サンデー先生の人生ぼやき講座。
と書くだけで、たちまち重苦しい気分になってしまう。
なんかもう、吐きそうじゃ。
お役所とか、お役人とか、そういったあれこれのことを考えると、比喩ではなくて実際に、軽い吐き気をおぼえてしまう。
お役所やお役人から無茶苦茶ひどい目に遭わされた記憶に、心だけでなくからだまでが反応してしまう、ということなのであろう。
しかし、とにかく、先に進もう。
もう10月もなかばだから、そろそろ市長判断を仰がねばなるまい。
それでまあ、前回までの講座では、当面の課題として、乱歩のアーカイブをつくろう、という話を進めてきた。
図書館というのは、読む、知る、調べる、といったことをする場所であり、きょうびのことだから、そういったことのためにインターネットを活用するのは当然のことである。
たとえば、わしがここ一週間ほどで調べものに利用したサイトには、こんなのがあった。
まず、国立国会図書館のこれ。
▼国立国会図書館:調べ方案内 > 経済・産業 > 過去の貨幣価値を調べる(明治以降)
まさに図書館は調べる場だ、ということじゃ。
こんなのも調べた。
▼横浜開港資料館:閲覧室でご覧になれる資料 > 諸家文書 > な行〈2〉
これは増田嘉兵衛という人物のことを調べていて、たまたまひっかかったページだ。
嘉兵衛の次男、中村房次郎の関係文書を収蔵しております、ということが発信されてるわけ。
オンリーワンの資料館としては、所蔵資料の情報を最低でもこの程度には公開することが必要だ、ということじゃ。
もうひとつ、このサイトもあちらこちらのページを閲覧した。
▼渋沢栄一記念財団:渋沢栄一
渋沢栄一という人物のアーカイブだ。
渋沢栄一といえば、実業界における乱歩みたいなひとである。
逆に、乱歩は探偵小説界の渋沢栄一である、ともいえるじゃろう。
その渋沢栄一のアーカイブがあるんだから、乱歩のアーカイブがあってもふしぎではない。
というか、ないのがふしぎだ。
そうしたアーカイブをどこが構築すべきか、と考えると、これはもう名張市立図書館である、ということになる。
一般的には、そういう認識になる。
開館以来四十年以上にわたって乱歩関連資料を収集し、それにもとづいてきわめてクオリティの高い目録まで刊行しているんだから、ふつうはそうなる。
しかし、実際には、とても無理である。
いやいや、名張市立図書館の現状に眼をやると絶望するしかなくなるから、とにかく前を向いて、先をつづけよう。
これまでに確認してきたとおり、乱歩のアーカイブには、乱歩作品のデータベース、乱歩文献のデータベース、乱歩の著書のデータベース、といったものが盛り込まれるべきで、それ以外には、とりあえず年譜が必要だろう。
上にリンクを掲げた渋沢栄一のアーカイブをながめてみても、じつにさまざまなコンテンツが掲載されているわけだけど、乱歩のアーカイブにおいても同様に、コンテンツとしてさまざまなものが考えられる。
しかし、そんなのはおいおい考えてゆけばいいことであって、アーカイブの骨格は以上のようなものにする、と決めたあとには、こつこつこつこつ、地道にデータベースをつくってゆく作業が待ち構えている。
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