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平成23・2011年12月11日 毎日新聞社
江戸川乱歩:紹介する教養講座開催 17日に出身の名張で /三重
広瀬晃子
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江戸川乱歩:紹介する教養講座開催 17日に出身の名張で /三重
名張出身の小説家・江戸川乱歩を紹介する教養講座が17日午後2時、同市蔵持町里の市武道交流館いきいきで開かれる。乱歩にとって名張は生後のわずかな期間しか過ごさなかった町だが、作品に登場する「路地」や「幻影」に焦点を当て、名張の町が乱歩文学に与えた影響について、皇学館大の三品理絵准教授が解説する。
乱歩は1894年、旧名張町に生まれた。しかし、父親の転勤で1年足らずで亀山に転居し、名張で暮らした記憶はないという。
57歳で帰郷し、1955年に名張市新町の生家跡に建てられた碑(後に移設)には「幻影城」「うつし世はゆめ よるの夢こそまこと」と自筆で刻んだ。「名張」の地名の由来は「隠れ」「こもる」という意味からとの説があり、幻想の世界こそが真という乱歩の思いに結び付くという。作品に度々登場する路地については、旧名張町の趣を残す名張地区では、狭い路地を示す「ひやわい」と呼び、現在も乱歩時代をしのばせている。
三品准教授は、近代日本文学が専門で、名張の風情が作品に色濃く反映されている点に着目している。講座では「押絵と旅する男」「幻影の城主」などの幻想小説の一部を紹介し、作品と「記憶にないはず」の名張との不思議な関係などについて講演する。
定員は100人。無料。申し込みは、電話・ファクス・メールに名前と連絡先を書き、市教委文化生涯学習室(0595・63・7892、ファクス同63・9848、Eメールsyougaigaku@city.nabari.mie.jp)。【広瀬晃子】
〔三重版〕
毎日新聞 2011年12月11日 地方版
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