ことしもあと二か月か、と思うと、妙にあせる。
あせりながら、きのうのつづきだ。
これまで、サンデー先生の平熱教室、ならびに、サンデー先生の人生ぼやき講座、以上の二部構成で、あれこれ考えて、あれこれ決めてきた、というところからのつづきなんだけど、平熱教室は基礎篇、人生ぼやき講座は応用篇、と表現することが可能だろう。
基礎篇にあたる平熱教室では、乱歩関連資料を収集する、というのはどんなことなのか、ってのがメインテーマだった。
収集の目的や方針、みたいなことを、図書館ってのはそもそもなにをするとこなのか、といった基本中の基本の問題にまで立ち戻って、じっくりと考えてみた。
なぜそんなことをしたのか、というと、名張市立図書館がそうしたことをまったく考えてこなかったからだ。
図書館を開設する時点で、ちゃんと考えて、ちゃんと決めておくべきだったにもかかわらず、そういうことをいっさいせんかったのよ。
ただただ、乱歩関連資料を収集しよう、と思いついただけだったのよ。
だから、ふつうなら、乱歩関連資料を、といってしまうとちょっとややこしくなるから、乱歩の本を、と単純化して話を進めることにするけど、乱歩の本、つまり乱歩の著書ね、乱歩が書いた本、それを収集しようと決めたのであれば、乱歩がどんな本を書いたのか、どんな本を出したのか、まずそれを知ろうとする、調べようとする、ってのが第一歩ということになるんだけど、驚くべし、名張市立図書館はそういうことを全然せんかったのよね。
いや、そんな過去の話はまあいいとして、とにかく乱歩関連資料を収集するにあたっては、目的や方針を定めることがどうしても必要だから、乱歩の文業の全容をどうのこうの、乱歩が時代にどう受容されたかどうのこうの、みたいな収集の目的をまず明確にし、それから収集の方針は、ということになると、これは名張市立図書館が発行した目録三冊に示されているとおりなんだけど、あの目録は事故を起こした中国の電車みたいに埋められてしまってるから、それを掘り返してもういちど収集の方針として掲げなければならんかったわけで、要するに乱歩の自己収集を継承しつつ、日々のルーティンワークとしてこつこつこつこつ、乱歩関連資料を収集してゆくことが大切だ、といったことになるわけじゃ。
応用篇にあたる人生ぼやき講座では、インターネット上に乱歩のアーカイブを構築する幻影城プロジェクトを決定した。
ま、そういったところであったな。
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