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Posted by - 2024.05.18,Sat
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Posted by 中 相作 - 2013.02.24,Sun

書籍

 

一九三四年冬-乱歩

 久世光彦

 平成25・2013年1月25日初版 東京創元社 創元推理文庫

 A6判 カバー 336ページ 本体800円

 

一九三四年冬-乱歩

 p7-322

 細目

  序章 張ホテル

  第一章 梔子姫

  第二章 ミセス・リー

  第三章 偏奇館主人

  第四章 啞者の声

  第五章 ポインセチアの秘密

  第六章 神々の蝶

乱歩──みごとな模倣、みごとな論考

 戸川安宣

 p323-333

久世さんの思い出

 翁華栄

 p334-336

 

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一九三四年冬-乱歩

 

 序章 張ホテル

 

 微かに身じろぎすると、洋風のバスタブいっぱいに張ったお湯の表に、赤や黄の小波が立つ。西に面した浴室の高窓にはめこまれたステンド・グラスの模様が映っているのである。長々と体を伸ばしたまま、あの模様は何だろうと考える。ホテルのこの部屋に入った今朝は馴鹿かと思ったが、陽が差し込んだいまは翼をひろげた鴉に見える。光の具合でいろんなものに見える騙し絵のようなステンド・グラスなのだろうか。それほど凝った造りとは思えない安ホテルである。浴槽の琺瑯だってところどころ剥げかけているし、床のタイルも黒ずんだり黄ばんだりしている。しかし、こうやって好きなときに入浴できるホテルはやっぱりいい、と風呂好きの乱歩は顎までお湯に浸かって満足だった。

 

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乱歩──みごとな模倣、みごとな論考

 

戸川安宣  

 

 北村薫さんの『秋の花』の文庫版が刊行されたのは一九九七年の二月である。ということは、ぼくが久世光彦さんにお目にかかったのはその前年、一九九六年の年末ではなかったろうか。

 

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 東京創元社:一九三四年冬─乱歩

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