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東京新聞 TOKYO Web
平成23・2011年9月4日 東京新聞(中日新聞東京本社)
多磨霊園 緑が包む先人の魂
高橋知子
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【望 ~都の空から】
2011年9月4日
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日本初の公園墓地として造営され、緑に包まれる多磨霊園。彼岸を控えて秋風が抜け始めた=本社ヘリ「あさづる」から(小平哲章撮影)
「花ひらき はな香る 花こぼれ なほ薫る」。向田邦子さんが眠る墓石の脇にある、本の形をした石碑には、こんな言葉が刻まれている。向田さんと親交の深かった森繁久弥さんが贈った。
多磨霊園は1923年、全国初の公園墓地として開園した。東京市(当時)の公園課長だった井下清氏が手掛けた。欧米諸国の墓地を研究し、設計に生かした。武蔵野を代表するアカマツなどの樹木に加え、約1600本ものサクラを植えた。花見の名所としても知られるようになった。
都立霊園最大の128万平方メートルの敷地内には、約40万人が埋葬されている。軍人の山本五十六や東郷平八郎、作家では江戸川乱歩や三島由紀夫、夏目雅子さんや岸田今日子さんら俳優…。「太陽の塔」のような岡本太郎さんのお墓や、「人生の並木路」の歌碑のあるディック・ミネさんのお墓などは、ファンならずとも興味をそそられる。
最近は、著名人の墓めぐりを趣味にする「墓マイラー」が増えた。府中観光協会ボランティアガイドの中山秀己さん(71)は「著名人の魂や足跡に触れ、みなさん感動されています」と話す。偉大な足跡を残した故人との対話ができる「聖地」の存在は、こんな混迷の時代だからこそ、かけがえのないものに感じる。 (高橋知子)
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タウンニュース
平成23・2011年9月15日 タウンニュース社
「江戸川乱歩賞 取った!」
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区内在住 川瀬七緒さんが受賞
2011年9月15日号
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作品を手にする川瀬さん
港北区在住の川瀬七緒さん41の『よろずのことに気をつけよ』が先ごろ、ミステリ文学賞の最高峰である「第57回江戸川乱歩賞」を受賞した。川瀬さんは「ミステリ好きの自分にとって、神の様な存在である江戸川乱歩の賞が取れて本当にうれしいです。最近ようやく実感がわいてきました」と感想を話している。
受賞作『よろずのことに気をつけよ』は、呪術をキーワードにしたストーリー。川瀬さんが福島県の実家で見つけた、念仏が刻まれた書物をヒントに生み出した作品で、読者を先へ先へと引きつけていくテンポの良さが特徴だ。
作品では、登場人物を多数描かず、一人ひとりの個性、背景を細かく表現することを重視した。
川瀬さんは「作品のヒントを得たとき、決めたのは出だしと最後の結末だけ。あとは、それぞれの人物像を確立し、主人公はこの場面でどう考え、行動するかとイメージしながら書きました。作品の展開に、自分自身が一番興奮していましたね」と創作中の思いを語っている。同賞選考委員の内田康夫氏は「今風で軽い筆法だが、巧み。会話のリズムもテンポよく飽きさせない」と評価している。
突然、「書いてみたい!」
小説を書き始めたのは、2007年。突然、「書きたい!」衝動に襲われたという。本業の子ども服のデザイナーとしての創作活動、主婦業の合間を見てスタートさせた。「根っからの読書好きですが、書いたことは一度もありませんでした。これまでに蓄積した”何か”が溢れ出た感じですね」と当時を振り返る。最初に取り組んだミステリは、400文字詰めの原稿用紙800枚を3か月で書き上げたという。「こんなに楽しいとは思いませんでした。2年間は、家族にも小説に取り組んでいることは話していませんでした。客観的な評価を得たいと、夫に話したときは、本当にびっくりしていました」と笑う。
目指すは、作者の”名前”で本を買ってもらえる作家になること。読者が時間を忘れて読みふけてしまう作品をコンスタントに創っていきたいと考えている。
港北区には、結婚を期に1997年から在住。川瀬さんは「住みやすいです。子どもが多い街という印象があります。買い物はトレッサ横浜や大倉山近辺に行くことが多いですね。いずれ大倉山周辺をテーマにしたものも描きたい」と話している。
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MANTANWEB
平成23・2011年9月16日 毎日新聞デジタル
乙葉しおりの朗読倶楽部:第38回 江戸川乱歩「怪人二十面相」 非現実で大成功
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乙葉しおりの朗読倶楽部 : 第38回 江戸川乱歩「怪人二十面相」 非現実で大成功
2011年09月16日
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「怪人二十面相-少年探偵」作・江戸川乱歩(ポプラ文庫クラシック)の表紙(左)と乙葉しおりさん
美少女キャラクターが名作を朗読してくれるiPhoneアプリ「朗読少女」。これまでに50万ダウンロードを突破する人気アプリとなっている。「朗読少女」で、本の朗読をしてくれるキャラクター、乙葉しおりさんが「朗読倶楽部」の活動報告と名作を紹介する「乙葉しおりの朗読倶楽部」。第38回は、江戸川乱歩の「怪人二十面相」だ。
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皆さんこんにちは、乙葉しおりです。
だんだん秋らしくなってきて「~の秋」な話題も耳にするようになりましたよね。
私もさまざまな「秋」を楽しみはじめています。
まずは「スポーツの秋」。
私の場合、スポーツらしい運動といえばサイクリングです。
でも競走するわけではないですから、スポーツとは呼べないかもしれませんが……。
次に「芸術の秋」、これは史跡巡りですね。
主に今までに読んだ文学作品の舞台になった場所へ行くんですけど、あんまり遠出はできないので、行ってみたいのに行けないところが、まだまだたくさんあります。
特に宮沢賢治さんの故郷、岩手県花巻市はいつか必ず行きたいですね(^-^)
お次はこのコラムにふさわしい話題、「読書の秋」!
静かな図書館、つり革片手で電車の中、リラックスできる自宅、それぞれ読書の場として良い所がありますよね。
「四季を通じて読書ばかりしているなら、季節は関係ないんじゃ?」
という声も聞こえてきそうですけど、日差しが優しく過ごしやすい季節ならではの読書スタイル「お外で読書」があるんです。
公園で風と木のさざめきを感じながらの読書も楽しいですよ。
気分転換にもオススメです!
そして最後は……やっぱり「食欲の秋」でしょうか。
ナスにサンマにきのこにクリ……ギンナンやイチジク、梨もおいしい季節ですよね……。でも、ついつい食べ過ぎてしまって、スポーツの秋を頑張ることになるかもしれません……(>_<)
ではここで、朗読倶楽部のお話……今回は学校の「文化祭」における、朗読倶楽部の活動についてです。
秋の大きな学校行事といえば、文化祭と体育祭。
私の通う学校が小学校から大学まで同じ敷地にあることは以前お話ししましたけど、こういう大きな祭事は全校をあげて同時に行うので、文字通りの「お祭り」になるんです(*^^*)
朗読倶楽部が結成されてから初めての文化祭のとき、私たちは部として何か発表ができないか相談をしました。
みんなで知恵を出しあって、体育館を使っての朗読会や、図書館での対面朗読などを考えていたんですけど、結果からいうと、これらのアイデアは実行できませんでした。
……というのも、朗読倶楽部に対して、学校・学級・クラブなどの各所に、お手伝いをお願いされたからなんです。
まだ、ほとんど認知されていない私たちの部が誰かに頼られるなんて初めてのことでしたけど、学部を超えて全校規模で行われる行事だけあって、どこも人手が足りなかったのかもしれません。
はじめは朗読倶楽部の活動実績の問題があったので、「他所のお手伝いをしている場合じゃない」という意見もあったんですけれど、「普段の練習にはない経験ができる」という先生のアドバイスと、「誰かの力になれるなら」という私のわがままで、お手伝いを引き受けることになりました。
……では、実際に私たちが文化祭でどのようなお手伝いをしたのか?
それはまた、次回にお話しさせてください。
それでは次回もまた、よろしくお願いしますね(*^^*)
■しおりの本の小道 江戸川乱歩「怪人二十面相」
こんにちは、今回は江戸川乱歩さんの「怪人二十面相」をご紹介します。
推理小説作家として著名な作者が初めて手がけた「少年向け探偵小説」となる本作は、1936年の「少年倶楽部」に1年間連載されました。
宝石や美術品を狙う盗賊「怪人二十面相」。
変装によって老若男女に完璧に化けてしまう彼の本当の顔を知るものは誰もいません。
狙った獲物は持ち主に必ず「予告状」を送り、予告通りに奪い去ってしまうのです。
東京では誰かと誰かが顔を合わせれば、まるで天気の話でもするかのように二十面相のうわさをしていました。
そのころ、麻布に住む資産家の羽柴家に、二つの知らせが舞い込みます。
一つは、父親と衝突して10年前に家出した長男が、海外での事業に成功してあいさつに来るといううれしい知らせ。
そしてもう一つは、羽柴家の宝石を狙う怪人二十面相の予告状という、恐ろしい知らせでした。
羽柴家の当主・壮太郎さんは、非番の警察官や帰国した長男とともに宝石を守ろうとしますが、宝石を奪われてしまったばかりか、次男の壮二君まで誘拐されてしまいます。
二十面相は壮二君と引き換えに、羽柴家が持つ観世音像を要求してきました。
壮太郎さんは、名探偵と名高い明智小五郎さんに事件解決を依頼しようとしたのですが、留守だったため、助手の小林少年が代わりを務めることになり……。
少年探偵物の作品はこのお話以前にもあったものの、「非現実に徹しきれないために盛り上がりに欠ける」と考えた江戸川乱歩さんは、名探偵と怪盗の対決という思い切った非現実を描くことで大成功を収めました。
このお話から始まった「少年探偵団」シリーズはその後1962年まで続き、今も時代を超えて多くの子供たちを夢中にさせているのです……。
※本コラムをしおりさんが朗読する「乙葉しおりの朗読倶楽部」がiPhoneアプリ「朗読少女」のコンテンツとして配信が始まりました。1話約20分で250円。
書籍
茗荷谷の猫
木内昇
平成23・2011年9月10日第一刷 文藝春秋 文春文庫
A6判 カバー 262ページ 本体629円
初刊・旧版:2008年9月25日 平凡社
関連箇所
五 隠れる 本郷菊坂
p121ー172
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五 隠れる 本郷菊坂
ぽっくり、父が逝ったので、相当額の金が舞い込んだ。
耕吉は、親類縁者に口やかましい者がいないのをいいことに、とっとと父の営んでいた店を畳み、三十人ほどいた従業員に十分な金を与えてこれを追い払い、恐ろしいまでの手際の良さで土地と家屋を処分、父親の骨を先祖代々の墓に放り込むと位牌を親戚に預け、やはり潤沢な金を渡して「これで菩提を弔って欲しい。そちらに預かってもらったほうが父も安堵いたしましょうから」と死者に口を貸しているような振りをして言い、跡取りたる自分の役目を一切合切放棄した。しかし連中は耕吉を蔑むどころか、兄弟もなく、親もこれでいなくなった彼を、天涯孤独の身になったと哀れんだ。どや、帰ってきたらわしら面倒みたるがのう。父親の兄にあたる伯父はそう言って泣いた。うっかり垂れた鼻水まで、穢れなき透明であった。耕吉はしかし、東京で勤めがあるからと言下に答え、伯父を振り切り汽車に飛び乗った。ベタベタと見送りに来た親戚たちに手を振りながら、これで晴れて自由の身になれる、と腹の中で快哉を叫んだ。
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文藝春秋:茗荷谷の猫
書籍
本棚探偵の生還
喜国雅彦
平成23・2011年8月7日第一刷 双葉社
B6判 函 二分冊 本体2800円
本棚探偵の生還
339ページ 挟み込み附録1
バスカヴィルへの旅/恐怖の旅
109ページ 別丁1
関連箇所
乱歩さんと新保さん
本棚探偵の生還 > p142ー155
初出連載:小説推理 2007年4月号ー2010年4月号
乱歩の理由
本棚探偵の生還 > 本棚探偵の秘密 > p261ー264
初出:江戸川乱歩|地底の魔術王 ポプラ社 ポプラ文庫クラシック 2009年3月5日
初出タイトル:「乱歩の魅力」
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乱歩さんと新保さん
ホームズ研究家にして、作家の北原尚彦さんに宝塚公演に誘われた。何でも演目がルパンで、ホームズも登場するらしいのだ。
「そりゃ、観なきゃいけないねえ」
「そうなんですよ。もしもグッズが出てるなら、買わなきゃいけないし……」
観なきゃいけない、買わなきゃいけないは、コレクターのあいだで、日々口にされる決まり文句だ。趣味に生きるとはそういうこと。好きなものだけ集めていられたら、人生はどんなに楽だろうと思う。
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乱歩の理由
二昔前、子供の娯楽の中心は小説でした。マンガもテレビもない時代、少年たちに夢や希望を提供したのは「少年倶楽部」や「日本少年」などの月刊少年雑誌でした。
一昔前(つまり僕が子供の頃)は、週刊マンガ誌もテレビもありましたが、図書館にあったポプラ社のジュニアミステリーは、少年たちにとって欠かすことのできない、マストアイテムでした。
どちらの時代でも多くの作家が活躍しました。探偵小説だけに限っても、数えきれないほどの作品が生み出されました。
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双葉社:本棚探偵の生還
雑誌
書標 9月号
平成23・2011年9月5日 第394号 ジュンク堂書店
A5判 32ページ 頒価50円(本体48円)
旧江戸川乱歩邸
〈文学散歩〉第45回 表2
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書標:2011年9月号(pdf)
雑誌
ビジネスジャンプ 9月21日号
平成23・2011年9月7日発売 第27巻第19号(通巻735号) 集英社
B5判 328ページ 定価290円(本体276円)
江戸川乱歩異人館
山口譲司
連載第19回〈異人ノ十 蝕男~蟲~前編〉 p303ー325
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ビジネスジャンプ:『江戸川乱歩異人館』 山口譲司
テレビ
ちい散歩
平成23・2011年9月6日 午後9時55分ー10時30分 テレビ朝日
出演:地井武男、生稲晃子、矢島悠子
テレビ朝日:ちい散歩 > ちい散歩コース > 2011年9月6日 「豊島区 要町」
TVでた蔵:ちい散歩(ウェブ魚拓/2011年9月7日)
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京都新聞
平成23・2011年7月28日 京都新聞社
乱歩忌
Home > 凡語 > 記事
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凡語
東日本大震災以降、小説があまり読まれなくなったという。過酷な災害を前に「虚構」を楽しめないと感じる心情は理解できる。このまま文学は力を失ってしまうのだろうか▼きょうは乱歩忌。日本の推理小説の基礎を築いた江戸川乱歩の命日だ。殺人事件などの謎を名探偵が論理的に解き明かす本格推理の形式を築き、戦後の1940~50年代には後続作家が隆盛を誇った。80年代末には乱歩を愛読してきた若い作家が登場し、新本格ブームと呼ばれる活況を呈した▼作家で評論家の笠井潔氏は、乱歩の時代を第1の波、戦後を第2の波、80年代以降を第3の波と名付けた。無差別虐殺で人間性が失われた第2次世界大戦の体験、バブル景気の空虚な社会で生きる意味を実感できない若者のリアルへの渇望が第2、第3の波を生んだという▼確かに推理小説はいつの時代も若者たちに熱狂的に受け入れられてきた。自らが生きる時代という謎をいかに解明するのかという切迫感と重なるからかもしれない▼文学や芸術は、虚構の力をもって理不尽な現実と格闘し、意味を見いだす試みでもある。社会的な不安が増す一方、人と人とのつながりがあらためて評価されている現代にこそ求められているはずだ▼巨大災害や原発事故による将来の不安、非正規雇用の増加による社会的格差の拡大などで日本は新たな局面を迎えた。推理小説にこの時代をとらえる第4の波は訪れるだろうか。
[京都新聞 2011年07月28日掲載]
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