三重県立上野高校にある横光利一資料展示室、17日の土曜日にはじめて入ってみた。
上野高校には明治校舎と呼ばれる木造の校舎があって、これが二十年あまり前、三重県の有形文化財に指定された。
それを機に、明治校舎の一室を利用して、横光利一資料展示室が開設されたとのことである。
室内には、横光の書簡のたぐいが展示されている。
写真もあれこれ、パネルで掲げられている。
色紙その他も。
その横には著作など、いろいろ。
展示されている資料は、上野高校同窓会文庫のうちの横光関連資料、ということになっているのだが、資料室の管理は実質的に上野高校が担当していて、資料購入費はゼロ、つまり予算化されておらず、必要が生じればそのつど対処する、とのことであった。
ま、高校だし、あくまでも資料展示室だから、その程度でOKだと思う。
つまり、図書館ではないんだし、継続的な資料収集を進めている、というわけでもないんだから、この程度でじゅうぶんであろう、ということだ。
しかし、図書館はそんなわけにはいかんのよね。
現在ただいま手もとにある資料を、どっかにまとめてずらっと展示しておく、というだけじゃ、だめなんよね。
なにしろ、図書館の資料ってのは、展示するものじゃなくて、読むものなんだからね。
本というのは、読むためのものなんだからね、みたいなあたりまえのことが理解できてる人間が、たとえひとりでもおったなら、名張市立図書館における乱歩関連資料の収集は……
いやいや、こんなことはもうさんざっぱら指摘してきたことだから、いまさら蒸し返すのはやめておこう。
きょうは春分の日で、一気に暖かくなって、春本番、みたいな日になったことだし、両親の墓参を済ませたことでもあるから、不機嫌な話題はやめて、上機嫌でこれからお酒にしようっと。
Powered by "Samurai Factory"