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Posted by 中 相作 - 2012.06.10,Sun

書籍

 

「宝石」一九五〇 牟家殺人事件

 編:ミステリー文学資料館

 平成24・2012年5月20日初版一刷 光文社 光文社文庫

 A6判 カバー 393ページ 本体857円

 

関連箇所

「抜打座談会」を評す

 江戸川乱歩

 初出:宝石 昭和25年5月号(第5巻第5号)

 p219-232

信天翁通信

 木々高太郎

 初出:新青年 昭和25年3月号(第5巻第3号)、6月号(第6号)、7月号(第7号)、8月号(第8号)

 p233-250

 

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「抜打座談会」を評す

 

江戸川乱歩  

 

 「新青年」四月号は「探偵作家抜打座談会」というものを発表した。木々高太郎君を中心とし、大坪、永瀬、宮野、岡田、氷川、本間の諸君が、探偵小説本格主義打破の純文学論を高唱したものである。仲間褒めばかりやっていると云われていた探偵小説界に、このような議論が起ることは、おおいに歓迎すべきであり、論議の対象として名前を出された私は、喜んでこれに応答するのが礼儀だと考えるので、この小文を書くこととした。

 

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信天翁通信

 

木々高太郎  

 

 信天翁通信(一)

 

 一、はるかに城をのぞむ

 

 「幻影城通信」は愛読おく能わざるもの、月を追うごとに、その城はくっきりと空の彼方に浮かび出でて来た。江戸川乱歩の探偵小説へのあこがれが強く出てくればくるほど、探偵小説は純粋になり、排除される可きものは排除されつくし、血の通わぬ、もの言わぬ、美しい人形となって来る。

 

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 ▼光文社:「宝石」一九五〇 牟家殺人事件

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