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Nabari Ningaikyo Blog
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Posted by 中 相作 - 2010.10.18,Mon
冊子
 
旧江戸川乱歩邸・ガイドブック
 監修:藤井淑禎、落合教幸
 平成22・2010年9月30日 立教大学江戸川乱歩記念大衆文化研究センター
 A5判 30ページ 500円(本体476円)
 
p2
ごあいさつ
 藤井淑禎
p4ー5
土蔵(1階)の紹介
p6ー7
土蔵(2階)の紹介
p8ー9
母屋の紹介-1
p10ー11
母屋の紹介-2
p12ー13
旧江戸川乱歩邸1950年代の思い出
 平井憲太郎
p14ー15
乱歩WORKS/代表作品の紹介
p16ー17
乱歩WORKS/草稿の紹介
p18ー19
乱歩/近世コレクションの紹介
p20ー21
江戸川乱歩旧蔵江戸時代関係蔵書について
 渡辺憲司
p22ー23
乱歩/貼雑年譜の紹介-1
p24ー25
乱歩/貼雑年譜の紹介-2
p26ー27
旧江戸川乱歩邸の近代化遺産
 横山晋一
p28ー29
江戸川乱歩とその時代
 藤井淑禎
p30
編集後記
 落合教幸
お知らせ
 
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20101018a.jpg
 
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旧江戸川乱歩邸1950年代の思い出
 
平井憲太郎  
 
 祖父の江戸川乱歩が、ここ、池袋の家に移ってきたのは1934年9月のことでした、私が生まれたのが1950年9月ですから、その段階ですでに祖父の池袋生活は戦争を挟んで16年に及んでいたことになります。
 私が生まれた当時のこの家は、土蔵以外は現在とかなり異なっていました。戦争を挟んだとはいえ「貼雑年譜」に間取り(8〜9ページ参照)が残っている1934年当時の姿そのまま、といっても良いものでした。違っていたのは、土蔵に近い六畳間が「太郎」と記されているとおり祖父の居室でしたが、自分の仕事部屋を確保するため北側に一部屋増築していたことぐらいでしょうか。
 
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江戸川乱歩旧蔵江戸時代関係蔵書について
 
渡辺憲司  
 
 所謂幻影城と呼ばれる土蔵の入口を入って、階段を上がった真正面に、乱歩所有の和装本が整然と並んでいた。
 乱歩手製の帙の外には、書名が定規を使って几帳面に記されていた。これは、乱歩自身の意欲を強く感じるものである。
 所謂蔵書家といった人達に共通するものではあろうが、乱歩の蔵書に対する神経の細やかさは、極めつきである。それは、江戸時代関係の書物にもっともよく現れているかもしれない。
 
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旧江戸川乱歩邸の近代化遺産
 
横山晋一  
 
 新旧の建築が混在する立教学院池袋キャンパス。元々米国聖公会が設立母体であるため、当初の建築群は対外的にもそれが伝わる様相で造られたが、今ではこれら歴史的建造物が地域のランドマークにもなる。これに純和風を主とする旧江戸川乱歩邸の建築が加わったのが平成14年春のことで、乱歩の終の棲家は戦災を免れた都心の近代化遺産としても一定の評価に値する。
 
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江戸川乱歩とその時代
 
藤井淑禎  
 
 江戸川乱歩は本名を平井太郎といい、明治27年10月21日に三重県名張町(現・名張市)で生まれた。その後、父の転職に伴い、一家は名古屋市に転居し、太郎はそこで旧制中学を卒業するまでを過ごした。乱歩の文学体験は、幼少期に祖母や母に読み聞かされた貸本屋の講談本や黒岩涙香ものとの出会いから始まった。なかでもサスペンスタッチのミステリー小説に魅かれ、心酔した涙香作品はやがて自分でも読み始め、旧制中学の頃には涙香ものは一通り卒業したが、この頃までに培われた、現実よりも非現実、架空の世界への傾倒が、のちの乱歩文学の基底をかたちづくることになった。またそのいっぽうで、乱歩は小学校高学年の頃には友人たちと手作りで少年雑誌を発行し、出版を疑似体験することからも文学に接近していった。
 
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編集後記
 
落合教幸  
 
 立教大学池袋キャンパスの、5号館と6号館のあいだにある細い道路を入って少し進むと、「平井太郎」と表札のかかった家があります。よく見ると奥には土蔵があるのがわかります。この家が旧江戸川乱歩邸で、現在は立教大学が管理しています。
 2006年に大衆文化研究センターが設立され、乱歩邸も毎週金曜に公開されるようになりました。海外の方からご近所の方まで、老若男女さまざまな人たちが訪れています。乱歩読者の層の厚さに驚かされますが、このガイドブックには、そのような方々をご案内した際にいただいた質問なども反映されています。
 
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立教大学江戸川乱歩記念大衆文化研究センター:旧江戸川乱歩邸
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