Nabari Ningaikyo Blog
Posted by 中 相作 - 2011.10.11,Tue
書籍
私自身であろうとする衝動 関東大震災から大戦前夜における芸術運動とコミュニティ
倉数茂
平成23・2011年9月1日初版第一刷 以文社
A5判 カバー 293ページ 本体2800円
関連箇所
第二章 閉ざされた部屋
p81-140
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第二章 閉ざされた部屋
間取りの改善
閉鎖された空間に閉じこもること、そして閉じ込められることは、ジャンルが誕生して以来、探偵小説に根深く巣くった魅惑と恐怖である。エドガー・アラン・ポーの『赤死病の仮面』(一八四二)や『早すぎる埋葬』(一八四四)を思い出してみればよい。豪華な邸宅や黒い棺は、危険に満ちた外界を遮断すると同時に、個人を無限の不安に幽閉する。そして大正期の文化もまた、この退避と幽閉の二元性に深く魅了されていた。武者小路実篤は、早くも一九一一年に助けを求める避難者──おそらく前年の大逆事件が念頭におかれている──の声に耳を塞いで室内に閉じこもる若い男を描いている(『桃色の室』)が、大正期の作家たちはこぞって、私的な小空間を描き出すことに夢中になった。批評家の川本三郎は次のように指摘している。
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版元ドットコム:初版 私自身であろうとする衝動 関東大震災から大戦前夜における芸術運動とコミュニティ
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