しかし、土地柄とはいえ、ひどいとこじゃ。
ほんと、あらためてびっくりしてしまうわ。
知らねーぞもう、というしかない。
つまりこれ、「リィーガ」2月号に寄せたコメントからはじまった話題なんですけど。
▼2013年2月2日:乱歩とふるさと 随筆に書き残された生まれ故郷、名張のこと
ここ名張市における官民双方の乱歩関連事業は、正直なところ、「残念なががら、乱歩ファンの琴線に触れるような企画が少ない」というしかないわけです。
乱歩というのは、名張市にかかわりのあるさまざまなコンテンツのなかでは、いってみればキラーコンテンツなわけです。
だから、活用法によっては、名張市におおいに役立ってくれるはずなんですけど、先日も記しましたとおり、乱歩のことをろくに知らず、乱歩作品なんかまともに読んだことがない、なんて連中が、ただのうすっぺらい思いつきで、恥ずかしくなるほどのご町内感覚にもとづいて、ひとりよがりに小つまらぬ自己顕示欲を満足させてるだけ、ってんじゃ、せっかくのキラーコンテンツが泣いてるぞ。
ただまあ、もう手遅れ、というか、時期を逸してしまった、というか、これまた先日も記したとおり、ここ十年ほどのあいだで、名張市が秘めていた乱歩にかんするなけなしの可能性が、ことごとくつぶされてしまったわけなのね。
たったひとつ残ってるのは、名張市立図書館がわけもわからずやみくもに収集して、ひたすら死蔵しつづけてる乱歩関連資料であって、これが最後のとりでというやつです。
これを活用する以外、名張市には乱歩にかんして、もうまともなことはなにもできません。
ただし、残念ながら、名張市立図書館には、活用なんてまるでできないわけね。
ご閲覧の諸兄姉にも、そのあたりの事情はよくご理解いただいているはずです。
なにしろ、資料収集のしの字も、図書館法のとの字も、なんにもご存じないかたが館長をしていらっしゃったり、コンビニのコピー機をつかいこなせなくて、ただ茫然とたたずむばかりのかたが副館長をしていらっしゃったり、そんなお茶目な図書館なんですから、活用なんて無理無理、とても無理。
じゃ、どうすりゃいいのか、というと、以前に引用した朝日新聞の記事をまたお読みいただきましょう。
慶応大学教授(図書館情報学)の話 コスト削減の名の下に指定管理者制度を導入してから10年ほどたつが、依然として「貸出冊数」などの数字が評価される傾向にある。しかし重要なのは、地域の歴史や各種課題の資料を集め、次代に残すという図書館本来の目的が果たされているかという点。民間委託がいいか、自治体直営がいいかという議論の前に、問われるべきは、首長が図書館のあり方を中長期的に考えているかどうかだ。
これは、図書館の民間委託っていったいどうよ、という記事に掲載されたコメントですけど、ポイントはやっぱ、結局は首長の判断だ、というところです。
そりゃもうほんと、そのとおりっすなあ。
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