しょ、しょ、しょしゅつてなんですのどな中さん、と尋ねられてがっくり、みたいことは、よくあった。
いくらなんでも図書館がそんな、とびっくりされたことも、よくあった。
しかしなあ、ここ名張市あたりでは、こんなんが平均的なレベルというやつなのじゃ。
早い話、名張市ってこんなとこだもの。
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名張市立図書館も、やっぱり、この看板のレベルなの。
乱歩関連資料を収集する、とぶちあげても、乱歩作品を読もうとはせず、乱歩のことを知ろうともしない。
そんなレベルなの。
乱歩がどんな作品を書き、どんな本を著したのか、それを調べようともしない。
そんなレベルなの。
いくらなんでも図書館がそんな、とびっくりされることが、いまでもある。
信じられん話だよな。
とても尋常ではない。
異常といっても過言ではない。
しかし、それが実態なの。
手前どもはなにも考えないことにしております。
手前どもはできるだけ働かないことにしております。
それを金科玉条としている公務員さまには、なんにも期待できんのである。
もしもなにかをお願いしようと思ったら、お役所が無能と怠慢の楽園でありつづけることを最優先にして、そのうえでことを運ばなければならんのじゃ。
まったく、困ったものじゃのう。
さて、初出のことでいえば、図書館はときどき、初出のデータやテキストを求められることがある。
その意味からも、日本でただひとつ、乱歩関連資料を長きにわたって収集してきた図書館である名張市立図書館には、初出のデータとテキストも視野に入れながら乱歩作品のデータベースをまとめてゆくことが、関係方面から期待されておるわけね。
むろん、名張市立図書館には、そんなことはできない。
乱歩関連資料を収集している図書館が、当然のこととして期待されている業務にまったく手をつけない、っつーのはおかしなことなんだけど、名張市立図書館にはそもそも、資料収集というのがどんなことなんだか理解できていないし、収集した資料をどうすればいいのか、それを考えることもできない。
ほんと、そのレベルたるや、ひとをして唖然とさせるものじゃ。
だいたいがあれだぞ、驚いたことに、いやまあ、武士のなさけでないしょにしていることも少なからずあるのじゃが、ひとつ明らかにしてしまうと、名張市乱歩関連事業アドバイザーとしてアドバイスしたときに気がついたことがあって、それはなにかというと、名張市立図書館には収集資料にもとづいて発行した三冊の目録がどんなものかということが、どうもようわかっておらんらしいのじゃ。
もちろん、以前にも、目録二冊を両手に携え、
「これ二冊ありますけどさなあ、こっちとこっち、表紙は違いますわてなあ。せやけど、中身はほれ、どっちも字ィ書いてあって、二色刷で、ふたつともおんなじですねさ。これ、こっちとこっち、どこが違いますの」
などと尋ねてきてくださった副館長もあったのじゃが、わしゃこのときには、この理解力のなさはこの副館長だけの問題であろうと思っておった。
しかし、どうやらそうではないらしく、名張市立図書館が全館あげてこのレベルみたいなの。
つまり、目録の解題を読んで、その内容を理解する、ということができないらしいのじゃ。
解題ってのは、収集の方針とか、体系化のルールとか、そういうものを書いたもので、目録のいわばトリセツなわけなんだけど、それがわかんないというのであれば、そりゃなーんにもできんじゃろ。
目録の増補なんて、夢のまた夢。
どころか、乱歩関連資料をまともに収集することさえ、いやまあ、武士のなさけでくわしくは書かんけど、名張市立図書館にはできておらんのじゃ。
ひどか話ばい。
どうしてここまでひどいんだろうな。
だいたいあれだぞ、図書館が特定の分野の資料を専門的に集める、ということは、いずれその目録を作成する、ということとセットになったことなのね。
乱歩関連資料を収集する、と決めたのであれば、その時点で、将来いずれかの時点で目録を発行します、ということが暗黙のうちに決まってるわけなの。
資料収集ってのは、そういうものなの。
ところが、名張市立図書館ってのは、そういうことをまったく知らんかったわけであって、せいぜいが、乱歩作品の読書会をやろう、といった程度のことを思いつくしかできんかったわけじゃ。
ひどか話ばい。
なにがひどいといって、わしが心血を注いだあの目録三冊、どうやら名張市立図書館的には、いまやなかったことになっているらしい、というこのひどさはどうよ。
そりゃまあ、増補なんて夢のまた夢、解題を理解することすら困難なんだから、なかったことになってしまうわな。
ほんと、わしの滅私奉公はいったい、なんだったんじゃろうな。
目録三冊を発行したことで、乱歩のファンや関係者から名張市立図書館に寄せられた信頼と期待は、いったいどこへ行ってしまったんじゃろうな。
いやいや、名張市のレベルからいえば、ひどいのがむしろあたりまえではあるのじゃから、そんなことぶつぶついってないで、名張市立図書館が手がけるべき第二ステップの話をつづけよう。
つまり、しょ、しょ、しょしゅつの話なのであるが、まあ、こういったものを用意しておる。
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以下、あした。
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