Nabari Ningaikyo Blog
Posted by 中 相作 - 2010.09.12,Sun
暑い。当地では完全に暑さがぶり返しました。そこへもってきてきのうから親戚の小学二年生と幼稚園児が泊りがけで遊びに来ていて、ついさっきつつがなく帰っていったところなのですが、子供といっしょに遊んでいたら頭のなかに陽炎が揺らめいているみたいな状態になってしまいました。大丈夫か、と思ってしまいます。
親戚といえば、おかげさまで遠縁の娘が世界選手権八連覇を達成いたしました。ご声援ありがとうございました。
▼Sponichi Annex:吉田沙保里8連覇!宣言通り10度目世界の頂点(2010年9月10日)
さて、キンドルです。電子書籍リーダーです。さーあ、どうよ。
キンドル一日目、9月10日金曜。
到着したキンドルをパッケージから出し、充電を済ませたところまでは当日のエントリでお知らせしました。同じ日、とりあえず電子書籍を読んでみる、というところまでチャレンジしてみました。
どの電子書籍を読めばいいのか。先日公開した PDF 版電子書籍「涙香、『新青年』、乱歩」をダウンロードしてみました。じつはこの電子書籍もどき、公開したあとはただの一度も読み返さないままできておりました。誤字脱字、表現の拙劣、論述の未熟、着想の凡庸、そういったものを見つけてしまうのがなんかいやだなと思われて、できあがったあとしばらくは眼を通す気になれないというのはよくあることです。
キンドルの画面ではこうなりました。
■20100912a.jpg
一行四十字、一ページ十五行、というフォーマットですから表示される文字が小さくなり、読めないことはないもののかなり読みづらい。
ならば「青空文庫」で行ってみよう。世に「青空キンドル」という重宝なサイトがあります。
▼青空キンドル:Home
ご覧いただきましたとおり、「青空文庫のテキストを、Kindle で読めるような PDF に変換しますね」というサイトです。で、青空文庫のメニューを眺めてみる。
▼青空文庫:Home
中里介山の「大菩薩峠」がありました。私は富士見書房の時代小説文庫版全二十巻のうち十巻までしか所蔵しておらず、つまり途中で挫折してしまった口ですので、キンドルに全巻ダウンロードしてまた最初から読んでみるかと一瞬考えてはみたのですが、最初からそれではヘビーであろうと考え直しました。つづいて眼についたのは岡本綺堂の「半七捕物帳」。キンドルで半七を読む、なんていうのはなかなか粋だと思われましたものの、やはりいきなりチャレンジするのはためらわれました。
結局、海野十三の「火星兵団」を選びました。少年ものならさくさく読めるのではないかと踏んだのが選択した理由で、むろん未読作品。青空キンドルでは大中小三種類のうちから好みの文字サイズを選択できるのですが、中でやってみたところこんなぐあいになりました。
■20100912b.jpg
一行三十一字、一ページ十五行。文字は明瞭に判読できます。ご覧のとおり「15」が横倒しになっているというご愛嬌もありますが、何の支障もなくすらすらと読めます。新しいページへの移動時にもストレスを感じることはありません。いいぞいいぞキンドル、と満悦しつつ一日目終了。
キンドル二日目、9月11日土曜。
九年前にアメリカでえらいテロ事件が起きた日なれど、そんなことには関係なくキンドルで遊ぶ。
キンドルの凄いところはアマゾンで取り扱っている本、新聞、雑誌をいっさいの手続きを経ずにいきなりダウンロードして購入できる点でしょう。むろんワイヤレス。キンドルを操作して「Shop in Kindle Store」を選択し、出てきた画面の「Books」「Newspapers」「Magazines」のなかから Books を選ぶとこんな画面が出てきます。
■20100912c.jpg
すべての書籍が二十四のカテゴリに分類されています。右上にある「Mystery & Thrillers」を覗いてみたらこんなあんばい。
■20100912d.jpg
ミステリーとスリラーが売れ筋順に並んでいて、ベストスリーはいわゆるミレニアム三部作が独占しているのですが、四番手につけているのがなんとホームズの冒険。いろいろと感心してしまいました。試みに「The Girl with the Dragon Tattoo」のページに行ってみる。
■20100912e.jpg
「Buy」をクリックしたらその場で売買契約が終了し、一分足らずでダウンロードが終了するらしいと聞き及びますが、もとより原書を読みこなすことなどできませんから Buy はしませんでした。
ところで私はひとつ重大な勘違いをしていて、というかそんなところまでとても考えが及んでいなかったのですが、電子書籍にはフォーマットというものが存在しており、最近よく耳にするのが EPUB というやつ、キンドルの場合は AZW という独自のものが採用されています。ということは、キンドルではアマゾンで購入した電子書籍しか読めない、ということではありませんか。現時点ではアマゾンに日本語の電子書籍は存在していないみたいですし、だからといって日本で出ている電子書籍を購入してみたところでどうでしょう。パソコンでは読めてもキンドルで読むことはできないということではないのか。な、なんと役立たずな男子書籍リーダーなのかこれは。
キンドル二日目で遅ればせながらそのことに思い当たり、私は瞬間的に逆上して、
──キンドルきたー!
と狂喜した前日から一転、
──キンドル何しにきたー!
とか、
──アメリカてめーこら9・11を忘れてんじゃねーぞこらてめー!
とか思わず怒りを爆発させそうになったりもしたのですが、電子書籍リーダーという未知のデバイスをぜひともこの手に取ってみたかったというのがキンドル購入の動機でしたから、まあよしとするしかないなと思い返しました。
キンドル二日目、中味はこんな状態です。
■20100912f.jpg
ウェブブラウジングも可能で、このブログにアクセスしてみたらばこんなあんばい。
■20100912g.jpg
ただしウェブブラウザとしては操作性がかなりよろしくなく、というかきわめて悪く、なおかつとても読みづらい。
キンドル三日目、9月12日日曜。
昼前、親戚の子供ふたりに水浴びさせるため近所の公園に赴き、木蔭のベンチでキンドルを開いて「火星兵団」を読み進める。快調快調。作品そのものが面白いのか、キンドルで作品を読むことが面白いのか。いつか遠くない将来、子供たちが電子書籍リーダーで「怪人二十面相」を読む日が訪れるのであろうか、などと考えたりもしました。
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