Nabari Ningaikyo Blog
Posted by 中 相作 - 2010.10.30,Sat
書籍
文壇よもやま話(上)
池島信平、嶋中鵬二
平成22・2010年10月25日初版 中央公論新社 中公文庫
A6判 カバー 472ページ 本体1143円
初刊:1961年4月15日 青蛙房 編:日本放送協会
関連箇所
江戸川乱歩の巻
江戸川乱歩 聞き手:池島信平
放送:NHKラジオ第二 1959年7月31日
p129ー173
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江戸川乱歩の巻
池島 一昨年でしたか、先生の還暦記念会は。
江戸川 もう四年ぐらい前ですね。
池島 東京會舘で、やったんだけど、私随分今までいろいろああいう会に出たんですがね、四百何十人てのが一杯になって会場にあふれている……江戸川乱歩ッて人は、お顔の広い、まア大変な人だと思ったんですがね、その時。
江戸川 僕は誕生日なんてやらないです、日頃は。家の者の誕生日もあんまりやらないんだ。けども六十年に一遍くらい誕生日やってもいいだろうッていうんで、僕は少し乗り気になったんだねえ、あの時。
池島 そうらしいですねえ、赤いちゃんちゃんこ……仲々よかったですよ。
江戸川 はあ。
池島 江戸川さんは、よくまア芝居のようなことも自分でなさるでしょう? 仲間集めて……。非常になんかそういう、人の沢山集まる雰囲気がお好きなようではあるけれど、本当は非常に人間嫌いなところがあるんじゃないですか。
江戸川 うん、両方あるんですね、子供の時から両方あるんだ。それが時期によってね、どっちかが現われる……戦前はもう全然人に会わなかった。僕アね、どんな偉い人が来ても玄関払いくわしちゃってねえ。……宇野浩二さんが訪ねて下すったことがあるんですよ、もうずっと初期ですがねえ。まざまざと判る居留守使っちゃったんだよ(笑)旅行だってね。判ってんだア、判ったと思ったから、こら済まんと思ってね、わざわざ旅行したですよ、その後でね(笑)。で、旅行先から葉書を出して(笑)実はこういう訳であれは嘘だったけども、その申訳のために旅行して今、ここに居りますと言ったら、宇野さん、非常に好意を持っちゃってねえ、仲々いい処のある男だと言って……。(笑)
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中央公論新社:文壇よもやま話(上)
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