ウェブニュース
東京新聞 TOKYO Web
平成24・2012年2月16日 東京新聞(中日新聞東京本社)
人形遣いの技に触れ 劇団結城座の入門塾終了 13人が7カ月間の成果披露
高橋知子
Home > 東京 > 2月16日の記事一覧 > 記事
…………………………………………………………………………………
人形遣いの技に触れ 劇団結城座の入門塾終了 13人が7カ月間の成果披露
2012年2月16日
江戸糸あやつり人形の劇団結城座(小金井市)が、愛好家や後継者を育てるために昨年七月に開講した「江戸糸あやつり人形遣い入門塾」が、一月末に終了した。七カ月間の修業を通して古典芸能に魅了された十三人の受講生は、修了式で人形を操って口上を述べ、成果を披露した。 (高橋知子)
入門塾は人形遣いを目指す専門コースと愛好家向けの一般コースの二コースで募集。専門コースの応募はなく、一般コースは二十~七十代の女性十一人、男性二人が受講した。
十三人は週三回、糸のどの部分を動かせば人形のどこが動くのかなどの人形実技だけでなく、古典芸能の基本を理解するために日舞や殺陣なども幅広く学んだ。
十一月の結城座公演「乱歩白昼夢」では、クライマックスシーンに群集の役で参加し、観客の前で演じることを学んだ。一月末の修了式では、一人一人が所作台に上がり、人形を座らせてお辞儀させ、口上を述べるまでの操作を披露した。
受講した主婦浅井記子さん(56)は「スタート直後は難しいことを始めてしまったと後悔したが、少しずつ魅了された。糸あやつりを学ぶことで、公演を楽しむことができるようになった」と振り返った。
結城座の荒川せつ子さんは「三、四年かかって習得することを七カ月でやったので、受講生は大変だった。必死に人形と格闘し、歴史を学び、価値を知ってもらったことは意義がある」と話した。
入門塾は今春も開講し、古典芸能の普及に努めたいとしている。結城座は三月八日から神楽坂のイワト劇場でシェークスピア作「夏の夜の夢」を上演予定。問い合わせは結城座=電042(322)9750=へ。
Powered by "Samurai Factory"