Nabari Ningaikyo Blog
Posted by 中 相作 - 2010.11.27,Sat
書籍
横溝正史研究 3
編:江藤茂博、山口直孝、浜田知明
平成22・2010年9月10日初版初刷 戎光祥出版
A5判 カバー 325ページ 別丁4+8 本体2400円
関連箇所
インタビュー 岡山疎開時代の思いで
横溝亮一 聞き手:江藤茂博、浜田知明、山口直孝
特集《倉敷・岡山殺人事件》> p8ー27
『本陣殺人事件』への加筆──江戸川乱歩の批評を受けて
網本善光
小特集《横溝正史「岡山」エッセイからの金田一耕助》> p62ー64
横溝正史年譜事典
連載第3回
p286ー314
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インタビュー 岡山疎開時代の思いで
横溝亮一
聞き手:江藤茂博、浜田知明、山口直孝
乱歩の訪問、消防車の寄附……さまざまな思い出
──疎開宅には江戸川乱歩さんが一度訪ねていらっしゃいますね。ご記憶はおありですか。
横溝 あります。うちに何泊かされましたね。江戸川さんと、あの時は、鬼怒川浩さんが一緒に来られたと思います。米軍の大きなジープみたいな車に乗って来られました。倉敷で毎日新聞岡山支局主催の講演会を頼まれて、江戸川さんとおやじがしゃべるということになった。それで来られたんですね。
あの時、江戸川さんがどんなふうだったかは、あまり記憶がありません。中学に行っていたからかもしれませんね。それよりも、もっと小さい時、上諏訪時代に、江戸川さんが御柱祭を見るついでにうちに来られた時のことをよく覚えています。江戸川さん、「亮ちゃん、亮ちゃん」と僕を捕まえてひざの上に乗せて、「何か欲しいもんないか?」と尋ねられた。僕はおねだりしたことをよく覚えています。怒られたことは、よく覚えてないですね。
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『本陣殺人事件』への加筆──江戸川乱歩の批評を受けて
網本善光
雑誌『宝石』に連載された『本陣殺人事件』には、単行本化にあたり加筆がおこなわれていることを、横溝正史は初版のあとがきで述べている(『本陣殺人事件』青樹社一九四七。『横溝正史自選集1本陣殺人事件/蝶々殺人事件』出版芸術社二〇〇六に再録。以下引用は出版芸術社版による)。
すなわち、在京の探偵作家などの集会の席上で江戸川乱歩をはじめ批評が寄せられた。「それらの意見を一括すると、殺人の動機について、読者を納得させるところが不十分であるということにあったらしい。このことは作者自身においても、不満を感じていたところなので、終わりのほうには大分筆を加えた」というのである。
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横溝正史年譜事典
1 「あ・てる・てえる・ふいるむ」
石井佑典
題の綴りは「A TELL TALE FILM」。初出は「新青年」昭和三年(一九二八)一月号。初出の際には江戸川乱歩の名義で発表された。当時の正史は「新青年」新年号に堂々たる探偵小説作家による作品を並べようと企図していた。そのためには乱歩の作品が必要だと考えた正史は、乱歩の居る京都まで出向いて原稿の依頼をした。しかし、一か月後の期日までに乱歩の原稿は完成せず、やむなく自分の作品を乱歩名義にすることを申し出たのである。
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戎光祥出版:『横溝正史研究』3
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