Nabari Ningaikyo Blog
Posted by 中 相作 - 2017.05.21,Sun
序破急で終わらなかったので、松竹梅でつづけます。
平成8・1996年の4月であったか、5月であったかの話ですが、私は津市のKさんから名張市立図書館が頂戴した「宝石」「別冊宝石」「鬼」その他の雑誌をすべて、Kさん宅から直接拙宅に運び込みました。私は名張市立図書館の事務室の隅っこに机をひとつ与えられていましたが、ざわざわがやがやしていてとてもお仕事に集中できる環境ではありません。
それに、私が『乱歩文献データブック』の編纂作業にあてていたのはおおむね早朝の時間帯でしたから、図書館でお仕事をするのは不可能でした。
もうひとつ、図書館にはKさんに寄贈していただいた雑誌を保管するスペースがなかった、という事情もありました。
で、とりあえず拙宅の書斎に、ほかにも廊下であったか暗室であったかに一部はみ出したと記憶しておりますが、すべての段ボール箱を積みあげました。
書斎が一気にかび臭くなり、いやだな、と思ったこともまたよくおぼえております。
それでまあ、『乱歩文献データブック』と『江戸川乱歩執筆年譜』を二年連続で刊行するという狂気の沙汰を実現するにあたって、私は鬼神と化してKさんの寄贈雑誌をチェックしまくりました。
あの寄贈雑誌がなかったら、たとえば、『探偵小説四十年』の初出を克明に跡づける、なんてことはとてもできませんでした。
ほんとに奇蹟だったな、とあらためて思い返されます。
さて、『乱歩文献データブック』と『江戸川乱歩執筆年譜』を発行したあと、Kさんに寄贈していただいた雑誌は段ボール箱に詰めて名張市立図書館に運び込んだと思い込んでいたのですが、というのも、拙宅の書斎にもかつて暗室であったトイレ兼書庫にも段ボール箱が見当たらなかったからですが、このたびの平成納屋騒動で狭い家のなかをあっちこっちひっくり返していたところ、思いもしない押し入れの隅にマジックインキで「宝石」と大書した一群の段ボール箱がひっそりうずくまっているのを発見してしまいました。
えッ? とか思ってすべて引きずり出し、近所のホームセンター、ジュンテンドー名張店で衣装ケースだかなんなんだか、内部が透けて見える収納ケースを買ってきて、段ボール箱から移動して整理したのがこの写真です。
これで「宝石」全冊です。
「別冊宝石」全冊はまた別です。
しかし、こんなものをこっそり秘匿し所有していたなんて、これはもう明らかに業務上横領、わが嘱託時代の犯罪ではないのか。
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