名張市の財政難はよーくわかっておるつもりじゃが、ごく一般的な市民感覚に立って述べるならば、母さん、名張市民の八億九千五百万円、どうしたでせうね? とか、はたまた、母さん、名張市民の三千十万七千七百円、どうしたでせうね? みたいなことばっかやってたら、そりゃお金も足りなくなるわいな、ということになっちゃうよね。
そういえば、母さん、名張市民の八億九千五百万円、どうしたでせうね? の問題の土地、値下げしても売れなかったみたいね。
▼「名張市議会を変えてみせます!」 幸松孝太郎活動報告:「名張市滝之原の市有地」3回目の募集を4月以降に!(2012年2月7日)
どうなるんだろうね。
それでまあ、名張市の財政問題だけど、2012年度に財政再建のための荒療治を断行することになっているらしく、年度当初から赤字決算がみこまれている、というのは、きのうもリンクを掲げたけれど、名張市議会議員の幸松孝太郎さんがお書きになっているとおりだ。
▼「名張市議会を変えてみせます!」 幸松孝太郎活動報告:名張市市情報交流センターの公募で、130万円の削減を狙う!(2012年2月10日)
2月3日、名張市教育委員会からお聞きしたところでは、新年度には、名張市立図書館の図書購入費も削減されるという。
ちなみに、乱歩関連のことでいうと、乱歩関連資料収集のための予算枠は、ゼロ円、とのことであった。
以前は、いうならば乱歩枠があって、年間になんぼか、乱歩関連資料を購入するための予算が確保されていたのだが、現在ただいま、そうした措置はとられていない、とのことである。
つまり、乱歩関連資料は一般的な図書購入費で購入している、ということである。
それはそれで、いいと思う。
乱歩関連資料の収集といったって、目的も方針もなにもなく、ただ乱歩に関連のある古書を買って飾っとく、というのが、名張市立図書館における乱歩関連資料の収集だった、といえると思うんだけど、そんなことはもうおしまいにしてしまい、ちゃんとした収集と活用を進めることがなにより必要なのであって、そのためには、いわゆるゼロベースでリスタートすることがむしろ望まれるところだろう。
でもって、結局のところ、資料収集の目的と方針はどうよ、ということになると、このブログで考えてきたとおり、乱歩の文業の全容を明らかにして、正しく後世に継承する、とか、乱歩の自己収集を継承して、乱歩作品が時代にどう受容されたかを記録する、とか、そういったことでいいと思う。
ただし、そんなこといったって、名張市立図書館にゃなんにもわからなくて、だから2月3日の面談においても、そうした目的なり方針なりが、名張市立図書館による主体的な判断であり、永続的な決定である、というふうに考えていいのか、そういうことにしてしまっていいのか、ということを確認してみたんだけど、どうももうひとつ噛みあわない感じで、だいたいが、判断とか決定とか、あるいは、ちゃんと考えてちゃんと決める、なんてことは、お役所のみなさんには縁のないことだから、ま、それでいい、ということにしてしまった。
ほんとにな、なんかもうね、なんなんだろうな、っつー感じなわけね。
というのも、むかっぱら立てて「市長への手紙」で質問したことに、昨日、回答があったわけね。
なんか、びっくりしてしもうたぞ。
こんなんである。
中 相作 様
このたびは「市長への手紙」をお寄せいただき、ありがとうございました。
名張市公式サイトに掲載されました郷土出身の詩人である稲森宗太郎の紹介記事におきまして、掲載されています窪田空穂の文章が著作権継承者の承諾を得ているかどうかのお尋ねですが、記事を作成した担当者ならびに関係書類について不明であり、著作権継承者の承諾を得たかどうかについては確認できておりません。
ただ、当該の掲載は著作権の利用制限の例外にあたる、引用にあたるものではないかと考えているところでございます。しかしながら引用については、その要件を満たしているかどうか判断が難しいところもありますので、お気づきの点がございましたらご教示賜りたいと存じます。
今後とも、貴重なご意見・ご提案をお寄せいただきますようお願いします。
平成24年2月13日
名張市長 亀井利克
なんなんだろうな。
こんなあほなこと、あると思う?
かりそめにも、地方自治体の公式サイトである。
その公式サイトに掲載された記事だというのに、「記事を作成した担当者ならびに関係書類について不明であり、著作権継承者の承諾を得たかどうかについては確認できておりません」なんつってんだから、もう怒る気にもなれん。
ここまであからさまな責任回避に、よくもしれっと走れたもんだな。
ただただ、あきれ返るばかりなり。
こりゃもうあれだぞ、名張市ってのは、てめーんとこの公式サイトの掲載記事に、いっさい責任をもとうとしない、ってことなんだぞ。
とかゆうてやったとて、理解できんか。
なんなんだろうな。
ほんっとーに、なんなんだろうな。
わーけわかんね。
ただまあ、この回答からもおわかりいただけるとおり、まともな話なんて成立せんわけよ。
こちらがいくら、論理的に、筋道を立てて、ものの道理もわきまえ、ひとの道も重んじて、だれにも理解してもらえるように、いろいろ気を配って話を進めても、なーんにも通じねーんだぞまったく。
だからまあ、いつまでも足踏みばっかしてらんない、みたいな感じで、お役所のみなさんの理解力とか、あるいは判断力とか、そういったものに拘泥することなく、名張市立図書館における乱歩関連資料の収集は、如上の目的と方針にもとづいて進められる、ってことでいいよね、みたいな線で話を前進させてきた。
で、ちょっと考えたんだけど、いまや、名張市立図書館には、というか、名張市には、といってしまってもいいんだけど、成長や発展を背景として乱歩関連資料を収集する、ということはできないのではないか。
これはもう、日本という国家のレベルで考えたってそうだと思うんだけど、衰退や縮小を前提として、これからのことを考えてかなきゃなんない、というところまで来てしまってるはずだ。
だからこそ、しっかり頭をつかって収集し、それを活用することがすなわち収集の充実に結びつく、みたいな感じの収集と活用を熟慮断行してゆく必要がある。
それはもう、まちがいなくそうだと思う。
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