こっそり行ってこっそり帰ってくるつもりが、なかなかそうもまいらず──
▼2018年5月13日:海野十三忌講演会ならびに前日大宴会といった感じで予告したものですから、当然報告も必要でしょう。
昨日5月20日、海野十三忌2018に行われた講演会はつつがなく終了しました。お集まりいただいた皆さん、どうもありがとうございました。特に遠方から来られた中さん、沢田さん、末永さん、藤原さん、樽本さん、応援していただき心強かったです。そして主催者の小西さん。たいへんお世話になりました。 pic.twitter.com/26zn9pW9Ny
— 湯浅篤志 (@lysling) 2018年5月21日
そんなような次第で、5月19日土曜と翌20日日曜、徳島県で楽しく有意義な時間を過ごしてまいりました。
「シュピオ」研究の第一人者、湯浅篤志さんの講演「海野十三と『シュピオ』をめぐる作家たち 小栗虫太郎、木々高太郎、そして森下雨村」はさすがに聴きごたえたっぷりで、なんかあまりいい趣味じゃありませんけど湯浅さんにお送りしたお礼のメールから引用いたしますと、「三人の探偵作家がそれぞれ微妙に異なる切実な希望を一冊の雑誌に託し、その希望が時局や探偵小説そのものの本質のせいで無惨に変質したり霧消してしまったりした過程に思い及びました。海野十三の作家としての個性も、ほかのふたりと対比することでよりくっきりと浮き彫りにされていたように思います」といったようなことなどを感じました。
海野十三忌の講演会は隔年の開催で、大阪へ向かう帰りの高速バスから暮れなずむ瀬戸内海をぼんやり眺めつつ、かつて高速バスでいっしょに徳島入りしたこともある知人の唐突な死なんかも思い合わせながら、十三忌の講演会に来るのもこれが最後かもしれんなあ、などと年甲斐もなく、というか、年齢相応の感慨にふけってしまいました。
さて、くたばるまでになんとか白黒つけときたいな、とは思いますものの、向こうは向こうであのきちがいクレーマーがくたばるまでずーっと先送りしてやろうと固く決意しているらしいから困ったもんだな、とじつになんとも悩ましいかぎりの例の一件。
中 相作 様市長への手紙をお寄せいただきありがとうございました。平成30年4月6日付でお尋ねのありましたことについて、以下のとおり回答させていただきます。乱歩関係資料を収集する方法として、購入はせず書誌データだけを収集して記録しておくことについては、貴重なご提案として受けとめさせていただきます。しかしながら、資料の購入に掛かる経費は必要としないものの、日々の出版情報の中から乱歩関係資料となる書誌データを収集し、それを記録するためには、それなりの時間と労力を継続してかけていく必要があります。したがいまして、市立図書館の運営形態の現状の中でそういったことができるかどうかについて見極めてまいりたいと考えています。平成30年4月13日名張市長 亀井利克 |
あまりといえばあまりな逃げ口上。
さすがに唖然として、嵐の大連投とはなりました。
▼2018年5月12日:沈香は焚かず左右に屁を放つ
いまとなってはなんとも意味不明なエントリタイトルですが、とにかくこのエントリに記しましたとおり、5月11日金曜日、「連休明け嵐の大連投最終日」と題してこげな「市長への手紙」ば送信しましたばい。
お世話さまです。 4月6日付「市長への手紙」へのご回答、ありがとうございました。 恐れ入りますが、まず下記リンク先のエントリをお読みいただければと思います。 http://nabariningaikyo.blog.shinobi.jp/Entry/5196/ わが国には、図書館法という法律があります。 地方公共団体が設立する公立図書館は、この図書館法の規定にもとづいて運営されることになっています。 条文は下記リンク先でお読みいただけます。 http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=325AC0000000118 図書館法の第一章第二条には、図書館とは「図書、記録その他必要な資料を収集し、整理し、保存して、一般公衆の利用に供し、その教養、調査研究、レクリエーシヨン等に資することを目的とする施設」であると明記されています。 いっぽう、4月13日付ご回答には、名張市立図書館が「日々の出版情報の中から乱歩関係資料となる書誌データを収集し、それを記録するためには、それなりの時間と労力を継続してかけていく必要があり」、「現状の中でそういったことができるかどうかについて見極めてまいりたい」とお書きいただいてありました。 このお答えは、現在の名張市立図書館には図書館業務の一丁目一番地とも呼ぶべき資料収集の能力がない、ということを明瞭に物語るものです。 では、ここで問題です。 名張市立図書館には乱歩関連資料を収集する能力がない、というのは名張市長の公式見解であると認識してよろしいでしょうか。 お手数をおかけして恐縮ですが、よろしくお願い申しあげます。 |
で、西城秀樹さんの訃報が伝えられた翌日にして徳島入り前日の5月18日金曜日、こんな一通が──
中 相作 様
市長への手紙をお寄せいただきありがとうございました。
平成30年5月11日付でお尋ねのありましたことについて、以下のとおり回答させていただきます。
平成30年4月13日付で回答いたしましたように、乱歩関係資料を収集する方法として、購入はせず書誌データだけを収集して記録しておくことについては、貴重なご提案として受けとめさせていただいています。そして、そのことを実行してく方法について市立図書館の運営形態の現状の中で見極めてまいりたいと考えています。
平成30年5月18日
名張市長 亀井利克
白痴みてーにわけのわかんねー回答ばっかくり返してんじゃねーよ、とお怒りの向きもあるかもしれませんが、そんなことおっしゃっちゃいけません。
もしかしたら名張市のお役人には質問の意味が理解できず、そのせいでこんな白痴みたいな回答を魯鈍のようにくり返すことしかできなかったのかもしれません。
だとしたら、白痴や魯鈍レベルのお役人でもちゃんと理解できるようなわかりやすい質問を用意できなかったこちらにも、おそらくいくばくかの非はあることでっしゃろ。
そうした反省に立って振り返ってみますと、まず、4月13日付回答にあった「現状の中でそういったことができるかどうかについて見極めてまいりたい」という文言は、ごく単純に解釈して、現在ただいまそういったことはできておりません、ということである、と判断されます。
この解釈には、とくに問題はないはずです。
さらに一歩進めて、現在ただいまそういったことができていない、ということは、すなわち、現在ただいまそういったことを行う能力がない、ということにほかなりません。
そういったこと、というのは、いうまでもなく、「日々の出版情報の中から乱歩関係資料となる書誌データを収集し、それを記録する」ことであり、名張市立図書館には現在ただいまそれができていない、そういったことを行う能力がない、ということになります。
論理の流れにおかしなところはありません。
で、以上のようなことが名張市長名義の文書に記されているのですから、これはもう間違いなく、名張市立図書館には資料収集ができていないという事実を名張市長が明確に認識していらっしゃる、ということになります。
そうとしか理解できません。
しかしまあ、念には念を入れよ、という言葉もありますから、5月11日付「市長への手紙」において、
「名張市立図書館には乱歩関連資料を収集する能力がない、というのは名張市長の公式見解であると認識してよろしいでしょうか」
とお聞きしたわけです。
ところが、なんということでしょう、この国全体がヒデキロスに打ち沈んでいたあの5月18日、
「平成30年4月13日付で回答いたしましたように、乱歩関係資料を収集する方法として、購入はせず書誌データだけを収集して記録しておくことについては、貴重なご提案として受けとめさせていただいています。そして、そのことを実行してく方法について市立図書館の運営形態の現状の中で見極めてまいりたいと考えています」
とかなんとかすっとぼけたおちゃらけ回答よこしやがってうすらばかが白痴みてーにわけのわかんねー寝言ばっかくり返してんじゃねーよこの魯鈍のたーこ、とお怒りになるかたがいらっしゃったとしても、これはもう無理のないところかもしれません。
名張市役所のお役人にもほんとに困ったものです。
そういえば、名張市役所のお役人は徳島県でも悪評を鳴り響かせておりました。
今年2月に亡くなった大杉漣さんゆかりのラーメン屋さん、というのがあって、といっても大杉さんがただ一度立ち寄っただけという程度のゆかりらしいのですが、そのお店を出たあとご当地グルメ徳島ラーメン誕生秘話みたいなことが話題になり、徳島県の県職員というのがもう名張市の市職員と同じでとにかくひどいんです、と名張市役所のお役人の悪評がいきなり飛び出した次第です。
結局まあ、地域にとって何が大切なのか、ということが連中にはまったく理解できていないんでしょうね、みたいな結論に至ったわけですが、お役人にとって大切なもの、それはいったい何?
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