ウェブニュース
asahi.com
平成23・2011年10月12日 朝日新聞社
本の帯づくり 磨く感性/伊丹・西中
阪本輝昭
Home > マイタウン > 兵庫 > 記事
…………………………………………………………………………………
2011年10月12日
■20111016a.jpg
中学生がつくった「帯」を巻いて店頭に並んだ本。売れ行きは好調という=大阪府箕面市半町4丁目
兵庫県伊丹市立西中学校が、本の表紙に巻く「帯」づくりを国語の授業に採り入れた。優秀作を実際に本に巻き、大阪府箕面市の書店に並べたところ、売り上げを押し上げた。指導した先生たちは「子どもたちの読書を促し、豊かな感性を育てる取り組みとして今後も続けられたら」と話している。
本の帯づくりは、国語科担当の横内愛教諭が昨年末からの冬休みに、当時の1年生に課した宿題。好きな本を1冊選び、「思わず手にとりたくなるような」帯をつくるよう求めた。5クラス約170人が、自分でキャッチコピーを考え、絵と文字を組み合わせた作品を完成させた。
各クラスの投票で上位に入った16作品は廊下に掲示した。これを見た川勝健二校長(現・伊丹市立北中学校長)が、知り合いの「デューク書店」(箕面市半町4丁目)のオーナーに売り込み、本に巻いて並べてもらうことになった。16作品を5冊ずつ計80冊用意し、9月から店の入り口に特別コーナーを設けると、1カ月間で60冊以上が売れた。和田透店長(52)は「一風変わった帯に目を留め、興味を持って買っていくお客さんが多い」と話す。
「夜光人間」(江戸川乱歩、ポプラ文庫)の帯をつくった2年の上貝初実(うえ・がい・はつ・み)さん(14)は、ポスターカラーで夜光人間の姿を描き、「正体をあばくことができるのか?」と自作のキャッチコピーをあしらった。「探偵ものやミステリー小説が好きなので選んだ。小説のスリルをうまく表現できればと思いながら描いた」と話した。
問い合わせはデューク書店(072・724・0476)へ。(阪本輝昭)
Powered by "Samurai Factory"