サンデー先生の人生ぼやき講座、乱歩のお誕生日からのつづきだ。
旧上野市は名張市にくらべて情報発信能力が高かった、と以前から評価されていたわけであるが、それはまあ、お城、芭蕉、忍者、みたいな全国発信の素材、いまふうにいえば地域資源が豊富にあったから、いわゆる情報発信みたいなこともやりやすかったはずである、というところで前回は終わった。
ひるがえって、わが名張市はどうか、というと、観光面においては、たとえば赤目四十八滝、いまふうにいえばAKM48があったりはするのじゃが、みたいなことを記そうと考えていたのだが、なんかもう、めんどくさくなった。
乱歩のお誕生日にも、乱歩が生まれた名張のまちには、これといったことはなんにもなくて、ただただしーんとしていた、ということと、名張市は昔から情報発信が得意ではなかった、ということ、このふたつの話題を簡単にお届けしておいて、10月14日付エントリのつづきを進めよう。
▼2011年10月14日:ないのがふしぎなアーカイブ
このエントリにも記したとおり、こつこつこつこつ、やるべきことを地道にやって、データベースをつくってゆくことが必要になる。
しかし、よく考えてみたら、あっちのほうも進めなければならんな、と思いあたったことがある。
検索してみたところ、このエントリに記してあった。
▼名張まちなかブログ:地域資源の最前線だろうが(2011年3月1日)
3・11の十日前のエントリか、と感慨深いが、このエントリでぼやいていたとおり、たとえば「宝石」全冊のデータを拾う、みたいな作業も進めなければならんな、ということになる。
乱歩と直接関係はないけれど、乱歩がらみで寄贈していただいたり、あるいは購入したりした資料、というのもあるわけで、いつまでもほったらかしにしとくわけにはいかんじゃろ。
しかも、これはたったいま思いついたことなのだが、乱歩が編集した時期の「宝石」は、毎号毎号、雑誌そのものが一冊まるごと乱歩作品である、と判断される次第じゃから、ならばそれなりのことを考えてデータを拾わなければならない。
それに、これまた長く気にかかっているのだが、慶應義塾大学推理小説同好会OB会のみなさんから寄贈していただいた図書も、やはりいつまでもほったらかしにしとくわけにはまいらぬ。
それにしても、なんかほんと、なかったことになっているな、という感が強い。
このわしが粒々辛苦の滅私奉公でつくった目録三冊も、慶應義塾大学推理小説同好会OB会をはじめとした多くのみなさんから、乱歩生誕地の図書館だから、と寄贈していただいたミステリ関連資料も、それからたぶん国立国会図書館さえ所蔵していない「宝石」全冊も、なんかもうあれだぞ、衝突事故で脱線して地中に埋められた中国の電車かよ、と思ってしまうぞ。
あの電車はまた掘り出されたけど、名張市立図書館の場合は、このまま埋められっぱなしになるのではないか。
いくらなんでもそりゃまずいぞ、というわけなんだけど、3月1日にぶつぶつぼやいておったごとく、やらなければならない作業は膨大にあって、どうしても腰が引けてしまうわけなのよね。
しかし、いつまでもほったらかし、というわけにはいかん。
それに、3・11の津波の映像をくり返しくり返し眼にして、名張市立図書館の収集資料が津波にさらわれるところを想像した、ということはまったくなかったんだけど、比喩的にいえば、そういうことはたしかにあって、名張市はこの世にたったひとつしかない乱歩が生まれたまちであり、名張市立図書館が所蔵している乱歩関連資料もかけがえのない収集資料ではあるのだから、名張市というまちの身のたけ身のほどの範囲内で、ちゃんと考えて、ちゃんと決めて、なすべきことをちゃんとやってゆくことが必要である、とわしはあらためて認識させられた。
ま、あたりまえの話ではある。
そんなあたりまえのこと、どうしてやらないの? という話なのである。
げんに、先日もお知らせしたとおり、「実際、名張市立図書館の乱歩関係図書とかホントウに死蔵したままにどうなっちゃうんですかね(泣)」といったコメントまでお寄せいただいておるのである。
そりゃまあ、まさしく死蔵というしかないのだが、名張市立図書館には、死蔵している、という認識はないかもしれん。
つまり、以前からゆうとるとおり、図書館の資料は読むものである、ということが、どうもようわかっておらんらしいのである。
買ってきて、飾っときゃ、それでいい、というのが、開館以来こんにちにいたるまで、名張市立図書館の方針として一貫しているような気がする。
気がする、どころの話ではない、まちがいなくそうなのである。
でもって、そんなことじゃいかんじゃろう、というのもまた、まちがいのないところなのである。
だから、いろいろな作業を同時進行させつつ、乱歩のアーカイブを構築してゆくしかないのである。
でもって、そんなことは名張市立図書館にゃぜったい無理、ということは、とてもはっきりしている。
武士のなさけではっきりとは書かぬが、というか、いまさら説明の要もあるまいが、それはもうとても無理なのである。
だから、名張市立図書館にまともなことをやってもらおうと思ったら、なにからなにまでわしがやるしかない、ということになる。
なんか、おかしな話だよな。
信じらんないような話である。
しかし、名張市ってのは、こんなところなのである。
なにしろ、こんなんなんだぞ。
信じらんないじゃろうが、名張市ってのは、ほんとにこのレベルなのである。
官民双方、凄絶と呼んでいいほどおそまつなレベルで、ぴーちくぱーちくやってんだぞ。
まちなか再生がどうのこうの、とか大騒ぎしときながら、こんなことになって、ほんとに、しーん、としてんだぞ。
まちなか再生事業のために、あれほどあれこれ有益なアドバイスをしてやったというのに、関係各位がばかばっかだったから、なーんにも理解できなかったんだぞ。
いや、いかんいかん。
こんなことをゆうておってはいかん。
くさいものにはふたをする約束であったな。
ごめんごめん。
きゃはは。
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