフの背番号「14」を意味するオランダ語を冠した。

 昨年は県3部相当のリーグを制した。県社会人リーグ2部に昇格した今季は元Jリーガー7人を補強し、うち6人と県リーグでは異例のプロ契約を結んだ。クラブはサッカースクールも運営し、その収益などで年間約5000万円の予算を確保している。

 四中工出身のFW北村知隆選手(31)は今年入団した。10年に当時J1の山形で5ゴールを挙げたが、けがもあり昨季限りで退団した。故郷に戻ったのは「地元に恩返しがしたい」と考えたからだ。

 J3入りへのネックは桑名市に規格を満たす試合会場がないこと。後藤代表は「サッカー専用スタジアムの建設を諦めたくない。行政や地元企業を巻き込みたい」と夢を描く。

 ●FC鈴鹿ランポーレ

 県内でJリーグに最も近いのは、鈴鹿市のFC鈴鹿ランポーレだ。昨季は県リーグより格上の東海社会人リーグ1部で初優勝した。11年シーズンから監督を務め、現在は代表を兼務する高木成太さん(36)は横浜FCなどでプレーした元Jリーガーだ。

追跡2013:三重の夢「J誕生」なるか /愛知

 クラブ名の由来は三重県名張市出身の推理小説家、江戸川乱歩。その名が示すように、元々は名張市で活動していたが、09年、より大きなスタジアムを使用できる鈴鹿市に拠点を移した。高木代表は「三重県は良い選手、指導者が多いのに、目指すべきJクラブがなかった。街のシンボル、誇りになりたい」と言う。

 ただ、クラブは壁にぶつかっている。昨年東海王者としてJFL入りが懸かる全国地域リーグ決勝大会に進んだものの、1点も挙げられず3戦全敗で敗退した。高木代表は「ショックのあまり辞める選手もいた。全国の壁は厚い」と今季はメンバーを大幅に刷新。ヴィアティンの出現には「県内のどこが早くJに入れるかの競争」と危機感を強める。

 ●FC伊勢志摩

 県南部の志摩市で今年発足した「FC伊勢志摩」は10年後のJ参入を掲げる。活動の中心は、市内で建設業を営む西尾亮さん(50)ら地元の商工業者だ。スポンサーは約40社で、当面の資金約1000万円を確保した。四中工の全国制覇メンバーで小倉、中西両選手とともに「三羽ガラス」と称された元Jリーガー、中田一三さん(40)が代表に就き、アマ選手20人で県社会人リーグ2部を戦う。

 志摩市は名古屋から特急で約2時間、人口は5万人強。困難な環境に映るが、西尾さんは「辺境の地でもできる成功例になりたい」と言う。中田代表は「地元の子を育てたい」と普及にも腰を据えて取り組む考えだ。

 ◇県外流出続くサッカー人材 J不在、影響大きく

 三重県では1990年代にコスモ四日市がJリーグ入りを目指したが、金銭面で断念。その後はJを目指す動きは本格化せず、県サッカー協会の杉山保夫専務理事は「県下一丸となる機運が生まれなかった」と悔やむ。

 スタジアムの不備もJ不在の一因だ。県内最大規模の鈴鹿スポーツガーデン(SG)は座席が3300席しかなく、J1で1万5000席以上、J2で1万席以上という現行の規格を満たしていない。Jリーグの公式戦は93年を最後に行われていない。

 県は昨年度、鈴鹿SGを2万席に拡大する改修を検討したが、Jチームの不在などを理由に見送った。県国体準備課は「県内チームがJリーグ準加盟、昇格などの段階に進めば、再び改修を検討する」としている。

追跡2013:三重の夢「J誕生」なるか /愛知

 J不在は人材の県外流出につながる。近年では、津市出身の元日本代表、金崎夢生(むう)選手(24)が兵庫・滝川第二高に進学した。ロンドン五輪日本代表の山口蛍選手(22)は名張市出身で、中学からセレッソ大阪の下部組織に所属。FC伊勢志摩の中田代表は「人を送り出すことが三重のブランドになってしまい、他地域の力を押し上げた」と指摘する。

 ◇J3発足の狙い

 J3は2014年に10~12チームでスタートする予定だ。Jリーグ事務局によると、アマチュア最高峰リーグのJFLなどに所属する18~20クラブが初年度参入に名乗りを上げる見通し。来季参入を希望するクラブは今月中にJリーグに準加盟を申請し、並行してスタジアム、財務などの審査を今秋までに受ける必要がある。

 J3発足の狙いを、Jリーグ管理統括本部長の大河正明理事は「JFLのプロアマ混在の解消と、サッカーの底辺拡大」と説明する。12年にJ2で戦った町田はJFLに降格したが、アマが混在するJFLでは入場料収入などの大幅減が予想される。結果的に、下位クラブのスポンサーは複数年契約は結びづらくなる。こうした状況の改善を目指した。また、プロの間口を広くする一方、J3からアマリーグへの降格は無くす。

 底辺拡大に向けて、J3ではクラブにジュニア世代の下部組織の運営を義務づける。一方、入会金や年会費などの参入条件は上位リーグより緩和する。スタジアムの規格も入場可能数5000人以上とJ1、J2より引き下げ、J1などでは認めていない芝生席の扱いも個別に判断するという。

 J3チームの年間予算は1億5000万~3億円と想定。プロクラブとして採算が取れるか心配されるが、大河理事は「今はJ2に上がっても営業収益が4億~5億円で横ばいのチームと、甲府や山形など親会社がなくとも10億円を超えるチームに二極化している。その差を分けるのは営業努力、トップの姿勢だ」と指摘している。

 ◇愛知と岐阜は?

 愛知県と岐阜県には既にJクラブが存在する。J1の名古屋グランパスとJ2のFC岐阜だ。

追跡2013:三重の夢「J誕生」なるか /愛知

 Jリーグ初年度の1993年から参戦する名古屋はトヨタ自動車が母体で、J1浦和に次ぐ営業収益約42億円(2011年度)を誇る。90年代にはリネカー、ストイコビッチら有力外国人選手が所属。ベンゲル監督が指揮を執った95年度には天皇杯で初優勝した。ストイコビッチを監督に迎えて3年目の2010年に悲願のJ1初優勝を成し遂げた。

 岐阜は県サッカー協会などの支援で01年に設立され、08年にJ2に昇格した。最高位は09年の12位。昨年はJFL降格こそ免れたものの、22チーム中21位に終わった。12年度の営業収益が約5億円と経営規模は小さく、2年連続の最終赤字(4870万円)を計上するなど経営面では苦戦が続いている。
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