Nabari Ningaikyo Blog
Posted by 中 相作 - 2017.07.13,Thu
さて、寄贈図書の問題ですが、話が動くとすれば、おそらくもっとも望ましくないかたちで動くのではないか、と推測されます。
つまり、登録だの整備だのを済ませた寄贈図書が一般の開架に分散して収蔵され、ミステリ関連寄贈図書としての一体性や体系性を失ってしまうのではないか、ということです。本来であれば寄贈図書専用の書架を設け、日本全国津々浦々のミステリファンに寄贈を呼びかけて、蔵書のさらなる充実を図ることが望ましいわけですが、まずスペースがありません。
これは日本全国津々浦々、どこの公立図書館もほぼ似たような状況だと伝えられますが、とにかく図書を保管する空間が足りない。
ですから、こんなことにもなってしまうわけです。
▼2017年5月3日:蔵書の寄贈と廃棄の問題
思い起こせば2005年、乱歩が生まれた新町にある旧細川邸を国土交通省のまちづくり交付金でまちなか再生事業の目玉として整備するというのであれば、せめてふたつある蔵のひとつくらい乱歩関連施設として活用し、死蔵された寄贈図書をその蔵で公開するのがいいと思いまあす、とご丁寧にパブリックコメントを提出してわかりやすく提案してやったというのに、提案の意味や価値がまったく理解できなくて、ただただ一部市民との癒着結託だけでことを進めてしまったんだものなあこの名張市とかいう地方自治体は。
都民ファーストでも市民ファーストでもなく、いってみれば癒着結託ファーストか。
だが癒着結託も考えもので、名張市のまちなか再生事業における第一次癒着結託隊の隊長さんはその後ご商売がいけなくなり、いまや店舗もなくなってしまった始末だし、第二次癒着結託隊の隊長さんはその後ぽっくりお亡くなりになったではないか。
たたりじゃ。
まちなかのたたりじゃ。
名張のまちの地霊のたたりじゃ。
それにしては、癒着結託の相手たる行政サイドの人間はみなぴんぴんしてしれっとしたものである。
星新一ではないけれど、人民は弱し官吏は強し、といったところか。
ま、過ぎたことは仕方がありません。
乱歩が自宅の蔵を書庫として利用していたのと同様に、旧細川邸の蔵のひとつをミステリ関連寄贈図書の書庫に改装することは、いうまでもなくいくらだって可能でしょう。
名張市がどれほど財政難だからといって、その程度のことは朝飯前です。
しかし、名張市にはそうすることの意味や価値がまったく理解できません。
ですから、寄贈図書も一般の図書と同じ扱いとするしかないと思われます。
そもそも、これもまた日本全国津々浦々、ただもう無料貸本屋業務をこなすだけで汲々としております、みたいな図書館がほとんどのはずで、それ以上の図書館運営などなかなか望めません。
しかも名張市の場合、人材の払底が半端ありません。
図書館関係なんて、そりゃもうひどいもんです。
ミステリをテーマにした独創的で魅力的な図書館運営を、なんてことは逆立ちしたって不可能です。
なにしろ何もわからなくて二十年以上も寄贈図書をほったらかしにしていたような図書館ですから、ようやく寄贈図書の活用に手をつけるとなっても一般の図書と同じに扱うことしかできないのではないか。
ですからここはひとつ、慶應義塾大学推理小説同好会OB会のみなさんに名張市の考えをお聞きいただき、OB会のご要望ご助言ご提案を名張市にお伝えいただくことで、より望ましい方向に話を進めることができればいいのだがなあ、と思う次第です。
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