書籍
憧れの少年探偵団
秋梨惟喬
平成23・2011年11月11日初版 東京創元社 創元推理文庫
A6判 カバー 347ページ 本体840円
クリスマスダンス
初出:推理短編六佳撰 1995年11月24日 東京創元社 創元推理文庫
初出タイトル:憧れの少年探偵団(那伽井聖名義)
p9-64
桃霞少年探偵団対清流戦隊
p65-131
ルナティックを捕まえろ
p133-207
不愉快な誘拐
p209-261
異次元ケーブルカーの秘密
p263-332
あとがき
p333-339
解説──江戸川乱歩を模して
新保博久
p340-347
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クリスマスダンス
青山さんは一丁目のあたりを急いで歩いていました。早く家に帰らなくては。お酒をたくさん飲んでいる青山さんは、足取りもふらふらだったのですが、一生けんめいでした。
なぜなら今日は十二月二十四日、クリスマスイブなのです。家では小学五年の太郎君、四年の美津代さんが待っているはずです。本当は家族でクリスマスパーティーをするはずでした。でも急に用事ができてしまったのです。会社から、おとくい先の人を、おもてなしするように言われたのでした。青山さんは会社員ですから、会社のいいつけは聞かなくてはなりません。その結果この時間になったのです。
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解説──江戸川乱歩を模して
新保博久
私(江戸川乱歩)が少年物を初めて連載したのが昭和十一年だから、もう四分の三世紀も昔になる。最後の「超人ニコラ」(昭和三十七年)からでも半世紀ほど経っている。それが現在まで読み継がれ、かつて親しんだのを懐しがって手に取ってくれるだけでなく、新しく読み始めている若い読者もいるのだから、大いに喜ばなければならない。
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▼東京創元社:憧れの少年探偵団
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