いやー、名張市ひさびさのヒットじゃね? みたいな反応がひろがりつつあるのではないか。
わずか一通ながら、メールも頂戴した。
なにがヒットか、というと、おとといのこのエントリじゃ。
▼2011年12月10日:なぞがたりなばりの真実
メールでは、「名張市はあいかわらず笑わせてくれますね」とのおことばをたまわった。
「お察しします」とも、おっしゃっていただいたぞ。
はーっはっはっは。
はーっはっはっは。
どこが受けたのか、確認しておこう。
わしは、こんなことを質問した。
(3)今年度の「なぞがたりなばり」が中止されると決定したのはいつのことでしょうか。もしも昨年11月25日以降に決定されたのであれば、なぜ名張市の乱歩関連事業アドバイザーである私にご相談いただけなかったのでしょうか。
これすなわち、段取りというやつじゃ。
わしは名張市乱歩関連事業アドバイザーなんじゃけど、乱歩関連事業であるミステリ講演会「なぞがたりなばり」の中止を決めるにあたって、どうしてアドバイザーにひとことの相談もしてもらえんかったんかのう、ということを尋ねたいのじゃが、それを尋ねる前に、中止が決定したのはわしがアドバイザーになってからのことなのかどうか、ということを確認する必要があった。
つまり、本題に入るための段取りとして、こういう質問を提示したのじゃ。
とはいえ、たんなる段取りにはとどまらぬ。
もしも中止の決定がアドバイザーを拝命したあとのことだったら、ただで済ませる気は全然ないけんね、という無言のブラフを殺気のごとく行間から漂わせておいた。
これこそが、営々孜々、粒々辛苦、血のにじむような修業を重ねて練りあげ、磨きあげてきたわしの芸風なのじゃ。
読んだ人間には、あ、このばか、アドバイザーのおれに断りもなしになーにこそこそ話を進めてんだよ、みたいな感じで激怒しているのだな、ということがよくわかるはずじゃ。
ご閲覧の諸兄姉には、けけけ、アドバイザーになってから中止が決まった、ということがわかったら、このばか、例によって例のごとく、気がふれたみたいに荒れ狂うんだろうな、けけけ、おもしれーや、早くぶち切れろばーか、という期待を抱いていただけたはずである。
回答は、どうであったか。
「昨秋の時点で平成23年度の講演会についての予算計上を行いませんでした」とのことであった。
昨秋、というあいまいな表現で、なんとか逃げ切った、ということにしたつもりなのであろう。
しかし、知恵がまわるのもそのあたりまでらしいな。
「平成24年度には、乱歩狂言の公演なども検討しております」とか、そんなことうっかりばらしてしまってどうする。
せっかくの苦労も水の泡じゃん。
乱歩狂言ってのは、まちがいなく乱歩関連事業じゃろうが。
その検討がはじまったのは、たぶんわしがアドバイザーになってからのことだと思うぞ。
だから、ミステリ講演会とまったくおんなじことで、てめーらアドバイザーのおれに断りもなしになーにこそこそ話を進めてんだよ、という展開になることは眼にみえてるはずなんだけど、みえてないのかしら。
というか、もしかしたら、わしの芸風が通用せんのか。
ミステリ講演会の担当セクションにも、乱歩狂言の担当セクションにも、「市長への手紙」の担当セクションにも、わしのこの芸風がいまだに理解されておらんというのか。
がーん。
なんたることじゃ。
とってもショックじゃ。
いや。
理解されておらん、ということではないかもしれん。
各担当セクションが一致団結して、わしの芸風にあわせて、あえてボケをかましてくれたのかもしれんぞ。
わしのツッコミに、くり返しギャグで応じてくれたのかもしれんぞ。
いや。
いやいや。
そんなことはないじゃろ。
そんな気の利いたこと、名張市役所のみなさんにはとても望めないはずである。
となると、結局、知恵がまわらん、ということか。
やっぱ、そう考えるべきじゃろうな。
そう考えるしか、ないじゃろうな。
したがって、本来であれば、ここは一番、渾身の激怒を披露して物見高いご見物衆にお喜びいただくべきところ、なんかもうあほらしいから、全国各地でそこそこ受けてんじゃね? ということだけをお伝えしておく次第じゃ。
いっぽう、地元の反応はどうか。
名張市議会議員の幸松孝太郎さんは、かくのごとくお書きになっておられる。
▼「名張市議会を変えてみせます!」 幸松孝太郎活動報告:江戸川乱歩の教養講座が来週17日に名張で開催!(2011年12月11日)
ちなみに、毎日新聞の記事がこれ。
▼毎日jp:江戸川乱歩:「幻の故郷」に迫る 皇学館大准教授、17日講座で解説--名張 /三重(2011年12月3日)
▼毎日jp:江戸川乱歩:紹介する教養講座開催 17日に出身の名張で /三重(2011年12月11日)
な。
名張市ってのは、ほんと、すげーとこだろ。
知的財産権なんて、きれいに蹂躙されてんだぜ。
なんつー土地柄よ。
そんなことはともかくとして、幸松孝太郎さんは、乱歩生誕地碑広場よりは夏見廃寺や藤堂家のほうを「文化資源として強化しなければならない」とお書きである。
そもそも、乱歩生誕地碑広場がはたして文化資源か、という問題もあるんだけど、というか、あれはもう名のとおり広場でしかないのであるが、そんなこともまあどうだっていいとして、幸松孝太郎さんもお書きのとおり、重要なのは「今後も江戸川乱歩の偉業を後世に伝える」ことであって、そのためにはいったいなにをすべきか。
ハコモノ崇拝主義とイベント尊重思想のあいだで右往左往する、みたいなあほなことをしておってはいかんぞ。
乱歩の偉業を後世に伝えるには、まずなによりも名張市立図書館が先頭に立ち、乱歩の文業の全容を明らかにして、それを正しく継承する努力を持続的につづけなければならない。
さらには、乱歩が時代にどう受容されたか、それを克明に録してゆく必要もある。
そういったことこそが、「今後も江戸川乱歩の偉業を後世に伝える」ということなのであって、名張市立図書館にはそうした役目を担うことが期待されておるのである。
全然できてないんだけどね。
だからこそ、市長判断を仰がねばならんのじゃ。
市長にご英断をお示しいただき、お助けをいただかなければ、幸松孝太郎さんのおっしゃる「今後も江戸川乱歩の偉業を後世に伝える」ことなどとてもできんのじゃ。
はーっはっはっは。
はーっはっはっは。
な。
名張市ってのは、ほんと、すげーとこだろ。
お察しします、とか、ありがたいおことばをたまわるのも、無理はないわな。
はーっはっはっは。
はーっはっはっは。
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