あたいが大阪でへろへろ酔っ払って轟沈し、遠縁の娘が代々木第二体育館のマットに沈んだ27日、こんなことがあった。
▼中日新聞 CHUNICHI Web:奥西死刑囚が入院 名張毒ぶどう酒事件(2012年5月28日)
続報。
▼中日新聞 CHUNICHI Web:奥西死刑囚に手錠 弁護団が中止申し入れ(2012年5月30日)
そのいろいろあった27日、大阪市内のホテルで三重県立上野高等学校同窓会京阪神支部の総会が開かれた。
総会は午前11時に開会し、支部長さんや来賓のみなさんのおはなしがあって、そのあと議事。
会務報告、会計報告、会計監査報告、役員改選がつつがなく終わったのが11時40分ころで、そのあと一時間ほど講演を仰せつかったのだが、早くビールが飲みたい、と出席者のみなさんにお願いし、時間をやや短縮して午後0時30分終了を目標に講演開始。
で、最初の二十分間、枕のつもりがついつい長引いてしまったのだが、名張毒ぶどう酒事件の深層を語った。
語らんわけにゃいかんやろ。
ま、そこそこ受けたし。
そのあと、予定のテーマ「江戸川乱歩と伊賀」に入ったんだけど、正味三十分、簡単にしゃべって、早くビールが飲みたい、とお開きにした。
あとで、支部長さんから、早く終わったのがよかった、とおほめにあずかった。
そのあとが懇親会。
ご出席の諸先輩からお近づきをいただいたのだが、乱歩関連の話題をひとつだけ記しておくと、乱歩が終生、恩人として慕った伊賀出身の代議士、川崎克のおはなしをしてくださったかたがあった。
乱歩は学生時代に克と知り合い、卒業後の就職先の斡旋など、なにくれとなく克の世話になった。
世話してもらった就職先から突然ばっくれてしまう、みたいな真似を平気でしでかしたりもしたんだけど、克は少しも怒ることなく、乱歩から依頼されるとまた新しい就職先を紹介してやった、というのが乱歩の記すところなのであるが、懇親会ではじめてお目にかかった先輩がおっしゃるには、克の奥さん、つまり康子夫人は、というか、そのころには康子未亡人、ということになるのだが、乱歩にはいろいろ手を焼かされた、とおりにふれて述懐していたという。
そりゃまあ、そうかもしれない。
克の奥さんの立場だったら、太郎さんったら、また主人の顔に泥を塗ってくれたのね、とか、乱歩にたいしていささか含むところがあったのはむしろ当然であったかもしれない。
みたいな感じで、懇親会はとても楽しかったんだけど、それはそれとして、あの話題はどうなったか。
波紋を呼んでいるらしい。
▼YOMIURI ONLINE:図書館「次のお薦め」波紋…読書履歴は個人情報(2012年5月28日)
2ちゃんねるでは、こんなあんばい。
▼【社会】図書館がTカード活用で「次のお薦め」波紋…読書履歴は個人情報 佐賀県武雄市の構想:全部
しかし、着々と進行している。
▼佐賀新聞:武雄市、条例改正へ 市図書館をツタヤに運営委託(2012年5月29日)
なんかもう、ツタヤ丸投げが実現してしまいそうな雲行きである。
先日もリンクしたけど、2チャンネルにはこんなスレも。
▼【佐賀新聞】武雄市TSUTAYA(ツタヤ)図書館運営委託 「質」保つ根本議論不可欠:全部
と思ったら、すでにdat落ち。
ならば、こちらでどうぞ。
▼ログ速:【佐賀新聞】武雄市TSUTAYA(ツタヤ)図書館運営委託 「質」保つ根本議論不可欠 > 全部
ついでだから、さらに古いスレも。
▼ログ速:【佐賀】武雄市立図書館、「TSUTAYA(ツタヤ)」に運営委託計画 > 全部
武雄市の試みをめぐる波紋の中心となっているのは、貸し出しカードというか、利用カードというか、そっちがらみの個人情報の問題なんだけど、より懸念すべきなのは、やっぱ、このエントリに記したことであるはずだ。
▼2012年5月12日:武雄市の市長さんのいうことにゃ
▼2012年5月20日:図書館をめぐる懸念あれこれ
ツタヤに丸投げなんかしたら、いわゆる無料貸本屋としてのサービスは飛躍的に向上するかもしれんけど、地域独自の資料収集というのは壊滅的に劣化してしまうのではないか、という懸念である。
先日は図書館法第三条第一項を引いたけど、きょうは第二項と第三項を引いてみよう。
2.図書館資料の分類排列を適切にし、及びその目録を整備すること。
3.図書館の職員が図書館資料について十分な知識を持ち、その利用のための相談に応ずるようにすること。
ツタヤに丸投げなんかしたら、このあたりの事項の実施に支障が出るのは眼にみえておるではないか。
図書館法を守れない図書館、みたいなことになってしまうのではないか。
てゆーか、名張市立図書館の場合、いまでもじゅうぶん、支障が出ておるのであるからなあ。
これから先、全国の自治体がますますますます爪に火をともすようになって、それでなくても図書館は無料貸本屋だといういささか履き違えたような認識が、地域住民のみならずお役所のみなさんにも浸透してしまっているみたいだというのに、ますますますます図書館本来の収集機能が退化してしまうのではないか、という懸念がぬぐえないわけなんだけど、とりあえず、武雄市の6月議会を刮目して待とうね。
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