Nabari Ningaikyo Blog
Posted by 中 相作 - 2017.08.14,Mon
きょうはもう夏休みではないような気がする。
さて、固唾を呑んでなりゆきを見守っています、とメールでお伝えくださったかたもある慶應義塾大学推理小説同好会OB会寄贈図書問題ですが、名張市立図書館にとって寄贈図書はあくまでもサブであり、メインはいうまでもなく乱歩関連資料です。思いがけないことに寄贈図書問題が動き始めましたので、ついでですから乱歩関連資料のほうもきっちりかたをつけとくか、という気にならないでもありません。
かたをつけるというのは、ひとことでいうと、名張市立図書館が乱歩関連資料の収集から手を引く、ということです。
もうあんな図書館なんかどうだっていいや、とは思っていたのですが、時間をさかのぼってみると、2003年10月22日水曜にたどりつきます。
▼名張人外境:人外境主人伝言 > 2003年10月
それにしても、このほったらかしの名張人外境というウェブサイト、いずれおりを見て閉鎖するとかなんとかしておかなくちゃな、ぽっくり逝くまでに、と思わないでもないんですけど、それはそれとして、2003年10月の伝言から引用しておきます。
まず10月15日付伝言。
きのうの伝言に「名張市立図書館江戸川乱歩コーナーを閉鎖し、名張市民の血税を乱歩のことには一円もつかわないというところまで追い込むことが当面の目標となります」と記しましたところ、ある方からそれは本当のことかとメールでお問い合わせをいただきました。私は洒落や冗談でカリスマやってるわけではありませんから、洒落や冗談は申しません。虚言癖がよだれ垂らして歩いてるようなそこらの一人二役野郎と一緒にしていただいては困ります。
もう少し説明を加えますと、乱歩に関してどんな事業を実施すればいいのかよくわからない、と名張市立図書館がずいぶん情けないことを申しますものですから、そんなこともわからんのかこの税金泥棒どもとは思いながら、図書館にも市役所にも何の関係もなくただ野に遺賢ありと名のみ高かった私は懇切丁寧にそれを教える役目を引き受けた次第です。もう八年前のことになります。で、なにしろ相手は莫迦なんですから、図書館が実施すべき事業は莫迦にでもわかるようできるだけ具体的に示す必要がありました。
それでつくったのが『乱歩文献データブック』『江戸川乱歩執筆年譜』『江戸川乱歩著書目録』の三冊です。当初は三年で三冊つくる予定だったのですが、そうは問屋が卸しませんでした。これは自慢ではありませんし洒落でも冗談でもないのですが、書誌三冊といえども犠牲にできるすべてのことを犠牲にしなければ私ごとき非力な人間にはとても作成できませんでしたし、犠牲にできるすべてのことを犠牲にしてもなお八年もの日月が必要であったという寸法です。しかしなんとかできあがったんですから、まずはめでたしめでたしですが。
印刷物としての書誌以外に、きょうびのことですから名張市立図書館が乱歩に関するデータを公開するためのホームページを開設することも必要で、そのための予算を要求したらいったいどこの莫迦であったか、とにかく名張市民の税金を泥棒している莫迦の一人が、あるいは莫迦の集団がその要求をあっさり蹴ってくれたものですから私はこうして自分の手でホームページを開設し、名張市立図書館が行うべき作業を肩代わりして本日に至っているわけですが、上記三冊の書誌とこの名張人外境をつらつらと打ち眺めれば、どんな莫迦にだって名張市立図書館が乱歩に関して何をやればいいのかはよくわかってもらえるはずだと思います。ちょっと考えが甘いかな、とも思いますが。
したがいまして、あとは名張市立図書館が私の示した方向性に沿って乱歩のことをやってくれるのかどうか、それが問題になります。そのための専門職員を養成し、私がやってきたことを将来にわたって着実につづけてゆけば、こと乱歩に関する限り名張市立図書館は天下無双の名図書館になります。それができるのかな、できないのかな。
まあできないだろうな、と私は思います。
たとえば専門職員の養成と口でいうのは簡単ですが、職員の専門性を抑圧することで成り立っているお役所の責任回避構造のなかでそれを実現するのがいかに困難なことか。それに私の見るところ、名張市職員のみなさんは頭の出来が……
いやいや、こんなこといくら書いてたって仕方ありません。とにかく名張市立図書館にいま要請されるのは、手前ども名張市立図書館にはまともに乱歩作品を読んだ者など一人もおらず、専門職員を養成する気もないのですから乱歩に関して何もできる道理がありません、ですから何もやりませんとはっきり表明することです。無責任な先送りはいい加減でおしまいにして、乱歩のことをどうするのか、いくらなんでもそろそろ決断しなければなりません。
なんかもう無茶苦茶ほざいてますけど、文中にある「専門職員の養成」は、本来なら必要のないことです。
といいますのも、図書館には普通、司書という専門職員が配置されますから、資料の収集や整理、あるいは体系化、さらには目録作成、そういった作業はすべて司書が担当することになっております。
むろん、名張市立図書館にも司書は配置されています。
というか、開設準備の段階から、司書資格を有した正職員が図書館業務に携わっておりました。
しかし、なにしろ名張市です。
司書資格を有した正職員といえども、資料収集のことがさっぱりわからない。
展示や陳列のレベルでしか、資料収集のことが考えられない。
図書館が収集すべき資料は図書だということが理解できない。
ですから、名張市立図書館がこれから先も末永く、江戸川乱歩リファレンスブックが示しているレベルを維持しながら資料収集をつづけるのであれば、まともな司書という専門職員を置くしかない、という寸法です。
つづいて、10月23日付伝言、途中から引用。
そんなことはともかくとして、名張市立図書館長の肝煎りで昨夜、名張市鍛冶町の清風亭において「江戸川乱歩著書目録発刊慰労会」を開催していただきました。出席者は名張市長、教育委員長、教育長、教育次長、教育政策室長、図書館協議会長、図書館長の予定でしたが、図書館協議会長のみご欠席でした。熱烈な阪神ファンでいらっしゃるのかもしれません。
さてその席上、名張市立図書館江戸川乱歩コーナーの閉鎖を提案し、まあその場では、つまり酒の席での話なわけですが、一応みなさんの同意をいただけたように思います。と申しますか、一度みんなで検討してみましょうとのお答えをいただいた次第なのですが、私としてはこれで了解をいただけたなという感触です。
それにしても八年かかりました。ろくに乱歩作品を読んだこともない名張市職員が乱歩にかこつけて市民の血税つかうのはとんでもないことだ、ということはきのうの席でも申しあげたのですが、その言葉にそれはそのとおりだと普通にうなずいていただくのに八年、名張市立図書館の嘱託を拝命して以来の八年という日月を要してしまった次第です。
名張市が乱歩のことに税金を一円もつかわない日の到来が、徐々に近づいてきたように思われます。仔細はまたあした、ということで。
「仔細はまたあした」といいながら、翌24日の伝言には「仔細はまたあした、というきのうのお約束は簡単に反故にして」となっていて、というのも当時、私は三重県と伊賀地域七市町村が血税三億円をどぶに捨てた「生誕三六〇年芭蕉さんがゆく秘蔵のくに伊賀の蔵びらき」事業で荒ぶる魂を鬼神のごとく荒ぶらせており、そっちのほうに目を向けがちだったものと思い返されます。
しかし仔細なんてまあどうでもよくって、2003年の10月、名張市立図書館の『江戸川乱歩著書目録』が完成して、ほんとは2002年3月の年度末までにできあがってなくちゃいけないんですけど、いろいろあってずるずる遅れてしまったわけでしたが、それはとにかく、名張市立図書館には乱歩関連資料の収集なんて無理である、というのは厳然たる事実です。
したがって、ときあたかも2002年3月末を最後に建物や蔵書、土地ぐるみ、池袋の乱歩邸が立教大学に譲渡されたところではありましたから、後事は立教大学に託して名張市立図書館は乱歩関連資料の収集に終止符を打ちます、と宣言してしまえば、ほんとは立教大学と名張市立図書館とでは守備範囲がまったく異なるわけですけど、そのあたりは簡単にごまかせましょうから、資料収集のしの字も知らない図書館が乱歩関連資料を収集していることになっているつらいつらい日々がおしまいになって、そりゃ楽になれますぜ、と提案したのが10月22日夜のこと。
それを受けて、「一度みんなで検討してみましょう」と答えてくださったのが当時の教育長。
しかし、みんなで検討する機会は一度も訪れませんでした。
ですから、この話を蒸し返して、名張市立図書館は乱歩関連資料の収集から手を引くという件をみんなで検討していただけませんか、という提案を、名張市名物「市長への手紙」を利用して、教育長にお願いしてみたいと思います。
あ、三重県代表、津田学園、負けた。
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