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平成24・2012年2月17日 GyaO
ゲテモノ食い、人間嫌い......小説家には"変わり者"が多い!?
金潤雅
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ゲテモノ食い、人間嫌い......小説家には"変わり者"が多い!?
2012/02/17 11:00
「もらっといてやる」発言で大きな注目を集めた第146回芥川賞受賞者・田中慎弥氏。
ネットユーザーからは「俺らの希望」「親近感が湧いてきたな」というプラスの意見から、「呑まないと人前で喋れない小心者」などの辛らつな意見まで、賛否両論が尽きない。田中氏の実際の人となりについては詳らかではないが、"小説家は変わり者が多い"とは、昔からよく言われること。そこで今回は、有名小説家たちの、意外と知らない性質や奇行についてまとめてみた。
■西村賢太
まずは記憶に新しいところで、2010年に『苦役列車』で芥川賞を受賞した西村氏。受賞時の記者会見では「(受賞の報告を受けたときは)自宅にいて、そろそろ風俗に行こうかなと思っていました」と赤裸々かつユーモアあふれる告白をして話題を呼び、一躍人気者に。現在はワタナベエンターテインメントに所属し、タレントとしてテレビ出演などの活動も行うなど順風満帆のようだ。
しかし、そんな現代のシンデレラ作家も、過去には暴行事件により2度の逮捕歴があり、留置所に収容されたことも。「ダメさ加減に親近感が湧いてくるwww」と、ネット住民も一目を置く存在(!?)だ。
■横溝正史
『八つ墓村』など金田一耕助シリーズで有名な推理小説家。実は"乗物恐怖症"だったそうで、電車に乗ると恐怖に襲われ座っていられなくなるほどだったとか。小田急沿線の成城駅付近に住んでいたものの、引っ越してきて6年の間に電車に乗ったのはなんと2回だけ(!?)。しかも、その2回とも奥さん連れで、恐怖心を紛らわす日本酒入りの水筒を肩からかけていたとか。電車を乗るにも一苦労だった横溝。比較的外出の少ない作家という職業は、彼にとって天職だったことだろう。
■江戸川乱歩
『怪人二十面相』でおなじみの推理小説家。彼は人間嫌いで、常に家の中に引きこもりがち。彼の書斎には窓が1つもなく、昼間でも明かりをつけなかったのだそうだが、隣の家からのぞかれることを心配してのことだったとか。
また、自分の作品が無性に恥ずかしくなってしまうという時も。『新青年』の編集長をしていた横溝正史が執筆依頼をしたときも、原稿が仕上がっていたにも関わらず恥ずかしさのあまりトイレに流してしまったほど(!?)。しかも、この作品が後に乱歩の傑作と呼ばれる『押絵と旅する男』だったらしく、翌年に改めて書き直したそうだ。自己表現である"小説"を書きながらも、極度の恥ずかしがり屋の乱歩。そのちぐはぐさが傑作を生み出したのかもしれない。
■志賀直哉
『暗夜行路』など多くの作品が評価され"小説の神様"と呼ばれる志賀直哉。一方で、昆虫を躊躇(ちゅうちょ)なく食べる"ゲテモノ食い"でも有名だった。中でもカミキリムシが一番の好物だったらしく、「サナギより成虫のほうがうまい。生きたやつを食べるとコリコリという音がして......」と自身で話していたのだとか......。
■川端康成
日本人初のノーベル文学賞を受賞し、"文豪"の名をほしいままにした川端だが、なんと度重なる借金の王者。つぼを買うために、一度も執筆していない週刊文春の社長に「あるだけの現金を貸してくれ」と頼みこんで、ついには300万円を借り入れたというほどの猛者(!?)だ。しかも、「ある時は払い、ない時は払わなくていい」という考えの持ち主だったようで、ノーベル文学賞が決まったときも、賞金は2000万円だと知っていたにも関わらず、7000万円のびょうぶや1000万のはにわなど合計1億円近い買い物をしたとか......。
■山田詠美
『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』など、女性から絶大な人気を誇る山田詠美だが、本名の"山田双葉(やまだふたば)"の名で官能劇画作家(有り体に言えば、エロ漫画家)として大学中にデビューしていたことは意外と知られていない。大学中退後は、モデルやホステスの仕事もこなし、自身のヌードを披露したり、SMクラブで女王様をしていたことも(!?)。まさにそうした経験が、奔放な性を描く彼女の創作にいかされているようだ。
先の田中慎弥氏をはじめ、世間一般の常識とは少々ズレる言動で非難を浴びることも少なくない小説家たち。しかし、彼らのこうした生きざまも、ひとつの"文学作品"として楽しみたいものだ。
※参照元:ログ速、ニュース2ちゃんねる、スポニチ、前坂俊之オフィシャルサイト、秘密の手帖、いしかわじゅん
(文/金潤雅@H14+HEW)
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