書籍
少年少女 昭和ミステリ美術館 表紙でみるジュニア・ミステリの世界
編著:森英俊、野村宏平
平成23・2011年10月20日初版第一刷 平凡社
B5判 カバー 159ページ 本体3800円
関連箇所
まえがき
森英俊、野村宏平
p1-2
第1展示室 乱歩・ホームズ・ルパン 児童ミステリ界のビッグ3
少年探偵江戸川乱歩全集(光文社)
p8-11
名探偵明智小五郎文庫(ポプラ社)
p12-13
少年探偵 江戸川乱歩全集(ポプラ社)
p14-16
少年版江戸川乱歩選集(講談社)
p17
その他の江戸川乱歩本
p18
コラム1 大人が読んでもおもしろい少年探偵シリーズ
野村宏平
p19
第2展示室 世界の名作・日本の名作 少年少女ミステリ全集
少年探偵全集(光文社)
p38
世界名作探偵文庫(ポプラ社)
p39-42
日本名探偵文庫(ポプラ社)
p44-47
コラム5 児童書画家列伝
野村宏平
p55
世界推理小説文庫(ポプラ社)
p58-59
名探偵シリーズ(ポプラ社)
p70-71
コラム7 いまでも読める昭和の少年探偵小説
野村宏平
p77
ゲスト・エッセイ4 朝日ソノラマの思い出 辻真先
p84-85
コラム8 映像化されたジュニア・ミステリ
野村宏平
p94
ゲスト・エッセイ4 「探偵小説」への偏見 内田庶
p126-127
戦後ジュニア・ミステリの歴史
野村宏平
p145-146
戦後児童向けミステリ全集リスト
p147-159
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まえがき
森英俊
なにごとにも出会いはつきもので、それが楽しい思い出であればあるほど、記憶にも鮮明に残っているものである。筆者の場合、ミステリとの出会いがまさしくそうで、偕成社〈世界推理・科学名作全集〉に収録されていたガストン・ルルーの『黄色い部屋の謎』がそれをもたらしてくれた。小学校低学年当時の筆者にとってこの本はそれまで読んできたどんな類の物語とも違っており、探偵らに廊下の両側から追いつめられた犯人が途中で煙のように消え失せてしまうという不可解きわまりない謎に仰天し、それが論理的に解明される展開にすっかり魅せられてしまったのであった。
*
野村宏平
子どもの頃、本は宝物だった。新しい本を親に買ってもらうと嬉しくて、その夜はかならず枕もとに置いて寝たものだ。
なかでも筆者にとって最高の宝物が、ポプラ社の〈怪盗ルバン全集〉だった。大胆不敵で神出鬼没、盗賊ながらも正義感にあふれたルパンのキャラクターと、めまぐるしく展開するストーリーには寝食を忘れるほど夢中にさせられた。
一冊読み終えると、べつの巻も欲しくなる。巻末に掲載されているあらすじ付き広告のなんと魅力的だったことか。〈名探偵ホームズ〉〈少年探偵 江戸川乱歩全集〉〈名探偵シリーズ〉などの広告にも胸をときめかせ、気がつけばミステリの虜になっていた。
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