雑誌
グランドジャンプPREMIUM 第9号
平成24・2012年8月29日発売 集英社
グランドジャンプ2012年9月30日増刊
B5判 522ページ 定価500円(本体476円)
江戸川乱歩異人館
山口譲司
第9話〈異人ノ九 映男~鏡地獄~〉 p71-105
…………………………………………………………………………………
…………………………………………………………………………………
▼グランドジャンプWEB:江戸川乱歩異人館
書籍
四重奏 カルテット
小林信彦
平成24・2012年8月28日第一刷 幻戯書房
B6判 カバー 262ページ 本体2000円
夙川事件 -谷崎潤一郎余聞-
初出:文學界 2009年7月号
半巨人の肖像
初出:新潮 1971年6月号
隅の老人
初出:海 1977年11月号
男たちの輪
初出:LITERARY Switch 2号(1991年7月)
初出タイトル:男たち
あとがき
…………………………………………………………………………………
夙川事件 -谷崎潤一郎余聞-
子供のころ、「怪人二十面相」を読んでいた。アメリカとの戦争のさなかで、ときどき警戒警報が鳴りひびいたように記憶する。
…………………………………………………………………………………
半巨人の肖像
一
今野が彼にとってすでに遠いものとなった氷川鬼道の存在を意識することを強いられたのは、ある奇妙な事件によってであった。
…………………………………………………………………………………
隅の老人
一
斬新な企画で知られたPR誌の編集長を辞した男を激励する会が、十二社の台湾料理屋の二階でおこなわれたのは九月の半ばだった。スポンサー側の要望と合わぬための解任という噂があるせいか、励ます側のスピーチはいずれも歯切れが悪く、会の空気は沈みがちであった。
…………………………………………………………………………………
男たちの輪
一
佐竹に会いたくなった今野は、保谷市にある佐竹の家にしばしば電話をかけたが、相手は熟睡しているか散歩に出ているかであった。そうした状態があまりにも長くつづくので今野は、なにかふつうでないものを感じた。
…………………………………………………………………………………
▼Amazon.co.jp:四重奏 カルテット [単行本]
雑誌
まんが このミステリーが面白い! 27号
平成24・2012年8月22日発売 ぶんか社
波瀾万丈の女たち10月号増刊
A5判 710ページ 定価720円(本体686円)
黒蜥蜴
作画:森園みるく
原作:江戸川乱歩
脚本:村崎百郎
初出:前編 ほんとうに怖い童話 2003年8月号/後編 ほんとうに怖い童話 2003年9月号
p62-159
…………………………………………………………………………………
…………………………………………………………………………………
▼ぶんか社:まんが このミステリーが面白い! vol.27
ウェブニュース
毎日jp
平成24・2012年9月8日 毎日新聞社
洋館ミステリー劇場:「江戸川乱歩 家賊・博士令夫人の殺害」 尼崎の劇団「G-フォレスタ」、大阪で公演 /兵庫
高山祐
Home > 特集・連載 > 記事
…………………………………………………………………………………
洋館ミステリー劇場:「江戸川乱歩 家賊・博士令夫人の殺害」 尼崎の劇団「G-フォレスタ」、大阪で公演 /兵庫
毎日新聞 2012年09月08日 地方版
◇あなたも「犯人捜し」に挑戦 29、30日に大阪・天満橋で公演
尼崎市に拠点を置く劇団「G-フォレスタ」は29、30両日、大阪市北区天満橋1のフジハラビルで、洋館ミステリー劇場「江戸川乱歩 家賊・博士令夫人の殺害」を公演する。同ビルは大正12年(1923年)竣工のレトロ建築。実際に部屋を移動しながら劇を進行させるユニークな構成で、観客が名探偵気分で「犯人捜し」にチャレンジできる参加型の作品となっている。
同劇団は5年ほど前から神戸・大阪に実在する築100年以上の洋館を使って探偵小説を再現する劇に挑戦している。シーンごとに部屋を移動。劇中の謎解きの前に、観客は配布された用紙に犯人を推理し記入。正解者にはプレゼントも用意する。観客が探偵小説に迷い込んだような臨場感を体験できるのが特徴で、構成・演出を担当した丸尾拓さんは「『なかなか犯人が当たらず、悔しい』と言って、何度も公演に来てくれる方もいます」と話す。
公演は29日午前11時、午後2時半、午後6時、30日は午前11時、午後2時半にそれぞれ開演。料金は前売り3500円。問い合わせは劇団事務所(06・6422・3578)。11月2~4日には神戸・北野の洋館で「坂口安吾 鳴らない電話」も公演する。【高山祐】
〔三田版〕
書籍
増補 幸田文対話(上)──父・露伴のこと
幸田文他
平成24・2012年8月17日第一刷 岩波書店 岩波現代文庫(文芸206)
A6判 カバー 332ページ 本体1100円
関連箇所
幸田露伴と探偵小説
幸田文、江戸川乱歩
初出:宝石 昭和32年8月号
初刊:1997年3月7日 岩波書店
p103-142
…………………………………………………………………………………
幸田露伴と探偵小説
対談者 江戸川乱歩
江戸川 探偵小説専門誌の『宝石』を、しばらく、私が自分で編集することになりましたので、毎号、探偵小説に興味をもっておられる有名な方々と対談をやるわけです。しかし、私には徳川夢声さんのようなうまい話はできませんので、相槌を打つ役に廻って、主として相手の方に喋っていただくという虫のいい考えなんです。そこでまず第一回に幸田さんにお願いしたのですが、これは噂を聞きましてね。あなたも探偵小説がお好きだし、お父さんの露伴先生も好きだったという……。
幸田 ええ、ええ。親父から好き(笑)。
…………………………………………………………………………………
▼岩波書店:増補 幸田文対話(上)
ウェブニュース
東洋経済オンライン
平成24・2012年9月4日 東洋経済新報社
カラマーゾフの妹 高野史緒著
純
Home > ライフ > 書評 > 記事
…………………………………………………………………………………
カラマーゾフの妹 高野史緒著 - 12/09/04 | 08:00
書名からは不朽のロシア文学長編の単なるパロディを想像しかねないが、「原作」を深く読み込んで書かれた正統的「続編」である。ドストエフスキーは父殺し事件の「13年後を書く」と言って果たさなかったが、真犯人捜しを主題に第2、第3の殺人事件が発生し交錯して興趣は一段と盛り上がる。特別捜査官となった二男イワンと、故郷で教師をしている三男アレクセイの精神構造が大きな伏線となるとともに、原作で仕掛けられた疑問点(凶器や失われた3000ルーブルはどこへ行ったのかなど)の謎解きや殺人の動機など推理小説としても一級品だ。
当時のロシアの人々の生きざまや社会情勢、宗教、さらに精神医学や先端科学技術まで、著者の豊富な知識と解き放たれた想像力が織り成されて複合的味わいの作品が生まれた。練り上げられた文章に展開、描写、会話、推理とどこをとっても瑕疵(かし)が見当たらないのも見事。江戸川乱歩賞にふさわしい快作である。(純)
講談社 1575円
書籍
島田荘司全集 V
島田荘司
平成24・2012年5月28日初版 南雲堂
B6判 カバー・函 843ページ 月報15ページ 本体3500円
関連箇所
3 改訂完全版 網走発遙かなり
初刊:1987年 講談社
p413-614
第五回配本のための後書き
p791-843
…………………………………………………………………………………
3 改訂完全版 網走発遙かなり
一章 丘の上
1
朝食を作る手を止め、お勝手の小窓から下を見ると、またあの老人が、笹の葉を摘んでいるのが見えた。
自宅の古い門の脇にじっとしゃがみ込んだ銀髪が見える。そうして痩せた両手を伸ばし、一枚一枚、丹念に熊笹の葉を花バサミで摘んでいるのだ。
摘んだ葉は、透明なヴィニール袋に入れたり、腰にしている派手な女物の前掛けのポケットに集めたりしている。
…………………………………………………………………………………
▼南雲堂:島田荘司全集 Ⅴ
ウェブニュース
ゲンダイネット
平成24・2012年9月1日 日刊現代
第58回江戸川乱歩賞を受賞 高野史緒氏に聞く
Home > 新刊レビュー > 記事
…………………………………………………………………………………
【HOT Interview】
【書籍・書評】
2012年9月1日 掲載
「原作の中の矛盾点は、実は書かれるはずだった第2部のための布石なんです」
<“矛盾”は読者への挑戦状>
受賞作は、あのドストエフスキーの大作「カラマーゾフの兄弟」の“続編”である「カラマーゾフの妹」。原作では、淫蕩なフョードル・カラマーゾフが殺され、3000ルーブルが盗まれた裁判で、フョードルと同じ女をめぐって恋敵の関係にあった長男ドミートリーが犯人とされ、シベリア送りになるところで物語は終わる。本作は、13年後、次男のイワンが特別捜査官として事件の再捜査に当たるところから始まる。
――もともとドストエフスキーはお好きだったんですか?
「学生時代から好きだったんですが、『カラマーゾフの兄弟』だけは釈然としないものがあったんです。何か間違っているような気がするけれど、どこがおかしいのか分からないままでした」
――続編を書こうと思われたきっかけは?
「ドストエフスキーはもともと第2部を書くつもりだったのが、『カラマーゾフの兄弟』を書き終えた直後に亡くなったので、それが果たせなかった。ロシア文学研究者の亀山郁夫さんが『“カラマーゾフの兄弟”続編を空想する』という本を出されたので、『自分で続編を書いたら?』と言ったんですが、やはり研究者としてブレーキがかかるんでしょうね。それで、亀山さんの妄想が伝染して、自分で書きたいという気持ちになって……。だから、私が勝手に原作を2次使用したわけではないんです(笑い)」
――なぜ、次男のイワンを主役に?
「イワンは一般的には無神論者で悪魔的な人物といわれているんですが、現代人から見たら違和感のない人物像なんですね。原作の中に、イワンが犯罪の傾向の分析とか、プロファイリングの走りみたいなことをやる場面があります。これを読んで、〈X―ファイル〉のモルダーみたいだと思ったんですよ」
――それで、高野さんが釈然としなかった点から推理していくわけですね。
「原作には矛盾が多くて、例えば、愛人の息子のスメルジャコフがフョードルを後ろから文鎮で殴り殺したと言っているのに、あおむけに倒れていると書かれている。それなのに、研究者が誰もその点を突っ込まないのは、これはミステリーじゃなくて文学だから、ドストエフスキーをおとしめてはいけないという気持ちがあるからではないでしょうか。でも、『罪と罰』では、ラスコーリニコフがどういう姿勢でどう殴ったからこう倒れるというのを、綿密に書きこんでいるんですよ」
――矛盾点は実は第2部を書くための布石ではないか、と。
「そうなんです。ドストエフスキーは、作家は細部のミスで追い詰められる、と書いていることから、おかしいことは俺は書いてないという、ものすごい自信があったと思います。だから、矛盾やおかしいと思うところがあるのは、読者への挑戦状だと。その挑戦状をわれわれが受け取ってこそ、ドストエフスキーへの敬意を示せるんじゃないかと思うんです。ドストエフスキーも、これで少しは留飲が下がったのでは(笑い)」
(講談社 1500円)
書籍
語り継ぐ日本の歴史と文学
編:久曾神昇
平成24・2012年8月11日初版第一刷 青簡舎
A6判 カバー 267ページ 本体1900円
関連箇所
近代文学における〈人形〉表象序説──江戸川乱歩「芋虫」とH・ベルメールの〈人形〉
藤井貴史
文学編 > p163-185
…………………………………………………………………………………
近代文学における〈人形〉表象序説
──江戸川乱歩「芋虫」とH・ベルメールの〈人形〉
〈人形〉あるいは記号表象の自律
「人間に恋は出来なくとも、人形には恋ができる。人間はうつし世の影、人形こそ永遠の生物、といふ妙な考へが、昔から私の空想世界に巣食つてゐる。バクの様に夢ばかりたべて生きてゐる時代はづれな人間には、ふさはしいあこがれであらう。」──江戸川乱歩の随筆「人形」、その劈頭の一節である。生前、ことあるごとに「うつし世は夢、よるの夢こそまこと」と記した乱歩であってみれば、現実世界を空無化し、「人間(現世)/人形(夢)」の位階序列をかくも見事に転倒させるレトリックの裡に、そのテクストを横断的に貫く本質的な論理構造を看取することも許される筈だ。彼の徹底した自然主義リアリズム嫌悪は夙に知られるところであるが、乱歩は『探偵小説四十年』(昭和36、桃源社)の「処女作発表まで」と題された章の中で、自らの文学的閲歴を以下のように辿っている。
…………………………………………………………………………………
▼Amazon.co.jp:語り継ぐ日本の歴史と文学 [単行本]
ウェブニュース
中日新聞 CHUNICHI Web
平成24・2012年9月2日 中日新聞社
乱歩の作品を狂言に 名張で公演
小西亮
Home > 三重 > 記事
…………………………………………………………………………………
2012年9月2日
乱歩の作品をもとにした創作狂言の公演=名張市のアドバンスコープADSホールで
名張市で生まれた小説家・江戸川乱歩の作品を取り入れた創作狂言の公演が一日、市内松崎町のアドバンスコープADSホールであり、市民ら四百四十人が訪れた。
押し絵細工の美女に恋をした男の姿を描いた乱歩の短編「押絵と旅する男」をもとに能楽師の帆足正規さんがオリジナル脚本を仕上げた。大蔵流狂言師茂山七五三(しめ)さんらが演じ、観客を引きつけていた。
市や市教委などが企画し、二〇〇四年に続き二回目の上演。十月六日には東日本大震災の復興支援で職員を派遣した宮城県塩釜市で、十二月十六日には乱歩が生涯を終えた東京都豊島区で上演する。
この日は、創作狂言に先立ち名張子ども狂言の会による作品なども披露された。
(小西亮)
Powered by "Samurai Factory"
