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Nabari Ningaikyo Blog
Posted by 中 相作 - 2010.11.05,Fri
雑誌
 
国語国文 第79巻第10号
 平成22・2010年10月25日 914号 中央図書出版社
 編:京都大学文学部国語学国文学研究室
 A5判 47ページ 定価680円(本体648円)
 
江戸川乱歩「猟奇の果」の成立
 宮本和歌子
 p1ー15
 
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江戸川乱歩「猟奇の果」の成立
 
宮本和歌子  
 
 一、はじめに
 
 江戸川乱歩「猟奇の果」は、昭和五年一月から一二月まで『文芸倶楽部』に連載された長篇小説である。主人公は名を青木愛之助といい、日々刺激を求め猟奇に耽っている。彼は、偶然発見した、友人品川四郎そっくりの怪しげな男の正体を好奇心から探るうち、妻の芳江とともに犯罪者集団「白蝙蝠団」の一味に取り込まれる。「白蝙蝠団」は整形外科、眼科、歯科、耳鼻科等の医術や美顔術、化粧術を組み合わせた技術により、人間の容貌を他人そっくりに改変し、国家を乗っ取ることを画策していた。青木は明智小五郎に、芳江は総理大臣令嬢に改造され、犯罪に加担することとなる。
 本作は、昭和五年七月掲載分から「白蝙蝠」と改題されるが、その経緯に関しては、『江戸川乱歩全集』七(昭和三七年四月、桃源社)の「あとがき」で、「猟奇の果」解説として触れられている。それによれば、乱歩は当初、友人そっくりの別人が存在するというのは友人本人によるいたずらに過ぎなかったという、「赤い部屋」(大正一四年四月『新青年』)に類する着想の筋書きを予定していた。ところが展開に行き詰まり、横溝正史の助言に従って「白蝙蝠」と改題し、内容の方向も変更したのだという。
 
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中央図書出版社:国語国文
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