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Nabari Ningaikyo Blog
Posted by - 2024.11.26,Tue
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Posted by 中 相作 - 2012.01.26,Thu

 いやいや。

 

 いかんいかん。

 

 わけわかんね、などと、投げやりになっておってはいかん。

 

 歯を食いしばって踏みこたえなければ、市長判断までお願いした意味も甲斐もありゃせんがな。

 

 それでまあ、いったいどうして、市長判断を仰ぐ、みたいな大げさなことになってしまったのか、というと、要するに、名張市役所のお役人さまには、まともな判断力をもったひとが皆無じゃ、という事情があるからじゃ。

 

 むろん、わしだって、名張市役所のお役人さまのことは、あまりよく知らんのだけど、ふつうに考えて、たとえば、いわゆる幹部職員のみなさんに、まともな判断力を期待できるかどうか、というと、とても無理だと思う。

 

 ただまあ、現在ただいまのことはわからん。

 

 日本もずいぶんおかしな国になって、高校生のあこがれの職業第一位は公務員だ、みたいなアンケート結果が報じられることもあるくらいだから、有能な人材が地方公務員になってる、みたいなことも、いまならあるのかもしれん。

 

 しかし、三十年前とか、四十年前とか、そのあたりに地方のお役所に入りました、みたいなひとたちなんてのは、なんだかずいぶんあれだったんじゃねーの? と思う。

 

 あの時代、青年が荒野をめざすことはあっても、有能な人間が田舎のお役所をめざす、なんてことは、まずなかったと思う。

 

 田舎のお役人のイメージは、安月給だけど、仕事はとっても楽、どんなあほでもそれなりに勤めることができて、兼業農家もすーいすい、みたいなものであった。

 

 名張市役所には、わしと学校が同期だった職員もおる。

 

 なかにゃ死んでしもうたやつもいるけど、わしと同期の職員というのが、だいたい四十年前、高校を卒業して名張市役所に入りました、という世代なわけである。

 

 名張市役所が丸之内にあった時代の話だ。

 

 そのころ、同期のひとりがゆうとったんやけど、名張市役所のお役人さまの朝は、お茶を飲むことからはじまった。

 

 いやいや、現在ただいまの話ではない。

 

 四十年ちかく前の話、わしの同期がまだフレッシュマンだったころの話だ。

 

 お茶は、女性職員がいれることになっておった。

 

 そういえば、わしが名張市立図書館の嘱託を拝命したときも、図書館に顔を出して机に着席すると、正職員の女の子がお茶を出してくれることになっていたから、いやいや、そんなことはしてもらわなくていいから、とお願いして、やめてもらったものであったが、四十年ちかく前には、女子職員のお茶くみは、ごくあたりまえの光景だったわけね。

 

 さて、お役人さまは、ただお茶を飲むだけではない。

 

 職場に届いている新聞すべて、つまり、全国紙四紙プラス伊勢新聞、ということになると思うんだけど、お茶を飲みながらそのすべてにすみからすみまで眼を通すのが、お役人さまの朝のルーティンワークなのだ、ということを、わしはその同期のフレッシュマンから聞かされた。

 

 現在ただいまは、さすがにそんなことはないはずだけど、無能と怠慢の楽園でのうのうと公務員生活を送ってきたひとたちが、いかに幹部に出世したとはいえ、まともな判断力をもっているとは思えないわけね。

 

 わしはべつに、幹部職員のみなさんを責めているわけではない。

 

 名張のお役所というのはそういうところなのだ、ということを、とくに、固唾を呑みながらわしの就活のゆくえを見守ってくださっているご閲覧の諸兄姉に、知っておいていただきたい、というだけの話じゃ。

 

 念のために、先日もご紹介したブログから、きょうはこのエントリをお読みいただこうか。

 

 ▼名張維新の会「名張のふくろう日記」:職員給与10%削減の概念(2010年7月7日)

 

 ほんと、お役人さまと少し話すだけで、お役所ってのは一般社会からかけ離れた「異質の世界」だ、ということが実感されてくる。

 

 こんなエントリもあった。

 

 ▼名張維新の会「名張のふくろう日記」:地方自治体職員の意識改革(2011年6月14日)

 

 お役人さまには、「分かっていないことがわからない」、すなわち、自分たちになにがわかってないのか、それがわかってない、という寸法だ。

 

 でもって、「上から目線体質」なわけ。

 

 いまだに官尊民卑なわけね。

 

 これも、少しお役人さまとおはなしすれば、しみじみ実感されてくるはずのところである。

 

 しかしまあ、それはそれとして、とにかくもうね、まともな判断なんて、名張市役所のお役人さまには、とても期待できない。

 

 名張市役所というのは、そういうところなのである。

 

 名張市立図書館の例をみてみる。

 

 毎度おなじみ、というか、もうその話題はいいから、とおっしゃる向きもおありじゃろうが、乱歩関連資料の収集にかんして、いかになんにも判断してこなかったか、というおはなしを通じて、市長判断を仰ぐにいたった流れをたどってみる。

 

 その昔、それこそ四十年以上も以前の話じゃが、名張市に市立図書館が開設されることになった。

 

 開設準備の段階で、名張に生まれた江戸川乱歩を図書館運営の柱のひとつにしよう、ということになった。

 

 なにをすればいいか。

 

 図書館なんだから、乱歩関連資料を収集しよう、ということになった。

 

 この判断の当否は、わしは問わない。

 

 収集してもよかったし、収集しなくてもよかった。

 

 ただし、収集する、と決めたのであれば、それにつづいて、ちゃんと考え、ちゃんと決める、という作業が必要だった。

 

 どんな資料を収集の対象とするのか。

 

 収集した資料はどう活用するのか。

 

 それを考えて、決めておく必要があった。

 

 しかし、実際には、なにも考えられず、なにも决められなかった。

 

 つまり、乱歩関連資料の収集ってのがどんなことなんだか、名張市立図書館にはそれがわかってなかったんだけど、乱歩関連資料の収集ってのがどんなことなんだかがわかってないってことがわかってなかった、というわけね。

 

 本来であれば、先日も書いたけど、とりあえず、乱歩の著書を集めることにして、乱歩がどんな本を出したのか、それを調べる。

 

 そのためには、どうすればいいか。

 

 試みに、乱歩の自伝をひもといてみる。

 

 そうすると、どの年にどんな本を出したのか、乱歩自身が記録していた、ということがわかる。

 

 こーりゃいいや、調べる手間がはぶけて大助かりじゃん、ということになる。

 

 著書のデータだけでなく、どんな雑誌や新聞に、いつどんな作品を発表したのか、乱歩はそれも記録している。

 

 のみならず、自分のことが書かれた新聞や雑誌の記事なんかも、丹念に記録していた。

 

 そこまでわかると、そうか、乱歩関連資料の収集っていうのは、要するに、乱歩の自己収集を継承することだ、と考えればいいんだな、という判断が生まれる。

 

 端的にいってしまえば、乱歩関連資料の収集ってのがどんなことなのか、乱歩自身がお手本を示してくれていたわけだ。

 

 名張市立図書館にとって、これはなんともラッキーなことじゃ。

 

 だから、乱歩関連資料を収集する、と決めた段階で、わが身のラッキーを天にいくたびも感謝しつつ、その判断にまでたどりついておくべきであった。

 

 しかし、なにがわかってないかがわかってないんだから、どうしようもない。

 

 なにも考えられず、なにも决められない。

 

 なんの方針もなく、目的もなく、乱歩関連の古書や新刊を、ただ買い集めるばかりであった。

 

 流れとしては、当初の判断にもとづいて資料収集を進め、適当な時期に目録を編む、ということになるわけなんだけど、そんなことはとてもできない。

 

 なんか、乱歩生誕百年も近づいたから、乱歩作品の読書会でもやっとくか、という程度のことになって、いろいろとゆくたてがあったすえに、読書会の講師を務めていたわしが激怒した。

 

 読書会とかそんなことでお茶ばっか濁してんじゃねーよばーか、と叱り飛ばし、どうして図書館らしいことしねーんだよばーか、とさらに叱り飛ばし、結局、図書館らしいことをわしがやることになった。

 

 救世主の登場、というわけじゃ。

 

 それでまあ、結果としては世間にうそをついた、ということになるんだけど、名張市立図書館は開館当初から、ちゃんとした方針のもとに乱歩関連資料を収集してきました、ということにしてしまい、その活用の第一歩として目録を発行いたします、と話を進めた。

 

 だから、さっき記したことにつなげるならば、「どの年にどんな本を出したのか、乱歩自身が記録していた」という事実の延長線上に、『江戸川乱歩著書目録』を発行した。

 

 さらに、「どんな雑誌や新聞に、いつどんな作品を発表したのか、乱歩はそれも記録している」という事実の延長線上に、『江戸川乱歩執筆年譜』を発行した。

 

 はたまた、「自分のことが書かれた新聞や雑誌の記事なんかも、丹念に記録していた」という事実の延長線上に、『乱歩文献データブック』を発行した。

 

 とりあえず、これでいいわけ。

 

 収集資料をどう活用するか、いろんなことが考えられるけど、なにをするにしたって、まずは資料の整理と体系化を進めることが必要だった。

 

 で、それができた。

 

 ここで、べつの流れもみておこう。

 

 インターネットの発達と普及、という流れだ。

 

 いまや、図書館サービスにインターネットを利用するというのは、ごくあたりまえのことだ。

 

 図書館がインターネット上にデータベースを開設する、ということもまた、ごくごくあたりまえのことである。

 

 うそだと思ったら、ちょっと検索してごらん。

 

 ▼Google:図書館 データベース

 

 な。

 

 だから、名張市立図書館も、全国でただひとつ、乱歩関連資料を収集してきた図書館として、膨大なデータを蓄積しておるわけじゃから、それにもとづいて、ネット上にデータベースを構築する、ということになるのが流れなわけである。

 

 その流れは、乱歩のファンや関係者から期待されているところでもある。

 

 というか、乱歩関連資料の収集をつづけてきて、質の高い目録まで発行した図書館にとっては、当然の責務である。

 

 しかし、救世主の滅私奉公は、いともあっさり、地べたに埋められることになたあるよぽこぺん。

 

 ふたつの流れ、すなわち、乱歩の自己収集を継承して乱歩関連資料を収集する、という流れと、その収集資料にもとづいてインターネット上にデータベースを構築する、という流れ、そのふたつがふたつとも、地べたに埋められてしまたあるよぽこぺん。

 

 でまあ、またいろいろとゆくたてがあって、とくに大きなものとしては、名張市のまちなか再生事業にかんするすったもんだがあってな、わしゃもう、ほんとにぶち切れてしもうてのう、おらおらおらおら、ゆうとこまで行ったの。

 

 おらおらおらおら、しまいにゃテロかますぞおらおらおらおら、ゆうとこまで行ってしもうたの。

 

 以下、あした。

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