Nabari Ningaikyo Blog
Posted by 中 相作 - 2017.05.05,Fri
昭和11年から12年にかけて発表された随筆「蔵の中から」によれば、乱歩は夏、小さい窓と厚い壁で外界から隔てられ、酷暑を知らない土蔵を書斎のようにつかっていたそうです。
土蔵の窓には鉄格子がはまり、厚みのある壁の外にはプラタナスの青い葉が茂っていたといいます。「僕はこの漫文をその蔵の中で書き始める」と乱歩は記していますが、私はこの漫文を納屋のなかで書いていて、窓の外には梅の木の若い葉が見え、その向こうには初夏の明るい空が広がっています。
こんな感じに。
納屋のなかで犬と寝っ転がってキンドルを読み、ふと窓を眺めて外界がばかみたいに明るいという事実を知ったときには、なんかもうずっとこのまま、できるだけ納屋に籠もって、できるだけ人目に立たず、できるだけ他人と交わらずに生きてゆければいいんだけどな、とか思ってしまいますけど、なかなかそうもまいりません。
こどもの日にそんなことを考えておりました。
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