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平成24・2012年4月8日 徳島新聞社
徳島弁護士会会長に就いた竹原大輔(たけはらだいすけ)さん
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2012/4/8 10:43
司法制度改革が進み、弁護士を取り巻く環境が大きく変化している中で会長に就任した。「新司法試験の導入後に急増している若手弁護士のサポートや、政府が検討している『秘密保全法』の制定阻止など、取り組むべき課題は多い。会員と団結し、しっかり対応していきたい」。熱っぽく語る口調に、実直な人柄がにじみ出る。
裁判員裁判は5月で開始から丸3年。今年は制度の見直しが予定されている。これまでに担当した3件の裁判を振り返り、「被害者側の感情に流された判決が多くなると危惧していたが、加害者の立場も酌んだ的確な判断がされている」と評価。一方、公判前整理手続きに何日も要し、公判も通常の裁判より長期間に及ぶといった負担の大きさも指摘する。
「大都市で修業したい」と、弁護士になって最初の6年間は大阪府内の弁護士事務所で経験を積んだ。顧問を務めていた金融機関が経営破綻した際、怒って店に押し掛けてきた大勢の債権者を何時間もかけて説得。一件落着した後、支店長から感謝の言葉を送られたことが思い出に残っている。「依頼者の一大事に関与することが多い仕事。それだけに責任とやりがいの大きさを実感できる」
小学生の頃から探偵小説を読むのが好きで、江戸川乱歩の小説に登場する私立探偵・明智小五郎に憧れた。「探偵と弁護士は似たところがある」と父親に勧められ、弁護士を志すようになった。「実際は探偵とは全く違う仕事だった。でも弁護士になって後悔はしていない」
数年前からトライアスロンやフルマラソンに挑戦している。トレーニングを兼ね、片道約70キロある高松高裁まで愛用の自転車で約3時間かけて行くこともある。「これからの1年間、運動にあまり時間を取れなくなるかもしれない」と、忙しくなる日々を思い、悩ましそうに笑った。徳島市出身。同市内で妻、3人の子どもとの5人暮らし。49歳。
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